「旅行会社」×「インバウンド」②:HISの訪日外国人観光客集客への取り組みとは?

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年々増え続ける訪日外国人観光客に伴い、2020年の東京オリンピックに向け、政府は観光ビジョンの中で、訪日外国人観光客数の目標を4000 万人まで引き上げました。

そんな追い風を受け、魅力的なインバウンド市場になっている、旅行業界。国内の大手旅行会社は、訪日外国人観光客集客へ、様々な取り組みを行っています。

前回の記事「旅行会社」×「インバウンド」①:JTBの訪日外国人観光客集客への取り組みとは?の続編として、今回は株式会社エイチ・アイ・エス(H.I.S.、以下HIS)のインバウンド対策について、説明していきます。

「旅行会社」×「インバウンド」①:JTBの訪日外国人観光客集客への取り組みとは?

年々訪日外国人観光客は増え続けています。東京オリンピックも開催される2020年に向け、政府は訪日外国人観光客数の目標4000 万人を掲げています。そんな追い風を受け、魅力的なインバウンド市場になっているのが旅行業界です。国内の大手旅行会社は、訪日外国人観光客を集客するため、様々な取り組みを行っています。この記事では、大手旅行会社・株式会社JTBのインバウンド対策について説明していきます。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客...

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海外旅行会社、国内自治体、一般企業と提携:訪日外国人観光客誘致へ

HISでは、国内外様々なグループと提携することで、訪日外国人観光客集客に、取り組んでいます。3つ例をご紹介します。

例1:中国オンライン旅行会社「LY.com」と提携:日本に共同で新会社を設立

HISより

HISより

2015年11月4日のHISのプレスリリースによると、株式会社HISは、同程国際旅行社有限公司(LY.com)と共同で、日本に新会社を設立することを発表しました。

同程国際旅行社有限公司(LY.com)は、中国のオンライン旅行会社。

訪日中国人観光客の増加から、日本に新会社を設立することで、より効率的に、日本の観光情報を訪日中国人観光客に提供していくことが目的とのこと。

また、24時間コールセンターを設置し、訪日中国人観光客のニーズに応じた、快適なサービスを提供。訪日中国人観光客のシェア拡大を目指します。

例2:「小学館」と提携:訪日中国人観光客向けに「DIME」誌のフリーペーパーを発刊

HISより

HISより

2016年5月18日の、HISのプレスリリースによると、HISは、株式会社「小学館」と提携しました。訪日外国人観光客向けに、日本の魅力を発信する、メディア創出が目的です。

最初の企画として、小学館の人気トレンド情報誌「DIME」のブランドから、フリーペーパー小冊子を発行。

訪日旅行の計画中、または実施中の中国人を対象に、中国語・簡体字で、訪日旅行に、役立つ情報を発信します。

「藤子・F・不二雄ミュージアムを10倍楽しむ方法」や、「2016年日本のラーメン新潮流BEST10」、「外国人の売れてる家電」など、普通ガイドブックには、掲載されていない最新の日本のトレンド情報も発信。

併せて、コンテンツと連動したHISオリジナル訪日ツアーや、掲載店の割引クーポンも両社で開発しました。

例3:神奈川県と提携:インバウンド観光推進へ

国内、海外の企業にとどまらず、HISは、神奈川県とも共同で、インバウンド対策に取り組んでいます。

2016年3月29日のHISのプレスリリースによると、HISは、神奈川県とインバウンド観光を推進するための協定を、締結しています。「ラグビーワールドカップ2019」、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」を見据えての連携強化とのこと。

具体的な取り組みとしては、

  • 観光資源の発掘・磨き上げ…市町村や民間企業等から魅力ある観光情報を収集し、H.I.S.に提供。訪日外国人観光客のニーズに応じて、商品として活用。
  • 海外プロモーションの展開…HIS海外店舗で、神奈川県の観光に関する情報を提供。映像等を通じて、神奈川県の魅力を、海外へ発信。
  • インバウンドツアーの企画・販売…神奈川県と連携し、着地型観光(*)を開発し、ツアーに盛り込む。
  • 観光人材の育成…神奈川県に、HIS社員を派遣。神奈川県への理解を深めた人材の育成を推進。県としてもH.I.S.が持つ旅行会社としてのノウハウを理解した職員を育成。

を実施します。

着地型観光:参加者が現地集合、現地解散する新しい観光の形態。主に都会にある出発地の旅行会社が企画して参加者を目的地へ連れて行く従来の「発地型観光」と比べて、地域の振興につながると期待されている。

HISは、国内、国外問わず、提携活動を推進することで、訪日外国人観光客集客へ取り組みを行っていることがわかります。

訪日外国人観光客向け案内所をオープン:ツアー、アクティビティの提供。

また、HISではインバウンド対策として、訪日外国人観光客向け観光案内所、「TOURIST INFORMATION CENTER」を全国各地にオープンしています。

案内所では、外貨両替、荷物保管、ポケットWi-Fiのレンタル、簡単なツアーや日本文化体験の提供、交通機関のチケット購入、宿泊施設の予約などのサービスを、多言語で提供しています。

心斎橋「訪日外国人案内所」をリニューアル:「OTA BASE(宅男基地)」をオープン。アニメカルチャーを配信

OTA BASEより

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2016年7月20日のプレスリリースによると、HISは、関西の人気観光地である、心斎橋の商業施設「心斎橋オーパ本館」にある「OSAKA TOURIST INFORMATION CENTER」を、「OSAKA TOURIST INFORMATION CENTER OTA BASE(宅男基地)」として、リニューアルオープンします。

新しくオープンされる案内所では、一般的な観光情報に加え、オタク観光スポットやイベント情報などの提供、アニメなどの舞台となった各地域における、地元観光協会などとのタイアッププロモーション、オタクツーリズムを行うとのこと。

英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語・タイ語の5言語で対応が可能。ポップカルチャーを通じた、国際観光交流の実現を目的としています。

東京、大阪、京都、奈良、名古屋、沖縄の全国6都市に展開:それぞれのエリアに合わせたコンテンツの提供

紹介した大阪に、東京、京都、奈良、名古屋、沖縄を加えた全国6都市に、HISは、訪日外国人観光客向け案内所を開設しています。それぞれの都市に合った観光プランや、キャンペーンを提供しています。

例えば、名古屋の場合、隣接する岐阜県の、人気観光地「白川郷」へのツアーを実施しています。名古屋鉄道株式会社のグループ会社である、「名鉄観光サービス株式会社」とも提携し、ツアーパッケージの販売も行っています。

このように、各案内所で、ニーズに応じたコンテンツを訪日外国人観光客向けに展開しています。

まとめ:国内外の企業、自治体との提携に加え、訪日外国人観光客に人気の高い都市に「専用案内所」を開設

先述の通り、「HIS」では、

  1. 国内、国外問わず、様々なグループと提携
  2. 各都市に、訪日外国人観光客向け案内所を、設置

の2つを軸にインバウンド対策を、行っています。さらなる伸びが、期待される旅行業界におけるインバウンド市場。「HIS」のインバウンド対策は、他企業にとっても良い参考になるでしょう。

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【セミナーレポート】「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント


2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。

日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。

そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
登壇者としては、インバウンドの動向に詳しい訪日ラボ インバウンド事業部長 川西哲平に加え、台湾に本社を置くビッグデータカンパニーVpon JAPAN株式会社営業本部 会田健介氏をお呼びし、「桜」に関するインバウンドデータをもとに、訪日外国人旅行者の最新動向と、「桜のシーズン」に集客を向上させるためのポイントを解説しました。

本セミナーは大好評につきアーカイブ配信を行っておりますので、ぜひご覧ください。

詳しくはこちらをご覧ください。

「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント【セミナーレポート】


【インバウンド情報まとめ 2024年3月】2023年年間宿泊者数 1位は韓国 他

訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年3月版レポートから、2月〜3月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

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インバウンド情報まとめ 2024年3月

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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