• 団体旅行の割合は全国籍中2番目の高水準
    • 訪日マレーシア人は暑くない時期に集中
    • ムスリム対応がカギ

インバウンドにおけるマレーシア市場の特徴とは

訪日マレーシア人数は2019年には約50万人でしたが、2023年には約42万人でした。2023年、訪日マレーシア人は一人あたり22万4,013円を訪日旅行時に使っています。訪日マレーシア人のインバウンド市場で特筆すべき点は「団体旅行の割合の高さ」「ハイシーズンは12月、春と秋も人気」「ムスリム対応の重要性」の3つです。それぞれ詳しく解説していきます。

訪日マレーシア人インバウンド市場、3つの特徴を解説

1. 団体旅行の割合が高水準

2023年第3四半期(7〜9月期)の訪日マレーシア人の旅行形態をみると、14.8%が団体旅行を選択していることがわかります。これは全国籍中でもベトナムと台湾に次ぐ第3位の高水準となっています。

とはいえ、8割以上は個人旅行ということになります。団体旅行の割合が比較的高いことは念頭に置きつつも、個人旅行がメインであることを前提に対応していくのが良さそうです。

2. 訪日マレーシア人は暑くない時期に集中

コロナ前の訪日マレーシア人観光客数の遷移を月別に見てみると、12月にかけての時期に人気が集中していました。年間を通して気温の高いマレーシアに住む人々にとって、日本の冬や雪は魅力的に映るようです。逆に最も訪日客数が落ち込むのは8月となっていますが、その前の春季には一定の訪日数があります。コロナ後の2023年もおおむね同じような推移となりました。

冬だけでなく桜の季節の誘客もさらに強化できれば、訪日マレーシア人市場の規模を底上げすることができそうです。

3. ムスリム対応がカギ

マレーシアではイスラム教が連邦の宗教となっており、国民の6割以上がイスラム教徒です。そのため、訪日マレーシア人の受入環境整備においては、ムスリム対応が重要になります。食事のハラル対応や、礼拝できる場所の案内など、ムスリムの観光客の受け入れに特化した取り組みが必要です。

マレーシア人の特徴

マレーシア人の性格・国民性

マレーシア人の性格・国民性には、一般的に以下のような特徴があるといわれています。

  • 話好きである
    • ベトナム人は基本的に話好きです。気さくでフレンドリーな国民性であるということができます。
  • NOといえない
    • 日本のように、インドネシア人はものごとを断りづらい傾向にあります。
  • 時間にルーズである
    • フィリピン人は基本的にマイペースであり、時間をあまり守らない傾向にあります。

マレーシア人と接するうえで気を付けておきたいマナー

マレー系の人たちの間では、左手は不浄とされています。そのため、マレーシア人と接するときは基本的に右手を使うことを心がけましょう。マレーシアはイスラム教徒と仏教徒が多く、宗教に対して敬虔な国です。喫煙や飲酒も良い顔はされません。その他には特に以下のことに気を付けましょう。

  • 失礼にあたるため、他人の頭を触らない
  • 不機嫌な様子を意味するため、両手を腰に当てるポーズは控える
  • リスペクトを欠いていると受け取られるため足を組まない
  • 不浄の部位とされているので足の裏を見せない
  • 基本的にイスラム教徒が多い国なので豚肉はNG

マレーシア人の親日度・日本語学習者数

電通「ジャパンブランド調査」によると、マレーシアは2019年時点で「親日度ランキング」全20か国のうち同率4位となっており、高い親日度を持っていることが分かります。(*1) 国際交流基金「海外日本語教育機関調査」によると、マレーシアには2015年時点で176校の日本語教育機関と430人の日本語講師が存在し、33,224人が日本語を学習しています。(*2)

<参照>

(*1)電通 チーム・クールジャパン「ジャパンブランド調査2019」 (*2)国際交流基金 2015年度 海外日本語教育機関調査

マレーシア人のスマホ事情:人気の機種やSNSは?

マレーシアはAndroidがiOSより人気で、約76%のシェアを持っています。

マレーシアは中進国とも言われる東南アジアでは成長率の高い国のひとつですが、平均月収は823.43米ドルとなっており、100米ドル程度から購入できる手頃なAndroidスマートフォンが人気のようです。

また、スマートフォン使用率が88%と非常に高いことも特徴です。

人気のSNSアプリはiOS・Android共にTelegramとWhatsAppがランクインしています。WhatsAppはアメリカ製、Telegramはロシア製のアプリで、それぞれ世界中で利用されているチャットアプリの一つです。合わせてFacebookやFacebook Messengerも多く利用されているようです。

2023年・2024年 マレーシアの祝日カレンダー

▲マレーシアの祝日・休日カレンダー(2023年):訪日ラボ作成
▲マレーシアの祝日・休日カレンダー(2024年):訪日ラボ作成
2023年 2024年
元日(一部の州を除く) 1月1日〜1月2日(1月2日は振替休日) 1月1日
旧正月 1月22日~1月24日(1月24日は振替休日) 2月10日〜2月12日(2月12日は振替休日)
連邦区祭日 2月1日 2月1日
タイプーサム(ヒンドゥー教祭日) 2月5日〜2月6日(2月6日は振替休日) 1月25日
みいつの夜(コーランの啓示の日) 4月8日 3月28日
ハリラヤ・プアサ(断食明け大祭) 4月22日~4月24日(4月24日は振替休日) 4月10日〜4月11日
メーデー 5月1日 5月1日
ウェサック・デー(仏誕節) 5月4日 5月22日
国王(アゴン)誕生日 6月5日 6月3日
ハリラヤ・ハジ(メッカ巡礼祭) 6月29日 6月17日〜6月18日
イスラム暦新年 7月19日 7月7日〜7月8日(7月8日は振替休日)
独立記念日 8月31日 8月31日
マレーシア・デ— 9月16日 9月16日
ムハンマド生誕祭 9月28日 9月16日
ディーパバリ 11月12日〜11月13日(11月13日は振替休日) 10月31日
クリスマス 12月25日 12月25日

マレーシアの歴史

1396年に現在のマレーシアにあたる「マラッカ王国」が成立します。朝貢貿易を通じて中国との関係を深め、パメスワラ王が明国皇帝を自ら表敬訪問します。

1414年にはイスラム教を国教と定め、以後、マラッカ王国はアジアやアラブ諸国とスパイス・絹・麻・陶器などの交易の中心地となり繁栄を極めます。その後、ポルトガルの植民地となり、大航海時代にあたる16世紀に突入すると、マラッカは東西の交易には欠かせない極めて重要な中継地となります。ここで宗主国にあたるポルトガルは利益を独占しようと試みます。

マラッカ王国はポルトガルからの激しい攻撃が原因で南に遷都。国名を「ジョホール王国」と変え、18世紀にイギリスに支配されるまで勢力を保ちます。

イギリスの支配がはじまったのち、1824年の英蘭協定締結によってマラッカ海峡をはさんで英蘭の分割統治が始まります。こうした支配体制も1896年頃には終わりを見せ、マレー半島全域が英国植民地となります。

太平洋戦争に突入すると、日本軍はマレーシアを占領。日本の敗戦後、再びマレーシアはイギリスの植民地となりますが、マラヤ共産党の反乱をきっかけに独立の機運が高まります。そして1957年、「マラヤ連邦」として完全独立を達成します。1963年にマレーシア連邦が成立すると2年後にシンガポールが分離独立。現在のマレーシアがかたちづくられました。

マレーシア宗教観

マレーシアの国教はイスラム教です。2010年の時点で、人口の60%をイスラム教徒が占めるかたちになります。

マレーシアでは、イスラム教を信仰しているか否かは、マレー系であるか中国系であるかをわける重要な要素になります。中華系のマレーシア人は儒教や仏教などを信仰しているためです。

マレーシア人のうち仏教徒が占める割合は19.8%にあたります。数こそ少なくはなりますが、キリスト教徒やヒンドゥー教徒もマレーシア人の中には混在しています。(それぞれ人口の9.2%、6.3%)


<参照>

- Encyclopædia Britannica, Inc.:Religion in Malaysia

訪日マレーシア人観光客のインバウンドデータを見てみる

訪日マレーシア人観光客のインバウンドデータを見てみる
訪日マレーシア人観光客のインバウンドデータ
訪日マレーシア人観光客の特徴
訪日マレーシア人観光客の都道府県別ページ一覧
マレーシア人観光客向けのマーケティング・プロモーション
訪日マレーシア人観光客の人気お土産・買い物スポットランキング
マレーシアの祝日カレンダー