リオ五輪の裏側で行われていた訪日プロモーション:東京五輪だけでなく、全国各地を紹介

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平成28年(2016年)8月23日、リオオリンピックの閉会式で行われた日本のパフォーマンスを見ましたか?

任天堂のマリオ、サンリオのハローキティ、コナミのパックマン、小学館のドラえもん……など世界的に人気のキャラクターが多数登場。映像と設備を組み合わせ、「マリオになった安倍首相がドラえもんの力を借りて、日本から真っ直ぐに地中を通過しブラジルの土管から登場する」という前代未聞のパフォーマンスは世界的に注目を集めました。これまでオリンピック情報を扱ってこなかったゲームメディアまで取り上げています。2020年の夏季オリンピック、パラリンピックは日本だということを、アピールすることに大きく成功したと言えるのではないでしょうか。

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リオデジャネイロオリンピック閉会式の日本演出、東京五輪プロモ「トーキョーショー」がすごい

8月6日(日本時間)に開会されたリオオリンピック。日本は金メダル12個、銀メダル8個、銅メダル21個と合計41個ものメダルを獲得し、史上最多獲得という大躍進でした。早いもので本日8月22日(日本時間)に閉会式を迎えました。閉会式は7:45〜11:00と、時間帯的に生中継を見るのが難しかった方も多いのではないでしょうか。オリンピックの閉会式では引き継ぎ式として、次の開催都市への五輪旗の引き渡しと次期オリンピックのPRショーが行われるのが通例です。リオオリンピックの次に控えるのは、言うまでもな...

【海外の反応】安倍首相マリオ姿「トーキョーショー」への海外メディア、ネットでの反応まとめ

オリンピックの閉会式では次の開催年がパフォーマンスをすることで知られていますが、リオオリンピックの閉会式で、日本はプロジェクションマッピング(※建物や物体、あるいは空間などに対して映像を映し出す技術の総称 ※wikipediaより引用)や素晴らしいダンスパフォーマンス、幻想的な雰囲気の音響効果だけでなく、紹介映像の中に漫画やアニメ、ゲームのキャラクターが登場し、観客を楽しませました。しかし、その中で一番の驚きとなったのは、 マリオに扮して土管から現れた安倍首相でしょう。海外の様々なニュース...

さて、このようなパフォーマンスは「日本」という漠然とした印象を与えることには役立ちますが、何か具体的な事柄を知ってもらう、楽しみにしてもらうためのものではありません。

肯定的なイメージを醸成するような効果はありますが、東京オリンピック、パラリンピックをきっかけに訪日外国人観光客を集め、さまざまな観光地に足を運んでもらうためには、また別の取り組みが必要となります。いったい、どのような施策が行われていたのでしょうか。今回は、リオオリンピック、パラリンピックで実施されていた日本のプロモーション活動についてご紹介します。

 


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リオ五輪を活用した訪日外国人観光客向けのプロモーション

ブラジルで開催されているリオオリンピック、パラリンピックの機会を活用して、次期開催国である日本が訪日外国人観光客向けのプロモーション活動を行う。しかも日本国内ではなく、ブラジルで。実施する国が違うようにも、気が早いようにも感じられる話ですが、これは実際に行われています。五輪はそれだけ重要なイベントなのでしょう。

日本のキャラクターを活用し、世界的に注目を集めた引継式とは対照的に、日本の観光地の魅力を詳細に紹介する内容になっています。瞬間的に騒がせる引継式のパフォーマンスと、縁の下の力持ちのように機能する地道な情報発信といった具合に、二本柱の施策として理解できるかもしれません。

リオデジャネイロに日本の魅力を紹介するブースを設置

ブラジル、リオデジャネイロ州に位置する「Tokyo 2020 JAPAN HOUSE」では、リオオリンピック、パラリンピック開催期間中、「Visit Japanブース」が設置され、訪日外国人観光客向けのプロモーションが行われました。

同施設には2020年東京オリンピック、パラリンピックのコンセプトやエンブレムなどを見ることができる「東京2020組織委員会エリア」、関係各社が出店する「パートナーエリア」が設置されています。これらは主に2020年東京オリンピック、パラリンピックのイメージを伝えることが主な目的です。

その一方で、日本の食文化や伝統文化、観光情報などを紹介する「関係省庁エリア」、その他の道府県の風景、歴史的建造物などを紹介する「自治体エリア」、茶道、浴衣、書道などが体験できる「文化体験エリア」なども用意されています。

さらにステージショーが行われ、沖縄県の伝統芸能「エイサー」をベースに空手の型を取入れたパフォーマンスを行う「琉球国まつり太鼓」などが参加しています。

リオ五輪で東京をアピール!6万7千人の集客に成功した「Tokyo 2020 JAPAN HOUSE」とは

昨日8月22日(日本時間)に閉幕したリオ五輪。その閉幕式で行われた引き継ぎ式でのPR「トーキョーショー」がマリオ扮する安倍首相のサプライズ出演や、素晴らしい演出で話題になったのは昨日の記事の通り。<関連記事> 東京2020「体操男子代表 メダリスト記者会見」より引用リオ五輪での東京や日本のPRは閉会式にとどまりません。リオデジャネイロ市バッハ地区に開設された「Tokyo 2020 JAPAN HOUSE」が好評を博しています。日本代表選手団メダリスト記者会見にもつかわれたこともあり、意識せ...

海外メディア向けに画像や動画を提供

このほかにも、メディア向けの情報発信が各種行われています。

ライブラリーサイト「ジャパン・オンライン・メディアセンター(JOMC)」では、47都道府県観光資源の映像、画像が著作権フリーで配信されます。記事などを制作するときの良質なフリー素材として使えるというわけです。

また、報道機関との連携によるテレビやインターネットでのコンテンツ配信も。アトランタオリンピック陸上競技・金メダリストであるカナダのドノバン・ベイリー氏が日本の歴史、伝統文化などを体験する映像がBBC ネットワークで放映されるほか、AP通信、ロイターなど世界各国のメディア向けに日本を紹介するコンテンツを発信し、ニュースへの掲載を図ります。

リオ五輪でもPR!JNTOがジャパン・オンライン・メディアセンター(JOMC)開設:メディア向けに高クオリティーな著作権フリー画像・動画を配

日本政府観光局(JNTO)は先日閉会式を迎えたリオオリンピックと9月に始まるリオパラリンピックにあわせて、訪日プロモーションとして「ジャパン・オンライン・メディアセンター(JOMC)」を開設しました。現地時間8/18には、リオデジャネイロ市バッハ地区で開催されいている「TOKYO 2020 JAPAN HOUSE」にて開設イベントを実施。今回は、JNTOの取り組みとして「ジャパン・オンライン・メディアセンター(JOMC)」についてご紹介します。<関連記事> 目次「ジャパン・オンライン・メデ...

まとめ:4年後に向け、今からしっかりとした取り組み

東京オリンピック、パラリンピックが行われるのはリオオリンピック、パラリンピックから4年も先のこと。しかし、すでに積極的なプロモーション活動が行われています。東京都の話はもちろん、その他の道府県、日本の伝統や文化に関する情報も発信されています。

東京オリンピック、パラリンピックは訪日外国人観光客を対象とするインバウンドビジネスにとって、またとないチャンスです。これだけ周到に準備をしていても、やり過ぎということにはならないのではないでしょうか。旅行業者、観光業者の方も4年後を視野にいれた取り組みを行っていくべきなのではないでしょうか。

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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