わずか3年で10万人も増加したと言われている訪日カナダ人観光客。そんな訪日カナダ人観光客の中にはいわゆるトランジット客もおり、トランジット客をつかむことも集客につながります。では、そんなトランジット客を訪日外国人観光客に変えるにはどうすれば良いでしょうか。
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面倒なトランジットをする訳とは?
そもそも、なぜトランジットをする観光客がいるのでしょうか。まず挙げられる理由は出発地から目的地までの飛行機が無いというものです。これはただ単純な理由ですが、その他にも料金の問題でトランジットすることもあります。
トランジットした方が理に適った移動をできる場合もある
旅行に慣れていない方はトランジットは無駄と思ってしまうかと思いますが、節約志向のある方の場合、トランジットでお金を節約できるというメリットが生じます。航空会社の料金の相場は、最も高いのが出発地の航空会社の料金で、次に高いのが到着地の航空会社の料金。そして一番安いのが第三国の航空会社料金です。
こういった序列になっているため、節約志向のある方は時間はかかってもいいからとトランジットします。では、そんなトランジット客を観光客にするには、どのような施策を打てばよいのでしょうか。
訪日カナダ人観光客の特徴とは
日本を訪れるカナダ人、訪日カナダ人観光客の特徴には、以下の様なものが挙げられます。
- フレンドリーで平和的
- 温泉街が好き
- 繊細で、独自のポリシーがある
- 男性は時間やお金にルーズ
- 男女平等が根付いており、女性も気が強い
北の広い大地ならではの属性を持っている訪日カナダ人観光客。では、彼らは日本に対してどのような印象を持っているのでしょうか。
訪日カナダ人観光客は、日本人の物を言わない特性に嫌悪している
訪日カナダ人観光客が日本に持っている印象としては、以下の通りです。
-
日本でイメージするもの
- お寿司
- 東日本大震災
- 折り紙の文化
- サムライ
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羨ましい点
- テクノロジー
- 犯罪の少なさ
- サブカルチャーの発達
- 食べ物の美味しさ
- 伝統的なもの
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嫌だと思う点
- 人が多い
- 物価が高い
- 英語を話せる人が少ない
- ごめんなさいを言い過ぎ
- はっきりとしゃべらない
このように、訪日カナダ人観光客はテクノロジーの発展や伝統的文化を評価している一方で、日本人のはっきりと言わない文化に少しばかり嫌悪感を覚えています。また、訪日カナダ人観光客はゴールデンルートを好む傾向にあります。
トランジット客には空港から手軽に行ける日本の体感施設が必要
訪日カナダ人観光客のトランジット客を捕まえる施策として、次のようなものが挙げられます。まず、全世界的にトランジット客は時間がない人々です。飛行機と飛行機の乗り継ぎをするため、時間に制約があるのと、そもそも心の余裕も普段よりありません。
ですから、そんなトランジット客には空港から手軽に行ける日本を体感できる施設が有効となるのです。そして、その日本を体感できる施設を僻地ながらにオープンして成功した町があります。
歌登のような魅力をトランジット旅客にも
北海道は旭川空港から車で3時間。枝幸町にある歌登は、2010年からタイ人観光客を受け入れ始め、現在では一度に日本を楽しめることが富裕層に受け、年々訪日外国人観光客を増やしています。
この一度に日本を楽しめるでは、魚の解体ショーや寿司の握り体験、それにたこ焼き作り体験に流しそうめん体験、餅つき(季節による)体験などを一晩で楽しめるプログラムを組んでおり、ホテルの外は何もないことを逆手に取るようにしています。トランジットでは車で3時間もかかる土地には行けませんが、こういった日本体験のプログラムは空港の中でも外でも組めるのではないでしょうか。
まとめ:訪日カナダ人観光客のトランジット客は日本文化体験で確保
訪日カナダ人観光客のトランジット客は、日本文化体験で確保しましょう。ただ、トランジット客は時間がないので空港の近辺か空港の中にする必要があります。また、トランジット客がよくデイユースなどで利用するホテルで日本文化体験イベントを定期的に開催するのも良いかもしれません。
訪日カナダ人観光客インバウンドデータ集
データでわかる訪日カナダ人観光客
訪日カナダ人観光客は、2015年で231,390人の外客数、312億円(2014年)のインバウンド消費で、インバウンド市場の中ではそこまで大きい存在ではありません。しかしながら、2011年の東日本大震災以降、毎年10〜30%の伸び率で着実に拡大しつつある市場でもあります。
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「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
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