訪日外国人観光客の口コミが集まるTripadvisor(トリップアドバイザー)には、日本を旅行した際に訪日外国人観光客が感じた生の声が多数掲載されています。
日本の美しい景色や町中の清潔さ、電車、バスがいかに時間に正確であるか、人々の親切さなどに関するものが多いですが、日本の飲食店に入って驚いたという声も少なくありません。その中から、「日本人にとってはごく当たり前だが、訪日外国人観光客からすると驚きを感じる」という物事について、いくつかご紹介します。
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飲食店店員の挨拶の声が大きすぎる
日本の飲食店で食事をすると、店に入る時には「いらっしゃいませ」、店を出る時には「ありがとうございました」という挨拶をされるのが普通です。外国ではこうした挨拶は基本的にありませんので、挨拶をされる事自体はプラスの意味での驚きとして捉えられます。ただマイナスの意味で捉えられがちなのが、近年訪日外国人にも人気の高い居酒屋やラーメン店での威勢のよい挨拶。
ドアを開けた途端に店員全員が大きな声で「いらっしゃいませー!」と叫ぶ様は、言葉がわからない訪日外国人観光客にとっては 「何を言っているかわからないけど怒鳴られているようだ」という捉え方をされます 。また1人の店員が「いらしゃいませー!」と叫ぶと、他の店員もその後に続いて「いらっしゃいませー!」と来店客の方向を見ずに挨拶をするということも、相手と話す時はアイコンタクトが基本である訪日外国人の感覚からすると奇妙に映ります。
大きな声で叫ばないと来ない店員が来ない
席についてしばらくして店員がオーダーを取りに来るというのが日本の飲食店では一般的ですし、海外でもこれはかわりません。ただ一度食事を初めて何か追加でオーダーをしたい時、トイレの場所などを聞きたい時、日本人の感覚からすると「すいません!」と大きな声で店員を呼ぶのが普通ですが、海外ではこうした行為は常識のない行為と見なされます。
海外の飲食店はチップ制で店員ごとに受け持つテーブルが決まっており、店員はより多くのチップをもらうため、自分の受け持っているテーブルに注意を払って出来る限り良いサービスを提供しようとします。そのため店員を呼びたい時は店員のほうを向いて手を上げるなりアイコンタクトをすると店員が「御用はなんでしょう?」という形でやってきます。訪日外国人観光客を接客する際は、 困っている素振りがないかなどをしっかりと確認 したほうが良いでしょう。
店内の分煙が徹底されていない
日本でも近年は禁煙レストラン、分煙のレストランは広がりを見せていますが、海外から比べると分煙の意識は相当に低いと言えます。海外ではほとんどの先進国で屋内での喫煙は一般的に禁止されており、タバコの煙を嫌う人の数も日本よりも圧倒的に多いと言えます。
訪日外国人観光客にとっても禁煙マークを付けている飲食店はわかりやすいのですが、逆に何もマークがない店、もしくは分煙が中途半端になっている店などに関しては「この店で食べてみたいが、喫煙者と席は離れているのか?煙をどの程度感じるだろうか?」という不安が先立って入店を躊躇してしまいます。
そのため、喫煙、禁煙、分煙になっているのだとしたら、 「喫煙席はどこで禁煙席はどこなのか?」といった事を入店前にサインやPOPなどでしっかりと説明 をしたほうが良いでしょう。また日本人と比較して、訪日外国人観光客は天気の良い日はテラス席で外の空気を吸いながら食事をしたいと思う人が多いようですが、こうしたテラス席を喫煙席にしていると、喫煙者がタバコを吹かしているのを見て入店をためらうという外国人も少なからずいるようです。
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無料で出てくるおしぼり、お茶
すでに述べた通り、多くの国はチップという仕組みが存在しているため、サービスを受けるためにはその対価を支払うという感覚が普通です。海外では国によっては水さえもお金を支払わないと出てこない場合もあるため、清潔なお絞り、お茶などが無料で振る舞われるということに関しては驚きを持って紹介されることが多いようです。
頼んでもいないのに出て来るお通し
お通しに関しては飲食店がチャージ料をいただく代わりにサービスとして、料理が出来上がるまでにツナギとして、一番最初にオーダーされる事が多いお酒の肴としてなど日本でも諸説あり、お通しを断る主義の人もいます。
訪日外国人観光客からすると 「頼んでもいないのに出てきて、しっかりと料金は請求される」ということで、多くの訪日外国人観光客が「意味がわからない」という口コミ をしています。支払いの際にトラブルになる可能性もありますので、お通しについてはしっかりと口頭で説明するか、メニューに「お通しとは何か?」などしっかりと記入しておいたほうが良いでしょう。
食べ放題/飲み放題
日本の飲食店のサービスで嬉しい驚きとして最もよく語られるのが、食べ放題と飲み放題です。こうした仕組みが海外に少ないのは、そもそも1人あたりの食べる量、飲む量が日本人とは比較にはならないほど多いため飲食店側が立ち行かなくなるなど諸説ありますが、海外には食べ放題に近いバイキング形式の飲食店はあっても、飲み放題という仕組みは存在しない国がほとんどのため多くの訪日外国人観光客に喜ばれるサービスです。なおメニューに載せる際は 「All you can drink for 2,000YEN」といった表現 になります。
まとめ
飲食店に関して、日本人にとっては普通でも訪日外国人観光客にとっては普通ではない物事を見てきました。ポジティブに捉えられている内容もあればネガティブに捉えられている内容もあります。特にネガティブに捉えられている内容に関しては、知らず知らずのうちにそうした接客にならないように意識をしたほうが良いと言えるでしょう。
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