日本のインバウンドの連携を強化 一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)創設記念「JIFOCインバウンドリーダーズフォーラム」開催レポート

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3月9日、日本インバウンド連合会(JIF)の創設記念として「JIFOC インバウンドリーダーズフォーラム」が開催されました。フォーラムはJIF顧問の久保 成人氏の開会宣言から始まり、中村 好明氏の基調講演、おもてなし規格認証の説明や、観光立国の実現に向けたパネルディスカッションが行われるなど、充実の内容で行われました。

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一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)とは

一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)とは、民間主導のもと、官民連携による観光立国地方創生の実現に向けて、インバウンドの全国的な連携を目指して創設されました。

理事長にはインバウンドプロモーションの成功例として知られるドン・キホーテの「新宿ショッピングキャンペーン」などを手掛けた、現株式会社ジャパンインバウンドソリューションズ代表の中村 好明氏が就任。

活動は今年2017年4月1日からスタートし、それに先駆けJIF会員向けのBtoBウェブサイト(http://jif.or.jp/)が今回のフォーラム開催日にあわせて3月9日からリリースされ、5月19日には観光客向けBtoCサイトの解説を予定しています。

BtoBウェブサイト(http://jif.or.jp/)

BtoBウェブサイト(http://jif.or.jp/)

一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)の概要

 
発足日
2017年4月1日
 
理事長
中村 好明(日本インバウンド連合会設立準備委員会(JIFOC)委員長)※2017年4月1日就任予定
 
幹事長
上山 康博氏(株式会社百戦錬磨代表取締役社長)※監事兼任

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顧問 |
久保 成人氏(日本観光振興協会理事長(前観光庁長官))
皆川 芳嗣氏(農林中金総研理事長(元農林水産省事務次官))
岡崎 浩巳氏(地方公務員 共済組合連合会理事長(元総務相事務次官)) |

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理事 |
喜地 弘志氏(株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス取締役副社長)
道越 万由子氏(株式会社BEYOND代表取締役)
吉田 博詞氏(株式会社地域ブランディング研究所代表取締役) |

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主要参画会員 |
株式会社百戦錬磨
株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス
株式会社BEYOND
株式会社地域ブランディング研究所
株式会社ジャパンインバウンドソリューションズ
WILLER EXPRESS JAPAN株式会社
フォネットグループ
株式会社WAKON
一般社団法人内外情勢調査会
産経新聞社
時事通信社 |

一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)の理念

一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)は、その理念として、民主導による官民、民公一体となった観光立国を実現するための全国的な連携組織となること、そして中央と全国の同州レベル(10ブロック)、47都道府県、1,718市町村におけるインバウンド振興を有機的につなげることへのコミットを通じて、観光立国地方創生の実現に寄与し、「持続可能なニッポン」の実現を目指すとのことです。

一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)のミッション

一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)のミッションは、現在の日本のインバウンドが抱える課題として

  • 人口減少・高齢化が加速
  • 次世代リーダーとなる国際人材の不足
  • 訪日客受け入れ環境整備の不足や遅れ
  • もっぱら補助金・助成金に頼る誘致戦略
  • 地方のインバウンドへの理解の低さ
  • 地方のインバウンド相談窓口の不足
  • 一方通行的(ワンウェイ)な誘致戦略
  • 「まちづくり」の長期的視点を持たないインバウンド戦略

などがあるとして、その解決策として「公武合体の実現」が必要であるとしています。すなわち、国民・地域住民が当事者・主権者であるという自覚を持ち、都道府県・市町村を超えた、民主導による民官連携組織を構築し、地域のインバウンド相談の窓口となりインバウンドの中長期的な視点にたった戦略を策定及び実行していく必要があり、そこでJIFが、その役割を担う組織として機能していくことをそのミッションとしています。

一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)の主な事業

一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)の主な事業は、

  • 人材育成事業:インバウンドセミナー・研修、サミット・フォーラムの開催
  • インバウンドソリューション事業:ビジネスマッチング提供、インバウンドマーケティングデータ提供、海外マーケティングプロモーション
  • WEBマーケティング・プロモーション事業:BtoB(JIF会員)向けサイト、BtoC(訪日外国人観光客)向け多言語サイトの運用
  • 官民連携事業:民間企業・公的機構等との連携によるインバウンド事業の推進。低減活動も実施。

といった4つの事業展開を中心に、47都道府県、1718市町村に対応していきます。

 

3月9日「JIFOC インバウンドリーダーズフォーラム」開催

3月9日、一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)創設の準備団体にあたるJIFOC(日本インバウンド連合会設立準備委員会)は、JIF創設記念として「JIFOC インバウンドリーダーズフォーラム」を東京は日本橋(野村コンファレンスプラザ日本橋)で開催しました。

フォーラムはJIF顧問の久保 成人氏の開会宣言から始まり、中村 好明氏の基調講演、おもてなし規格認証の説明や、観光立国の実現に向けたパネルディスカッションが行われるなど、充実の内容で行われました。

開会宣言をしたJIF顧問の久保氏は、政府が掲げる新目標4000万人について言及。入国経路として陸路が無い、ないし少ない国のなかで、インバウンドで4000万人を果たせば、世界観光国の中でも5本の指に入れると説明。また、その実現には日本全体が外国人に対して”寛容性”を持つことが重要であると説きました。

基調講演では「日本インバウンド連合会(JIF)の使命」と題し、現JIFOC委員長、そしてJIF理事長に就任予定の中村 好明氏が登壇。「観光」の本来の意味は広く、「国の光を観(しめ)し、観てもらうこと」が広義の意味での「観光」であると解説。この広義の意味での「観光」の考え方こそが今後の日本のインバウンドで重要な考えであると説きました。

また、観光立国には「醸す力」が重要だと力説。工業デザイナーの水戸岡鋭治氏の言葉をモチーフに「米仕事=自分・自社の稼ぐための仕事」に加えて、「花仕事=地域社会の為の公共への奉仕・貢献」の2つの仕事を同時進行することがインバウンドには必要であることを説きます。また、地方のシンポジウムの際に同席者から「米と花で『糀(こうじ)』になる、日本酒をつくるためには両方がなければなりませんね」とコメントされたことを紹介。これらのことから「醸す力」がインバウンドを加速させることを説きました。

フォーラムは新制度「おもてなし規格認証」の説明を経て、シンポジウムに移ります。「観光立国の実現に向けて我々は何をすべきか」と題してパネルディスカッションを実施。

観光庁の平林氏は地方のDMO創設と、滞在プログラムを作っていくことの重要性を説き、地域ブランディング研究所の吉田氏はインバウンドでのターゲティングの細分化とそれに対応したプログラムが重要だと提言。

日中起業家聯合会の江川氏は中国のwechatを引き合いに日本のITインフラの遅れを指摘、そして例えば中国をターゲットとするのであれば、実際に中国に出向き、その場で中国が何を望んでいるのか、中国の「あたりまえ」は何なのかを体感することが必要だとしました。

フォネットグループの長田氏は「地方がようやく鎖国から脱しようとしている」としながらも、まだ受け入れる地元民の心が閉じていることに言及。「日本人向け」「インバウンド向け」という枠組みを取り払い、グローバルな視点で中村氏の提言する「広義の観光」こそが重要だとしました。

ミス日本グランプリの高田氏は、大学生ならではの視点で京都の現状を語り、京町にあふれる中国語表記について「それはおもてなしなのだろうか?ただ売りたいだけなのでは?」との疑問を呈しました。

まとめ:一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)始動

一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)が創設され、いよいよ今年2017年4月1日からその活動をスタートします。JIFが掲げる理念・ミッションのもと、官民の連携、そして個々のインバウンドプレーヤーの横串として機能し、いわゆる「オールジャパン」でのインバウンドの受け入れ体制の強化の原動力になるか注目が集まります。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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