観光資源とは「あるもの」ではなく「つくるもの」であることがよく分かる事例集その5:大阪のイルミネーションも箱物の活用から始まった インフラを活用したイベントでの観光地域づくり

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

全国でインフラを観光に活かしている地域も多いですが、そうしたインフラをさらに改善することで観光客を呼び込んだり、インフラに関する行事を観光と結びつけている地域についてお伝えします。


【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】

会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。

ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例1:大阪府 OSAKA光のルネサンス

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例1:大阪府 OSAKA光のルネサンス 観光庁より

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例1:大阪府 OSAKA光のルネサンス 観光庁より

大阪府大阪市では「OSAKA光のルネサンス」と呼ばれるイルミネーションイベントが冬の風物詩となっています。これは平成26年で12回を迎えるもので、天満橋、淀屋橋、中之島ガーデンブリッジ、天神橋、難波橋、阪神高速などのインフラも含めてライトアップされます。

平成26年には世界的に有名な光の祭典であるフランス・リヨン市の「リュミエール祭」からアーティストを招聘し、大阪市中央公会堂を活かした3Dマッピング作品を上映。大阪のメインストリートの御堂筋を約3kmに渡って光で装飾し、国内外への発信力を高めました。また「最も多く街路樹にイルミネーションを施した通り」としてギネス世界記録にも認定されています。

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例2:島根県 Okutabiむふふオータム

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例2:島根県 Okutabiむふふオータム

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例2:島根県 Okutabiむふふオータム 観光庁より

島根県雲南市、奥出雲町、飯南町では「おくいずも女子旅つくる」委員会が中心となって「もっとこのまちを楽しもう!」という思いから実施している企画。まちの人が自ら企画者となり、観光客をおもてなしする体験プログラムを企画するとともに、委員会が一体的な広報を行うことで集客力を高めています。

企画には委員会のメンバーと地元の企画者が一体になって勉強会を実施。平成26年9月27日〜11月30日の期間中に25のプログラムを実施しています。また、フリーペーパー「Okutabi」は女性の目線で工夫を凝らし、人気が高まっています。

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例3:広島県 愛媛県 瀬戸内しまなみ海道

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例3:広島県 愛媛県 瀬戸内しまなみ海道

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例3:広島県 愛媛県 瀬戸内しまなみ海道 観光庁より

広島県尾道市愛媛県今治市、上島町などでは、瀬戸内のしなまみ海道は全長で59.4kmとなり、広島県尾道市と、愛媛県今治市の間を、9つの橋で8の島を結んでいます。

「海の上を自転車で渡る」というしまなみならではの魅力は徐々に浸透しており、風光明媚で歴史ある文化があふれる島々を巡りながら、日本で初めて海峡を横断出来る全長約70kmのサイクリングを満喫できます。平成24年度の自転車通行台数は約17万台となり、国内外のサイクリストから高い評価を得ています。

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例4:鹿児島県 地域の観光スポット「鶴田ダム・再開発事業」

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例4:鹿児島県 地域の観光スポット「鶴田ダム・再開発事業」

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例4:鹿児島県 地域の観光スポット「鶴田ダム・再開発事業」 観光庁より

鹿児島県さつま町では温泉地として観光客の現象が大きな課題となっていました。さつま町旅館組合では、平成26年から新たな試みを開始。さつま町旅館組合と地元自治体が鶴田ダム・再開発事業に着目し、ダムを観光スポットの1つに据えて観光客増加に向けた独自のツアーに取り組んでいます。

5月の蛍舟運行シーズン、7月から8月の夏休みシーズン等に旅館に宿泊した観光客を鶴田ダム・再開発事業に案内するというサービスも実施しています。

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例5:沖縄県 世界遺産「中城城跡」に続く古道「ハンタ道」を守る

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例5:沖縄県 世界遺産「中城城跡」に続く古道「ハンタ道」を守る 観光庁より

インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例5:沖縄県 世界遺産「中城城跡」に続く古道「ハンタ道」を守る 観光庁より

沖縄県中城村は琉球の歴史が多く残された地域です。世界遺産「中城城跡」に続き古道「ハンタ道」は中城村文化財案内サークルの活動で美しさを保ち、整備を行っています。

来訪者へのボランティア案内は地域観光に大きく貢献しており、ハンタ道沿いには多くの文化財が点在することなどから、英語を話せるスタッフも2名配置しています。世界遺産登録時の平成12年から、平成25年度には、約2倍となる約12万人の来場者数を記録しています。

 

まとめ

もともと存在するインフラを観光にどのように活用するのかという事例を改めてご紹介しました。箱モノを新設するなどではなく、土地に根付いたインフラを利用することで観光に使用するという良い例と言えるでしょう。
<参考>

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
  • 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに