近年爆発的に増えている訪日台湾人観光客。彼らの目的は日本の食事・温泉・自然観光・ショッピングなど様々ですが、若い訪日台湾人観光客に限ると、「アニメ・漫画」を目的として日本を訪れることが多くあります。こちらでは、アニメ・漫画と訪日台湾人韓国客の傾向についてまとめました。
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アニメ・漫画と訪日台湾人観光客
今や日本のアニメ・漫画は世界に誇る文化となっています。アメリカやフランス、中国など世界各国でアニメ・漫画のイベントが開催されており、ファンが爆発的に増えてきていることが分かります。
台湾人は特に日本のアニメ・漫画好きが多く、アニメ・漫画の舞台となった地を訪れる「聖地巡礼ツアー」や秋葉原などでアニメ・漫画関連グッズを買うことを目的として日本に来る訪日台湾人観光客も珍しくありません。
年齢層は20代などの若い層が多く、アニメ・漫画好きが高じて日本に留学している大学生も多いので、日本のひとつの文化として認められていることがわかりますね。
アニメ・漫画の聖地巡礼とは
聖地巡礼とは、アニメや漫画などの作品の舞台、モデルとなった場所、ゆかりの場所を「聖地」と呼び、実際に「聖地」を訪問することです。
アニメ・漫画ファンの数は年々増えてきており、「聖地」と呼ばれる地域の自治体がアニメ・漫画ファンに向けた観光ツアーを用意したり、アニメ・漫画をイメージしたお土産を企画したりなど、力を入れることも少なくなくなってきています。
アニメ・漫画ファンの中には多くの外国人観光客もおり、もちろん台湾人観光客も含まれています。
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アニメ・漫画ファンの訪日台湾人観光客が日本へ求めるもの
訪日台湾人観光客をはじめ、世界各国の若い層は、アニメ・漫画を日本の文化として日本人よりも柔軟に認め、自国内でも普段から楽しんでいます。
自国内でも楽しめるに関わらず、アニメ。漫画を理由に日本へ観光に来るのは、日本にアニメ・漫画に関するテーマパークが存在しているからです。
アニメ・漫画のテーマパーク
アニメ・漫画のテーマパークといってすぐに思いつくのは、三鷹の森ジブリ美術館なのではないでしょうか。ジブリ美術館には、実際に訪日台湾人観光客の来館も多いようです。
ジブリであれば、アニメ・漫画への嫌悪感がある方でも気楽に入れるのではないでしょうか。館内でお土産を買うこともできるので喜ばれているのかもしれません。
秋葉原を訪れる訪日台湾人観光客
上で書いた「聖地巡礼」を行う訪日台湾人観光客は、熱心なアニメ・漫画ファンが多くなっていますが、アニメの聖地と呼ばれる秋葉原を訪れる観光客は少し様子が違います。
秋葉原はアニメ・漫画の専門店やアイドルグッズ専門店などが多くあり、いわば日本の近代文化の総合商社となっています。そんな秋葉原を訪れる訪日台湾人観光客は、熱心なアニメ・漫画ファンというよりも、アニメ・漫画などの日本の近代文化のお土産を目的とした一般観光客が多くなっています。日本のアニメ・漫画グッズは、お土産としてとても喜ばれているそうです。
台湾でのアニメ・漫画流通
熱心なアニメ・漫画ファンの訪日台湾人観光客が秋葉原へあまり行かないのは理由があります。実は、秋葉原にあるような大きなアニメ・漫画専門店は、すでに台湾に進出していて、アニメ・漫画グッズも簡単に手に入るのです。
もちろん、品揃えは日本の店舗のほうが良いはずですから、どうしても台湾で手に入らない商品を求めて秋葉原に来る訪日台湾人観光客もいるはずですが。
まとめ:アニメ・漫画から始まる日本への理解
アニメ・漫画ファンの訪日台湾人観光客は若い層が多くなっています。
日本人と人種も近く、もともと親日と言われている台湾ですが、アニメ・漫画をはじめとする日本の近代文化を通じてさらなる交流を進められれば、アニメ・漫画需要によるインバウンド市場の促進の一手となりうるでしょう。
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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