2016年2月、アメリカ版ドラえもん「Doraemon」が日本に逆輸入されたことが話題になりました。
アニメ「ドラえもん」の公式なアメリカへの輸出は比較的遅く2014年のこと。
しかしながら、アジア諸国では1990年代から輸出スタートし、最も知名度の高い日本のキャラクターの1つに数えられます。
そのドラえもんを起用した東京メトロのキャンペーン「すすメトロ!」が2016年4月1日からスタートしました。
そして2016年7月1日からキャンペーンサイトのリニューアルおよびキャンペーン第2弾として「訪日外国人対応」篇である「こんなに、ほんやく。」キャンペーンをスタートしました。
今回は、交通機関の訪日外国人向け対策広報キャンペーンとしての、この「すすメトロ!」についてご紹介します。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
「すすメトロ!」キャンペーンとは
東京メトロによると、
日々「安全」を担保し、さらに「サービス」レベルを向上させていくことで、全てのお客様に「安心」してご利用いただくこと。この鉄道事業者としての使命を胸に、さまざまな取組みを進めていくことを「すすめ、メトロ!」の言葉に込め、PRを展開していきます。
本キャンペーンのキャラクターには、「ドラえもん」を起用し、”未来に向けて東京をより良くしていきたい”という東京メトロの想いと施策を、わかりやすくご紹介していきます。
とのこと。東京メトロの取り組みの広報活動としてのキャンペーンの模様です。
最初に「登場篇」、そして第1弾として4月中旬頃から全ての駅にホームドア導入を目指していることを伝える「どこでも、ホームドア!」を展開しました。
第2弾「訪日外国人対応」篇は「こんなに、ほんやく。」
そして、冒頭でも触れた第2弾の「訪日外国人対応」篇である「こんなに、ほんやく。」が7月1日からスタートしました。
「こんなに、ほんやく。」については、東京メトロによると
初めて東京を訪れる外国人の方にも、気持よく、安心して東京メトロを利用していただくための各種取組みを紹介する、キャンペーン第2弾”こんなに、ほんやく。”(「訪日外国人対応」篇)を7月1日(金)より順次展開します。
キャンペーンでは、日本語、英語、中国語、韓国語に対応した券売機や行先案内の導入、ピクトグラムや駅ナンバリングによるわかりやすい案内表示などの多言語対応サービスといった施策をCMやポスターを通して楽しく伝えていきます。
とのことで、ドラえもんをイメージ起用して、東京メトロが行っている訪日外国人向け施策をPRしています。
また、第2弾のリリースとともに、「すすメトロ!」特設WEBサイトもリニューアルしました。
このキャンペーンサイトは英語対応もしており、ドラえもんをテーマとした可愛らしいデザインとなっています。
コンテンツは執筆時現在では第1弾の「どこでも、ホームドア!」と「こんなに、ほんやく。」の施策内容をイラストを交えてわかりやすくPR。
「こんなに、ほんやく。」においては、案内表示のリニューアルや多言語リーフレット、路線図の多言語化、英語話者常備の案内所の設置、フリーWi-Fiの提供やメトロアプリについて解説しています。
Twitterでの外国人の反応は?
日本在住のタイ人の方が運営していると思われるアカウントでは本キャンペーンに関する投稿が多くのリツイートと「いいね」を得ています。

Twitter:東京メトロにおけるドラえもんの装飾を紹介する投稿(https://twitter.com/redlovetree/status/760721955481870336)
また、ニッポンドットコム財団が日本の情報を多言語で発信するニッポンドットコムのスペイン語版公式アカウントにもリツイートと「いいね」が付けられています。

Twitter:東京メトロとドラえもんのタイアップについて紹介するニッポンドットコムの投稿(https://twitter.com/nippon_es/status/748449457587503104)
また、台湾人と思われる方のアカウントからは「かわいい!」と好意的なツイートも。

Twitter:「日本の地下鉄のWebサイトのデザインはとてもかわいい」という投稿(https://twitter.com/jolin00217/status/751282536467148806)
特にタイではドラえもんの人気は非常に高い
Twitterでの反応がもっともよかったタイでは、ドラえもんの知名度・人気ともに非常に高いことで有名です。
キャンペーンでドラえもんが起用されることも多くあります。
変わりどころでは、ワット・サンパシウというドラえもん寺として有名なお寺があります。
こちらは、壁画を依頼された画家が、寺には無断で壁画中にドラえもんを入れて描いたとのこと。
ドラえもんをひと目見ようと近隣の子どもたちが寺を訪れ、仏教興味を持ってもらうきっかけになる、ということで結果的に寺からは許可された模様です。
まとめ:インバウンド対策も訪日外国人観光客に知ってもらわなければ意味がない
今回はドラえもんを起用した東京メトロのキャンペーンについてご紹介しました。
いまのところ、東京メトロの外国人向け公式FacebookページやTwitterアカウントは存在しないようなので、東京メトロとしては訪日外国人観光客に向けたキャンペーンにはそこまで注力していないものと思われます。
今回の「すすメトロ!」キャンペーンも、基本的には国内の日本人に向けたブランディングのためのキャンペーン、という位置づけであることが伺えます。
前述の様にタイのブロガーのツイートがそこそこバズっているので、少々もったいない印象を受けます。
せっかく訪日外国人向け対策として多言語化やフリーWi-Fiの設置をしたとしても、訪日前などに外国人観光客に知ってもらえなければ集客効果は見込めないでしょう。
2020年のオリンピックには重要な交通インフラとなる東京メトロ。今後の訪日外国人観光客向けキャンペーン・プロモーションの動向に注目です。
【7/16開催】【Next Food Vision 2025】食の最新トレンドを発信〜大型オンラインイベント〜※好評につき再放送※
外食店舗、支援サービス、業界のトップ企業が集結!
さらに、有名飲食店や外食産業を牽引する企業による特別基調講演も開催。
成功企業のリアルな戦略や、これからの外食業界を生き抜くヒントがここに詰まっています!
最新のトレンドを知り、トップ企業の成功ノウハウを学びたい方、
業界の最前線で活躍する企業とつながり、新たなビジネスチャンスを掴みたい方にぴったりのイベントです。
今こそ、業界の未来を共に創る一歩を踏み出しませんか?
皆さまのご参加をお待ちしております!
<応募者特典>
-
イベント登壇企業の各種お役立ち資料
※口コミアカデミー内でのアーカイブ配信は予定しておりません -
本イベントのアーカイブ動画(1週間)
<本セミナーのポイント>
- 有名飲食店&業界をけん引する企業の基調講演 - 成功企業の戦略や実例を直接学べる貴重な機会!
- 外食業界の最新トレンド&成功ノウハウが手に入る - 変化の激しい市場で勝ち残るための最前線情報をキャッチ!
- 外食業界を支える最新サービス&ソリューションの紹介 - 飲食業界の課題解決につながるアイデアが満載!
- トップ経営者や専門家が語る「成長の秘訣」と「業界の未来」
- 業界をリードする企業が実践するプロモーション戦略やDX事例を公開!
- 効率化や売上向上につながる最新ツール・サービスを知るチャンス
詳しくはこちらをご覧ください。
→【Next Food Vision 2025】食の最新トレンドを発信〜大型オンラインイベント〜※好評につき再放送※【7/16開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!