2012年以降、円安やLCC(格安航空会社)の躍進、ビザ緩和やビジット・ジャパン・キャンペーンによる精力的なプロモーションなどにより、訪日外国人観光客がうなぎ上りで増加しています。
訪日香港人観光客はその中でも極めてリピート率の高くなっており、注力したい国のひとつです。こちらの記事では、訪日香港人観光客に人気のある体験ツアーをご紹介します。
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季節の行事に合わせた訪日香港人観光客向け体験ツアー
日本の四季が体験できるツアーは、訪日外国人観光客に非常に人気があります。その多くが日本文化体験を観光目的にしている訪日香港人観光客も、日本の四季は13.5%(全国籍平均10.0%)が訪日前に期待しています。
日本の四季を楽しむ人気の体験ツアー例
春は訪日香港人観光客にとって花見ができる人気の観光シーズンです。東京の上野公園や新宿御苑の他、北海道の松前公園や五稜郭公園、京都では嵐山、大阪では大阪城、九州では熊本城や小倉城などが訪日外国人観光客に人気の花見スポットとなっています。
また、夏には花火大会が注目を集め、秋にはもみじなどの紅葉鑑賞に秋の味覚体験、冬は北海道の雪まつりが人気が高いです。特に雪に関しては、香港で降らないため、訪日香港人観光客に特に人気の体験となっています。
訪日香港人観光客の旅行目的は「モノ」から「コト」へ
中国や台湾、そして訪日香港人観光客などの中華圏訪日外国人観光客は近年「爆買い」の話題でにぎわっていますが、訪日香港人観光客はそれほどショッピングに傾いてはいません。
むしろ国土の狭い香港では体験できないツアーと日本ならではのグルメ体験を好む傾向が強くあります。リピート率が高い理由のひとつは、「モノ」への興味が「コト」へと移ったことにあると言えます。
訪日香港人観光客に特に人気の県別体験ツアー
訪日香港人観光客には「Rail & Drive」が定着してきており、より体験的な旅行内容にシフトしつつあります。特に人気を集めている体験ツアーは以下の通りです。
- 登山(特に富士山)
 - 着物街歩き(京都)
 - 寿司づくり(奈良県)
 - うどん作り(香川県)
 - 農業体験(山形県)
 - 漁師体験(長崎県)
 - 果物狩り(桃/岡山イチゴ/和歌山)
 - エコツアー(知床、屋久島)
 - ペット同伴(ペンション利用、清里、伊豆)
 - マラソン(北海道、東京、長野、名古屋、京都、奈良、大阪)
 - サイクリング(香川県小豆島、しまなみ海道、長崎県伊王島)
 
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和歌山県が成功した訪日香港人観光客のインバウンド対策
和歌山県は、他県に先駆けて訪日香港人観光客や訪日台湾人観光客の誘致に目をつけていました。10年以上におよぶインバウンド対策を続けた結果、年間30万人を超える誘致に成功しています。どういう対策を講じたのか、持つべき視点とは何なのかという点を考察すると、学べることは非常に多いでしょう。
どういった体験ツアーで訪日香港人観光客を惹きつけたのか
和歌山県もインバウンド対策スタート時は他県と同様にアピール合戦に明け暮れていましたが、次第に「アウトバウンド」の姿勢では限界があることに気付き、インバウンドのニーズを熟慮して体験ツアーを作る「ユーザーイン」の視点に切り替えてから目覚ましい成功を遂げました。
和歌山県の名産みかんや柿などの果物狩りや、黒潮市場のマグロ解体ショー、香港で癒しブームが始まると猫の駅長「たま駅長」をプッシュするなど柔軟な発想で観光ツアーを生み出しています。
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まとめ:訪日香港人観光客向けにインバウンド対策するとしたら?
食に重きを置き、アクティブに体験ツアーを巡ったり、ドライブを楽しんだりすることが好きな訪日香港人観光客を誘致したいと考えるなら、知的好奇心をくすぐる体験と食が一緒に楽しめるようにするのがよいでしょう。このようなプランは、根強い人気があります。
<参照>
- 観光庁:訪日外国人消費動向調査 平成27年の年間値の推計
 - JNTO:訪日旅行データハンドブック2016(世界20市場)
 - 東南アジア特派員ビジネスレポート:香港人が訪日時に体験したいこととは?
 - 昇龍道プロジェクト推進協議会 中国・台湾合同部会:中国、台湾、香港の市場動向と平成27年度の取り組み
 - 日経ビジネスオンライン:香港人が和歌山を好むワケ
 
訪日香港人観光客インバウンドデータ集
データでわかる訪日香港人観光客
2015年の日本政府観光局(JNTO)訪日外国人観光客統計によると、香港は前年比64.6%増の152万4300人と中国本土に次ぐ2番目の大きな伸びを示しました。
訪日香港人観光客の特徴
香港は中国の特別行政区ですが、インバウンドマーケティングを行ううえでは同国とは別途対応が必要な地域です。歴史的な事情からイギリスの強い影響を受けており、香港人は中国とは異なる習慣、感性を持っているためです。
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