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昨今のインバウンド需要の拡大によって、あらゆるもののインバウンド対応が進んでいます。インバウンド対応といえば真っ先に考えられるのが多言語対応。しかしながら、多数の国の多数の言語を使う訪日外国人観光客向けに、快適な訪日旅行を提供するための言語対応としてはえ、英語への翻訳のみでは片手落ちです。

そんな多言語対応について「言語に頼らない」インバウンド対応の例として、TOTOら日本トイレメーカーが行ったトイレ操作パネルのピクトグラム(絵記号)の統一化についてご紹介します。

 

TOTOら日本レストルーム工業会、トイレ操作ピクトグラム統一化

国内主要トイレメーカー9社からなる日本レストルーム工業会が、先日17日、トイレ操作パネルに使われるピクトグラム(絵記号)を、9社で統一することを発表しました。

統一化されるピクトグラム:sanitary-net.comより引用

統一化されるピクトグラム:sanitary-net.comより引用

統一化されるのは、トイレ操作の主要機能、「便ふた開閉」「便座開閉」「便器洗浄(大)」「便器洗浄(小)」「おしり洗浄浄」「ビデ洗浄」「乾燥」「止」」の8項目に関するピクトグラムです。

工業会加盟の各社デザイナーによるワーキンググループによる検討、日本人と外国人を対象にしたWEBアンケート調査での検証を経て、「直感的なわかりやすさ」や「各ピクトグラム間での統一感」なども考慮してデザインを決定したとのこと。

工業会加盟の9社(アイシン精機/アサヒ衛陶/三栄水栓製作所/ジャニス工業/東芝ライフスタイル/TOTO/ハウステック/パナソニック/LIXIL)で、日本国内シェアのほぼ100%を占めることから、日本の全てのピクトグラムが統一化されると言って良いでしょう。

また、今後はトイレ操作パネルにおける標準ピクトグラムのISO申請を予定しており、国際標準化に向けた取り組みも進めていくとのこと。

 

いままで各社でバラバラだったピクトグラム

「おしり洗浄」だけでも各社各製品でバラバラだった:sanitary-net.com

「おしり洗浄」だけでも各社各製品でバラバラだった:sanitary-net.com

今回各社のトイレ操作パネルのピクトグラムが統一されたのも、トイレメーカー各社で、それぞれ最適と考えるピクトグラムを考案・採用しており、バラバラなピクトグラムを使用していたためです。

日本人の場合、日本の多機能トイレに慣れていること、そしてピクトグラムに付記された日本語がよめることから「どのボタンを押せばいいのか」が判断がつきますが、訪日外国人観光客にとっては、日本語は読めず、ボタンが多すぎて混乱のもとでした。

 

訪日外国人観光客にとって一種の観光スポット「日本のトイレ」

訪日外国人観光客にとって「日本のトイレ」が一種の観光スポットになっていることは、テレビやWEBサイトなどのメディアなどでご存知な方も多いかと思われます。単純な「用を足す場」ではなく、ホスピタリティーと機能を重視した日本のトイレは、訪日外国人観光客の目には非常に珍しいものに映ります。

それを利用したのが、先日ご紹介したドコモのトイレットペーパーを利用したプロモーションです。

こちらの記事でも触れたとおり、日本のトイレに関する動画は、Youtubeでも有名YouTuberらによって数多くアップロードされています。

しかしながら、その日本のトイレの高機能さが翻って仇となり、訪日外国人観光客がホテルや観光施設などのトイレを使用するさいに「操作ボタンがわかりにくい」との指摘が上がってきました。

 

訪日外国人の1/4がボタン操作がわからず困っていた

アンケート「日本の公共トイレで困ったことは?」:toto.co.jpより引用

アンケート「日本の公共トイレで困ったことは?」:toto.co.jpより引用

工業会が米国、英国、シンガポールで実施した調査によれば、温水洗浄便座の認知率は7割を超えます。しかしながら、使用率については使用率は3.6%にとどまります。

またTOTOが行ったアンケートによれば、25.7%の訪日外国人観光客が「さまざまな操作ボタンの役割がわからなかった」としており、利用ハードルがなかなか高いものであったことがうかがい知れます。

 

まとめ:言語にたよらない言語対応のやりかたもある

インバウンド対策のために多言語対応をするときには、翻訳後の言語が読めない場合「本当にこのフレーズで通じるのか?」と不安になります。また、英語であっても「Japanish」と揶揄される日本人特有の誤訳問題もつきまといます。

例えば禁煙を意味するピクトグラムのように、世界共通のピクトグラム・標識が普及されれば、重要な伝達事項について、そのような心配はなくなるでしょう。また、WEBサイトなどの他言語化においては、それぞれの国の同様のサービスのWEBサイトで使われているアイコンなどを参照することによって、情報の伝達がスムーズになるのではないでしょうか。

<参考>

 

 

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