全国でインフラを観光に活かしている地域も多いですが、そうしたインフラをさらに改善することで観光客を呼び込んだり、インフラに関する行事を観光と結びつけている地域についてお伝えします。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
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インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例1:大阪府 OSAKA光のルネサンス
大阪府大阪市では「OSAKA光のルネサンス」と呼ばれるイルミネーションイベントが冬の風物詩となっています。これは平成26年で12回を迎えるもので、天満橋、淀屋橋、中之島ガーデンブリッジ、天神橋、難波橋、阪神高速などのインフラも含めてライトアップされます。
平成26年には世界的に有名な光の祭典であるフランス・リヨン市の「リュミエール祭」からアーティストを招聘し、大阪市中央公会堂を活かした3Dマッピング作品を上映。大阪のメインストリートの御堂筋を約3kmに渡って光で装飾し、国内外への発信力を高めました。また「最も多く街路樹にイルミネーションを施した通り」としてギネス世界記録にも認定されています。
インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例2:島根県 Okutabiむふふオータム
島根県雲南市、奥出雲町、飯南町では「おくいずも女子旅つくる」委員会が中心となって「もっとこのまちを楽しもう!」という思いから実施している企画。まちの人が自ら企画者となり、観光客をおもてなしする体験プログラムを企画するとともに、委員会が一体的な広報を行うことで集客力を高めています。
企画には委員会のメンバーと地元の企画者が一体になって勉強会を実施。平成26年9月27日〜11月30日の期間中に25のプログラムを実施しています。また、フリーペーパー「Okutabi」は女性の目線で工夫を凝らし、人気が高まっています。
インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例3:広島県 愛媛県 瀬戸内しまなみ海道
広島県尾道市、愛媛県今治市、上島町などでは、瀬戸内のしなまみ海道は全長で59.4kmとなり、広島県尾道市と、愛媛県今治市の間を、9つの橋で8の島を結んでいます。
「海の上を自転車で渡る」というしまなみならではの魅力は徐々に浸透しており、風光明媚で歴史ある文化があふれる島々を巡りながら、日本で初めて海峡を横断出来る全長約70kmのサイクリングを満喫できます。平成24年度の自転車通行台数は約17万台となり、国内外のサイクリストから高い評価を得ています。
インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例4:鹿児島県 地域の観光スポット「鶴田ダム・再開発事業」
鹿児島県さつま町では温泉地として観光客の現象が大きな課題となっていました。さつま町旅館組合では、平成26年から新たな試みを開始。さつま町旅館組合と地元自治体が鶴田ダム・再開発事業に着目し、ダムを観光スポットの1つに据えて観光客増加に向けた独自のツアーに取り組んでいます。
5月の蛍舟運行シーズン、7月から8月の夏休みシーズン等に旅館に宿泊した観光客を鶴田ダム・再開発事業に案内するというサービスも実施しています。
インフラを活用したイベントでの観光地域づくり事例5:沖縄県 世界遺産「中城城跡」に続く古道「ハンタ道」を守る
沖縄県中城村は琉球の歴史が多く残された地域です。世界遺産「中城城跡」に続き古道「ハンタ道」は中城村文化財案内サークルの活動で美しさを保ち、整備を行っています。
来訪者へのボランティア案内は地域観光に大きく貢献しており、ハンタ道沿いには多くの文化財が点在することなどから、英語を話せるスタッフも2名配置しています。世界遺産登録時の平成12年から、平成25年度には、約2倍となる約12万人の来場者数を記録しています。
まとめ
もともと存在するインフラを観光にどのように活用するのかという事例を改めてご紹介しました。箱モノを新設するなどではなく、土地に根付いたインフラを利用することで観光に使用するという良い例と言えるでしょう。
<参考>
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