訪日外国人観光客の口コミが集まるTripadvisor(トリップアドバイザー)には、日本を旅行した際に訪日外国人観光客が感じた生の声が多数掲載されています。
日本の美しい景色や町中の清潔さ、電車、バスがいかに時間に正確であるか、人々の親切さなどに関するものが多いですが、日本の飲食店に入って驚いたという声も少なくありません。その中から、「日本人にとってはごく当たり前だが、訪日外国人観光客からすると驚きを感じる」という物事について、いくつかご紹介します。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
飲食店店員の挨拶の声が大きすぎる
日本の飲食店で食事をすると、店に入る時には「いらっしゃいませ」、店を出る時には「ありがとうございました」という挨拶をされるのが普通です。外国ではこうした挨拶は基本的にありませんので、挨拶をされる事自体はプラスの意味での驚きとして捉えられます。ただマイナスの意味で捉えられがちなのが、近年訪日外国人にも人気の高い居酒屋やラーメン店での威勢のよい挨拶。
ドアを開けた途端に店員全員が大きな声で「いらっしゃいませー!」と叫ぶ様は、言葉がわからない訪日外国人観光客にとっては 「何を言っているかわからないけど怒鳴られているようだ」という捉え方をされます 。また1人の店員が「いらしゃいませー!」と叫ぶと、他の店員もその後に続いて「いらっしゃいませー!」と来店客の方向を見ずに挨拶をするということも、相手と話す時はアイコンタクトが基本である訪日外国人の感覚からすると奇妙に映ります。
大きな声で叫ばないと来ない店員が来ない
席についてしばらくして店員がオーダーを取りに来るというのが日本の飲食店では一般的ですし、海外でもこれはかわりません。ただ一度食事を初めて何か追加でオーダーをしたい時、トイレの場所などを聞きたい時、日本人の感覚からすると「すいません!」と大きな声で店員を呼ぶのが普通ですが、海外ではこうした行為は常識のない行為と見なされます。
海外の飲食店はチップ制で店員ごとに受け持つテーブルが決まっており、店員はより多くのチップをもらうため、自分の受け持っているテーブルに注意を払って出来る限り良いサービスを提供しようとします。そのため店員を呼びたい時は店員のほうを向いて手を上げるなりアイコンタクトをすると店員が「御用はなんでしょう?」という形でやってきます。訪日外国人観光客を接客する際は、 困っている素振りがないかなどをしっかりと確認 したほうが良いでしょう。
店内の分煙が徹底されていない
日本でも近年は禁煙レストラン、分煙のレストランは広がりを見せていますが、海外から比べると分煙の意識は相当に低いと言えます。海外ではほとんどの先進国で屋内での喫煙は一般的に禁止されており、タバコの煙を嫌う人の数も日本よりも圧倒的に多いと言えます。
訪日外国人観光客にとっても禁煙マークを付けている飲食店はわかりやすいのですが、逆に何もマークがない店、もしくは分煙が中途半端になっている店などに関しては「この店で食べてみたいが、喫煙者と席は離れているのか?煙をどの程度感じるだろうか?」という不安が先立って入店を躊躇してしまいます。
そのため、喫煙、禁煙、分煙になっているのだとしたら、 「喫煙席はどこで禁煙席はどこなのか?」といった事を入店前にサインやPOPなどでしっかりと説明 をしたほうが良いでしょう。また日本人と比較して、訪日外国人観光客は天気の良い日はテラス席で外の空気を吸いながら食事をしたいと思う人が多いようですが、こうしたテラス席を喫煙席にしていると、喫煙者がタバコを吹かしているのを見て入店をためらうという外国人も少なからずいるようです。
<関連>
飲食店「全面禁煙ちょっと待った!」訪日客「あまり気にしてない…」IOC&WHO「たばこの無いオリンピックを」東京五輪に向けて進む禁煙法案はど
先日2017年1月12日、受動喫煙対策強化改正法案(禁煙強化案)に対して反対集会が開かれました。参加者は外食産業やホテル経営者ら500人で、受動喫煙対策強化改正法案(禁煙強化案)に盛り込まれた建物内の一律禁煙、違反のさいの罰金といった規制に対し、強く反発を見せています。 目次受動喫煙対策強化改正法案(禁煙強化案)とは?1月20日の国会で受動喫煙対策強化改正法案(禁煙強化案)提出へ受動喫煙対策強化改正法案(禁煙強化案)の提出の発表を受け、外食産業などが反対集会を開催訪日外国人観光客へのアンケ...
無料で出てくるおしぼり、お茶
すでに述べた通り、多くの国はチップという仕組みが存在しているため、サービスを受けるためにはその対価を支払うという感覚が普通です。海外では国によっては水さえもお金を支払わないと出てこない場合もあるため、清潔なお絞り、お茶などが無料で振る舞われるということに関しては驚きを持って紹介されることが多いようです。
頼んでもいないのに出て来るお通し
お通しに関しては飲食店がチャージ料をいただく代わりにサービスとして、料理が出来上がるまでにツナギとして、一番最初にオーダーされる事が多いお酒の肴としてなど日本でも諸説あり、お通しを断る主義の人もいます。
訪日外国人観光客からすると 「頼んでもいないのに出てきて、しっかりと料金は請求される」ということで、多くの訪日外国人観光客が「意味がわからない」という口コミ をしています。支払いの際にトラブルになる可能性もありますので、お通しについてはしっかりと口頭で説明するか、メニューに「お通しとは何か?」などしっかりと記入しておいたほうが良いでしょう。
食べ放題/飲み放題
日本の飲食店のサービスで嬉しい驚きとして最もよく語られるのが、食べ放題と飲み放題です。こうした仕組みが海外に少ないのは、そもそも1人あたりの食べる量、飲む量が日本人とは比較にはならないほど多いため飲食店側が立ち行かなくなるなど諸説ありますが、海外には食べ放題に近いバイキング形式の飲食店はあっても、飲み放題という仕組みは存在しない国がほとんどのため多くの訪日外国人観光客に喜ばれるサービスです。なおメニューに載せる際は 「All you can drink for 2,000YEN」といった表現 になります。
まとめ
飲食店に関して、日本人にとっては普通でも訪日外国人観光客にとっては普通ではない物事を見てきました。ポジティブに捉えられている内容もあればネガティブに捉えられている内容もあります。特にネガティブに捉えられている内容に関しては、知らず知らずのうちにそうした接客にならないように意識をしたほうが良いと言えるでしょう。
【7/16開催】【Next Food Vision 2025】食の最新トレンドを発信〜大型オンラインイベント〜※好評につき再放送※
外食店舗、支援サービス、業界のトップ企業が集結!
さらに、有名飲食店や外食産業を牽引する企業による特別基調講演も開催。
成功企業のリアルな戦略や、これからの外食業界を生き抜くヒントがここに詰まっています!
最新のトレンドを知り、トップ企業の成功ノウハウを学びたい方、
業界の最前線で活躍する企業とつながり、新たなビジネスチャンスを掴みたい方にぴったりのイベントです。
今こそ、業界の未来を共に創る一歩を踏み出しませんか?
皆さまのご参加をお待ちしております!
<応募者特典>
-
イベント登壇企業の各種お役立ち資料
※口コミアカデミー内でのアーカイブ配信は予定しておりません -
本イベントのアーカイブ動画(1週間)
<本セミナーのポイント>
- 有名飲食店&業界をけん引する企業の基調講演 - 成功企業の戦略や実例を直接学べる貴重な機会!
- 外食業界の最新トレンド&成功ノウハウが手に入る - 変化の激しい市場で勝ち残るための最前線情報をキャッチ!
- 外食業界を支える最新サービス&ソリューションの紹介 - 飲食業界の課題解決につながるアイデアが満載!
- トップ経営者や専門家が語る「成長の秘訣」と「業界の未来」
- 業界をリードする企業が実践するプロモーション戦略やDX事例を公開!
- 効率化や売上向上につながる最新ツール・サービスを知るチャンス
詳しくはこちらをご覧ください。
→【Next Food Vision 2025】食の最新トレンドを発信〜大型オンラインイベント〜※好評につき再放送※【7/16開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!