東京~大阪間のゴールデンルートから離れた和歌山が、訪日香港人観光客の人気を獲得しています。いったい、どんなどのようなインバウンド政策を行ったのでしょうか?
訪日香港人観光客の行きたい場所上位に君臨する地方都市、和歌山のインバウンド対策事例をご紹介します。
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曰く、プロダクト”アウト”のインバウンド政策
他県のインバウンド政策もそうですが、以前の和歌山のインバウンド政策も常に「和歌山にあるもの」を前面にだしたインバウンド政策でした。
しかし訪日香港人観光客からすれば自分勝手な発想でありニーズに合っていないということで、プロダクトアウトからマーケットイン、ユーザーインのインバウンド政策に切り替えて成果を上げることに成功しました。
訪日香港人観光客の嗜好を知り、他県との違いをはっきりさせる
毎年たくさんの都道府県が香港の展示会に参加するなどのインバウンド政策を施行しています。
しかし、和歌山県は香港人には他県との違いがよく分からず反応が薄いということに気づき、現地の人との長い交流の末、香港人の好みや嗜好に深く精通することで訪日香港人観光客のインバウンド政策を成功させることに至りました。
訪日香港人観光客がいつ来ても楽しめる工夫
ミカンや柿などの産地である和歌山は産地の果物を武器にミカン狩りツアー、マグロの養殖で有名な近大マグロなどを提供し、またマグロ解体ショーなど見て楽しめる、体験して楽しめるインバウンド政策を行いました。やはり体験型のツアーは訪日香港人観光客のみならず外国人に人気の催しです。
毎日何回かイベントを行うというインバウンド政策
また、いつ来ても訪日香港人観光客をがっかりさせることのないよう、イベントを毎日数回行っているというのも訪日香港人観光客に好感を持ってもらえるポイントではないでしょうか。
提供者側の細やかな配慮と訪日香港人観光客自ら体験できる催しが観光者自ら情報の発信源になる二次効果も期待できる素晴らしいインバウンド政策です。
その土地の強みを生かしたインバウンド政策
ミカンやイチゴ、柿などのフルーツも和歌山のインバウンドの強みですが、猫の駅長で話題になった「たま駅長」も訪日香港人観光客の目的となっています。
香港や台湾などで起きた癒し系ブームの影響により日本のたま駅長までも海を越え有名になっているようです。訪日香港人観光客は、たま駅長に会いに貴志駅を訪れ貴志川線を利用して和歌山の風景を楽しみ巡ることもツアーの一環としてとらえています。
日本の原風景こそがインバウンドにおいて最強の武器
訪日香港人観光客は和歌山の風景と、他県の風景の違いは分からないかも知れません。しかし訪日香港人観光客のみならず日本の地方、田舎の素朴な風景は、訪日外国人観光客にとって日本らしさを感じることの出来る素晴らしいものとなっています。なぜなら訪日外国人観光客は日本らしさを求め日本に観光に来るのですから。
まとめ:訪日香港人観光客に日本を”体験”してもらう
訪日香港人観光客にとっての日本観光目的というのは結局のところ日本を”体験”することではないでしょうか。日本の空気、風景、伝統などもそうですが和歌山のインバウンド政策で施行された原産地でのミカン狩りツアーやマグロの解体ショーなどは実際的な体験ツアーも含まれます。
また実際に体験できるものというのは訪日香港人観光客だけでなく全ての訪日外国人観光客に好まれる催しであり、これからのインバウンド政策は地域の特色を生かした体験型のツアーになるのではないでしょうか。
訪日香港人観光客インバウンドデータ集
データでわかる訪日香港人観光客
2015年の日本政府観光局(JNTO)訪日外国人観光客統計によると、香港は前年比64.6%増の152万4300人と中国本土に次ぐ2番目の大きな伸びを示しました。
訪日香港人観光客の特徴
香港は中国の特別行政区ですが、インバウンドマーケティングを行ううえでは同国とは別途対応が必要な地域です。歴史的な事情からイギリスの強い影響を受けており、香港人は中国とは異なる習慣、感性を持っているためです。
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
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- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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