訪日外国人観光客の集客におけるFacebookページの重要性や運用事例については、以前から訪日ラボでも触れてきました。
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今回は、実際に多言語でFacebookページを運用するにあたって、どうやって多言語対応をしていくべきなのか、その方法をまとめました。前編として、考えられる3つの手法と、そのメリット・デメリット、後編として、実際の設定方法をご紹介します。
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Facebookページで多言語対応するには3つの手法がある
訪日外国人の集客のためにFacebookページを立ち上げよう!となった際に困るのが「どうやって多言語で投稿するか」です。その方法にはざっくりと3つのパターンが考えられます。
- ターゲットとなる訪日外国人観光客の言語ごとにFacebookページを作成
- 1つのFacebookページを作成し、1つの投稿に日本語と外国語を混ぜて投稿する
- 1つのFacebookページを作成し、Facebookの「複数の言語で投稿する」機能を活用する
結論から言うと、3番目の『「複数の言語で投稿する」機能を活用』するのがオススメなのですが、それぞれのメリット、デメリットを見ていきましょう。
1. ターゲットとなる訪日外国人観光客の言語ごとにFacebookページを作成
例えば「インバウンドホテル」というホテルがFacebookページを運用するとしましょう。このホテルのターゲットが、日本人、アメリカ人、タイ人だった場合、日本人向けに「インバウンドホテル」、英語圏訪日外国人観光客向けに「inbound hotel」、タイ人向けに「ขาเข้า โรงแรม」と、3種類のFacebookページを同時に運用する、といった手法です。
これは、Facebookが2013年ごろにグローバル対応(多言語対応)する前には一般的な手法でしたが、現在ではあまりオススメとは言えません。メリットとデメリットは
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メリット
- どの国のファンが多いのかページごとで集計できる
- 言語ごとにページを作るので、ページ名をローカライズ(翻訳)できる
- 特定の国向けにカバー画像などをローライズしやすい
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デメリット
- ファン数がそれぞれのページに分散してしまう
- 対応言語の数だけページが増え、運用に難あり
などが考えられます。こちらの場合、メリットとしてあげられるのが、言語ごとにページ名を変えられることです。以前はページ名も多言語対応出来たのですが、現状できない模様のためです(詳細は[後編]にて)。
また、メリットとしてあげている「どの国のファンが多いのかページごとで集計できる」についても、Facebookページの機能『インサイト』の『利用者』から参照できるので、言語ごとにFacebookページをわけなくても、どの国のファンが多いかは集計を取ることができます。
なによりデメリットとして、ファン数が各言語ごとのページに分散してしまうことがあります。そのため、ユーザーに対して「流行っている感」の演出力に乏しい手法となります。
2. 1つのFacebookページを作成し、1つの投稿に日本語と外国語を混ぜて投稿する
先ほどの例の「インバウンドホテル」が「インバウンドホテル」という名称でページを作成したとします。そして、投稿をする際に、1つの投稿に対し、日本語、英語、タイ語を併記して投稿する、といった手法です。メリット、デメリットは
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メリット
- 1つのページにファン数が集約される
- 1つのページに多数の国のファンがつき、エンゲージメント(≒ファンとの交流度)が上がりFacebookから評価されやすい
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デメリット
- 投稿が長くなり「もっと見る」をクリックしなければ全部の投稿内容を見ることが出来ない
- 多言語投稿に気づかれない可能性大
- ページ名をローカライズ(翻訳)できない
などがあります。例えば、日本語、英語、タイ語で以下のように投稿したとすると、
アプリでは12行、WEBでは5行しか表示されません。
「さらに表示」や「もっと見る」をタップやクリックしなければならず、上記の状態だと、パソコン、スマホどちらから見たとしても、一見ではタイ語でも書かれていることが一切わかりません。
そのため、せっかく翻訳までして多言語で投稿したとしても、「その言語の存在に気付かれない」という可能性が非常に高いのです。
3. 1つのFacebookページを作成し、Facebookの「複数の言語で投稿する」機能を活用する
「インバウンドホテル」の例で言えば「インバウンドホテル」という名称でページを作成。投稿の際には、1つの投稿に対し、Facebookの機能を使って日本語、英語、タイ語を投稿し、ユーザーの言語や住む地域によって自動で振り分けるようにする、という手法です。
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メリット
- 1つのページにファン数が集約される
- 1つのページに多数の国のファンがつき、エンゲージメント(≒ファンとの交流度)が上がりFacebookから評価されやすい
- ユーザーの特性によって自動で適切な言語が表示される
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デメリット
- ページ名をローカライズ(翻訳)できない
冒頭でもふれたとおり、現状ではこの手法が最も理想的な運用方法と言えます。先にご紹介した2つの手法のメリットを踏襲しており、またほとんどのデメリットを潰しています。
この方法をとることで、「もっと見る」に隠されてしまいユーザーが使用する言語も併記されていることに気づかれない、ということもなくなり、ファン数も統合されエンゲージメントも上がります。
まとめ:インバウンド対策としてFacebookページを作るには運用のイメージを持っておくことが重要
今回は現状考えられるFacebookページの多言語対応の手法3種類についてご紹介しました。インバウンド対策としてFacebookを開設するには、ターゲットは誰なのか、何を目的に運営するのか、翻訳も含めた運用はどうしていくのかなどを事前にイメージしておくことが重要です。そのイメージをもとに、今回ご紹介した手法のうち、どれをとっていくかを考えてみましょう。
次回は、3つ目の手法『1つのFacebookページを作成し、Facebookの「複数の言語で投稿する」機能を活用する』の設定方法についてご紹介します。
<後編はこちら>
訪日外国人観光客の集客に必須!Facebookページの多言語対応の手法・投稿のやり方を解説[後編]
前回、「訪日外国人観光客の集客に必須!Facebookページの多言語対応の手法・投稿のやり方を解説[前編]」にて、Facebookページを多言語化するにあたって考えられる3つの手法と、そのメリット・デメリットについてご紹介しました。今回は、その続きとして[前編]での手法3番目、『1つのFacebookページを作成し、Facebookの「複数の言語で投稿する」機能を活用する』について具体的なやり方についてご紹介したいと思います。<前編はこちら> Facebookページでの投稿を多言語対応する...
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
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