アクティブでスポーツ観光を好む訪日豪州人観光客ですが、まだまだ訪日旅客数は少ないのが現状です。日本の文化に興味があり好意的な国でありながらなぜ少ないのか、理由を探りながら国内の自治体や企業のインバウンド対策による打開策を考えたいと思います。また、国内の事例もご紹介します。
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訪日豪州人観光客数の他国との比較
訪日豪州人観光客は台湾に近い2,150万人の人口を有する国ですが、27年の訪日旅客数は376,200人と台湾の10分の1以下となっています。ひとつの理由として考えられるのは、台湾や中国などアジア圏の訪日客はショッピングを非常に楽しみにしており、常日頃から日本のテレビやその他メディアから情報を得るなどして商品について興味を持っていること。
しかし、訪日豪州人観光客はショッピングに対しては訪日国中でも興味が弱く、観光の主目的は観光体験となっているためシーズンオフには訪日しにくくなる傾向があります。
訪日豪州人観光客を誘致するための必要な対策とは
オーストラリアは南半球にあり、主に熱帯気候のため近畿より南側の地域の訪日豪州人観光客は極端に少なくなります。訪日豪州人観光客は自国では楽しめないスキーなどのウィンタースポーツを目的として訪日することが多くなっています。逆に言えば、まだまだ誘致をできていない地域が多いということなのでそれぞれの地域の特色と訪日豪州人観光客のニーズがマッチしている部分を見つけることができれば取り込むことができるでしょう。
訪日豪州人観光客の重要な観光目的であるサイクリング
訪日豪州人観光客はスノースポーツのほかに、サイクリングも大変人気です。オーストラリアでは自転車はライフスタイルの一部であり、日本とは比べ物にならないほど自転車ルールが浸透しています。日本にもサイクリングを楽しみに来る訪日豪州人観光客は多く、国内のサイクリングの聖地と言われる愛媛県や淡路島のサイクリングコースは大変人気です。
訪日豪州人観光客のサイクリストに向けた淡路島や愛媛県の対策事例
訪日豪州人観光客を誘致するための淡路島、愛媛県の事例をご紹介しましょう。淡路島ではサイクリスト達の意見を元にして、観光旅行客向けにビギナーからトップライダーまで幅広く楽しめるコースを紹介した「淡路島サイクリングマップ」を発行しています。しかし、まだ訪日外国人観光客向けには発行していないようです。
一方、愛媛の事例はどうでしょうか。サイクリングの聖地と言われる愛媛県のしまなみ海道では英語のほか、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語のサイクリングマップが発行されています。
北海道に集まる訪日豪州人観光客とインバウンド対策
次に北海道の事例をご紹介します。スキーやスノーボードを楽しみに毎年冬には、北海道でスポーツ観光を楽しみに来る訪日豪州人観光客がニセコや富良野地域で長期滞在する傾向が続いています。そのため北海道の各自治体ではさらなる誘客を狙って訪日豪州人観光客を狙ったインバウンド対策が盛ん行われています。
訪日豪州人観光客を惹きつけるディスティネーション開発に力を注ぐ帯広市
北海道帯広市では、観光ツアー企画造成者や訪日豪州人観光客をターゲットとしたモニターツアーや意見交換会を実施し、より魅力的でニーズにマッチしたディスティネーションを提供するために対策を進めています。これによりスノースポーツ以外の日本の魅力にも気づいてもらい、幅広い客層を取り込むことが狙いです。
まとめ:近年盛んになってきた訪日豪州人観光客に向けたインバウンド対策
ショッピングを大きな旅行目的にする訪日中国人観光客や訪日台湾人観光客とは違い、日本でのスポーツ観光や平和教育を目的とする訪日豪州人観光客をさらに誘致していくためには、豪州人のニーズにマッチしたインバンド対策を各自治体や企業が行っていく必要があります。すでに各地で取り組みが行われており、事例を学ぶこともできます。事例から誘致の方法を模索していきましょう。
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