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本日2月24日、任天堂株式会社(以下、任天堂)が「公道カートのレンタルサービスに伴う当社知的財産の利用行為に対する訴訟提起について」と銘打った発表をしました。任天堂によれば、特に訪日外国人観光客に人気の体験となっている公道マリオカートレンタルサービスを運営する株式会社マリカーを相手取り、訴訟を提起したとのことです。

株式会社マリカー、任天堂に訴えられる

本日2月24日、任天堂が以下のニュースリリースを発表しました。

公道カートのレンタルサービスに伴う当社知的財産の利用行為に対する訴訟提起について

 任天堂株式会社(本社:京都市南区、代表取締役社長:君島達己、以下「当社」)は、2017年2月24日に、株式会社マリカー(本店:東京都品川区、以下「被告会社」)およびその代表取締役(以下、併せて「被告ら」)に対して、被告会社による不正競争行為および著作権侵害行為の差止等および上記行為から生じた損害の賠償を被告らに対して求める訴訟を東京地方裁判所に提起しました。

 この訴訟において、当社は、被告会社が、公道カートのレンタルサービスを提供するにあたって、当社が製造販売するレースゲームのシリーズとして広く知られる「マリオカート」の略称である「マリカー」という標章をその会社名等として用いており、さらに、被告会社が公道カートをその顧客にレンタルする際に当社の「マリオ」等の著名なキャラクターのコスチュームを貸与等した上、そのコスチュームが写った画像や映像を当社の許諾を得ることなく宣伝・営業に利用するなどしているが、このような行為は当社に対する不正競争行為および著作権侵害行為に該当すると主張しています。

 当社は、長年の努力により築き上げてきた当社の大切な知的財産を保護するために、今後も継続して断固たる措置を講じていく所存です。―任天堂 プレスリリースより

 

不正競争行為・著作権侵害行為差止め&損害賠償1000万円請求の訴訟へ

任天堂に訴えられた「株式会社マリカー」公式WEBサイト

任天堂に訴えられた「株式会社マリカー」公式WEBサイト

任天堂が訴えたのは「株式会社マリカー」とその代表取締役。株式会社マリカーは、公道カートのレンタルサービス及び「マリオ」等の著名なキャラクターのコスプレ衣装レンタルを提供していました。また、同社ウェブサイトではその「マリオ」等マリオカートの有名キャラクターのコスプレ衣装が写った写真を任天堂に無許可で掲載していました。

任天堂は、これらの社名や行為が不正競争行為および著作権侵害行為に該当すると主張し、株式会社マカーに対し、これらの不法行為の差止めおよび、これらの行為によって生じた損害について1000万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴しました。

弁護士ドットコムの取材によれば

「数カ月前から把握しており、警告してきたが、誠意のある回答が得られなかったため、今回の提訴に踏み切った」―弁護士ドットコム「公道を走る「マリカー」、ついに任天堂から訴えられる…著作権侵害など」より引用

と任天堂はコメントしています。

任天堂により12月に出願された商標登録

任天堂により12月に出願された商標登録

任天堂は昨年12月に立体商標を出願。商標の区分は

(511)【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】

第39類 自動車・二輪自動車の貸与,駐車場の提供,乗物の貸与,自動車・二輪自動車の貸与に関する情報の提供,自転車の貸与

第41類 カート(遊具)の貸与,自動車おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,仮―J-PlatPat 特許情報プラットフォームより引用

と、明らかに今回の訴訟を意識した区分での申請となっており、以前から警告をしていたものの改善が見られなかったことから着々と今回の訴訟の準備をしていたものと見られます。

 

インバウンド人気が高かった「マリカー」TripAdvisorでは397件の口コミで5位の人気

TripAdvisorでも口コミが多数あった「マリカー」

TripAdvisorでも口コミが多数あった「マリカー」

世界最大級の旅行クチコミサイト「TripAdvisor(トリップアドバイザー)」でも「マリカー」体験が掲載されており、その口コミ数397件、東京都の屋外アクティビティカテゴリでは129カ所中 第5位で人気のアクティビティでした。

クチコミ件数の言語別割合を見てみても、全397件中、英語347件(87.4%)、日本語19件(4.8%)、韓国語11件(2.8%)で、圧倒的に英語圏訪日外国人観光客に人気の体験系観光スポットだと言えます。満足度についても9割近くが高評価をしています。

Instagramでも「マリカー」体験の多数の投稿が

Instagramでも「マリカー」体験の多数の投稿が

画像SNS「Instagram」でも「#maricar」で検索すると訪日外国人観光客と見られるアカウントから、「マリカー」に乗って楽しむ姿の写真が多数アップロードされており、こちらからもその人気の高さが伺えます。

しかしながら、人気になりすぎたために、任天堂も無視できない状況になってしまったのか、今回、警告から訴訟にまで至ってしまったようです。

 

まとめ:インバウンド集客力のあるクール・ジャパン系コンテンツ 使用には要注意

リオオリンピック閉会式でも話題となった「マリオ」。クール・ジャパン系コンテンツの中でも最も知名度と人気の高いものの1つでしょう。そのため、インバウンドにおける集客力も並々ならぬものがあります。

しかしながら、集客力のあるコンテンツとは、おおよそに於いてどこかが長年かけてブランディングしてきたものです。集客プロモーションの際の活用は、法的側面からも慎重に行動したほうが良いでしょう。

<参考>

 

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