株式会社オープンストリームの細田と申します。私は弊社の新規自社サービスプロジェクトである訪日タイ人旅行者向けレストラン紹介アプリ「Edamame」のマーケティングを担当しています。
アプリのダウンロード数増を検討するにあたり、タイのFacebook普及率に着目し、Facebookでの投稿を中心にプロモーションを展開しております。
Facebookにアプリの紹介を投稿する中、反応の良かったコンテンツはタイ人がレポーターになってお店を紹介する「動画」だったことから、在日タイ人留学生にグルメレポーターになってもらい、日本のレストランの紹介動画を作りFacebookに投稿するようになりました。
この投稿への好反応を機に、タイ人向け広告投下はFacebook動画広告を多く行なうようになり、広告用動画コンテンツの制作を手がけるようになりました。今回は「ダウンロード数が当社比約5倍増となった動画」の特徵および動画制作方法・コツをご紹介します。
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【インバウンドで効果のあった動画の特徵】
では、アプリケーションのダウンロード数が伸びた動画はどのような特徵だったでしょうか?
インバウンドで効果のあった動画の特徵その1:日本でしか体験できないことをタイ人が初挑戦でもできる、という安心感を伝えている動画
例えば、このもんじゃ焼きを作って食べることに挑戦する動画を御覧ください。
Facebook:Edamameの投稿(https://www.facebook.com/watch/?v=600416143474426)
もんじゃ焼きは、タイ人にとってどうやって食べてよいか分からない日本食の一つです。
そこでタイ人の留学生レポーターが実際に作り、食べてみるという構成の動画にしてあります。タイ人でも簡単に作ることができ、おいしいものだということが伝わり、多くのタイ人にアプリケーションをダウンロードしていただきました。
この動画ではFacebook上で「いいね!」というボタンを多く押してもらうことができたため、広告を表示したユーザー以外にも動画が流れる好循環が生まれました。
インバウンドで効果のあった動画の特徵その2:直接タイ人の声を聞き、ニーズを調査した上で作成した動画
弊社では、アプリケーション開発にあたり、タイ人留学生をオフィスに招待し、グループインタビューを実施 しました。彼らが母国タイにいる親族や友人に是非おすすめしたい日本のレストランをヒアリングする作業を繰り返し行いました。
結果を集計すると、寿司、ラーメン、和食の定食、食べ放題のビュッフェなど、他の情報サイトでも定番のジャンルが並ぶ中、焼肉店をあげる留学生が非常に多い ことに気が付きました。彼らに話を聞いてみると、日本の焼肉店で出される牛肉のおいしさにビックリし、その味を伝えるべく訪日する家族や友達を連れて足繁く焼肉屋に行っていることが分かりました。
焼肉を食べた彼らは、再来日時も焼肉屋へ行くことをリクエストし、タイに帰ると周囲の知り合いに日本の焼肉のおいしさを伝えているそうです。
特に安くて美味しい食べ放題の焼肉屋がタイ人に人気が高いという話を聞き、私達はそのような焼肉店の情報を増やし、日本の焼肉が美味しいことを伝える動画を制作、Facebook動画広告を展開することによってアプリのダウンロード増を達成しました。
Facebook:Edamameの投稿(https://www.facebook.com/edamame.japan.restaurant/videos/684587168390656)
インバウンドで効果のあった動画の特徵その3:日本でその体験をしてみたい、SNSで自慢したいと思わせる動画
タイ人は自撮りした写真をInstagramやFacebookなどのSNSに載せることを好んで行います。
本格的なラーメンの作り方を教えてもらい、実際に体験のできるお店にてタイ人レポーターと取材・撮影を行ないました。このラーメン作り体験は、思わずSNSで自慢したくなる と思いました。
紹介した店舗では、体験者がトッピングを自由にのせられるので、見た目も華やかな自分だけのオリジナルのラーメンを作ることができます。
日本の本格的なラーメンが作れるようになる達成感と自分のオリジナルラーメンを見せたいと思わせる動画はダウンロード増につながりました。
Facebook:Edamameの投稿(https://www.facebook.com/edamame.japan.restaurant/videos/684587168390656)
上記のような情報が手に入るアプリケーションだと伝わったとき、日本への旅行を予定しているタイ人はアプリをダウンロードしてくれるようです。
【インバウンド向け動画の作り方とコツ】
動画制作の際に、留意したポイントは次のとおりです。
インバウンド向け動画の制作のポイントその1:動画で伝えたい魅力とユーザーの要望を整理する
※ラーメン作り体験の動画の例
Facebook:Edamameの投稿(https://www.facebook.com/edamame.japan.restaurant/videos/688404428008930)
動画で伝えたい魅力をまずは整理します
要素 | 詳細 |
伝えたい魅力 | 本格的な日本のラーメンを作る体験ができるお店があることを伝えたい。ラーメンには好きな具材を乗せられ、自分だけのオリジナルのラーメンを作ることができる。 |
ターゲットの要望を予想、それをどう叶えることができるかを考えます
要素 | 詳細 |
ターゲット | 友達と楽しい思い出を作りたい訪日タイ人旅行者(25歳〜34歳の女性) |
日本での要望 | 他の旅行者とはちょっと違う体験がしたい。しかもSNSで自慢できるようなことが良いと思っている |
叶える提案 | 日本の自分オリジナルなラーメンを作る体験ができるお店を紹介することで解決する |
ターゲットユーザーが、この動画を見た時に自分も同じ体験を日本でできることを想像できるよう 、使用する動画には女性レポーター2人が友達同士で楽しく体験をしているような様子を多く撮影し、取り入れるようにしました。
ラーメン作り体験の動画では25歳〜34歳の女性ユーザーのアプリダウンロード数が同年代男性ユーザーのダウンロード数の3倍 という結果になりました。
インバウンド向け動画の制作のポイントその2:「シズル感」を出す動画を作る
「シズル感」とは、鉄板の上で飛び散る肉汁や音など、情報の受け取り手の感性を刺激する表現のことです。
Facebook広告では動画を使うことができるため、できるだけユーザーの感性に訴えるような映像になるよう、臨場感のあるシーンを積極的に使用するようにしています。
特に焼肉特集の動画では焼ける肉の様子や煙の出るシーンを使用し、ユーザーのイメージを膨らませるように工夫しています。
動画を見ながら、訪日してジューシーでとろけるような焼肉を食べている自分を想像できる ようにしたいからです。
インバウンド向け動画の制作のポイントその3:動画のサムネイルは料理のアップを使用する
ダウンロード増に大きく貢献した動画のサムネイル画像の共通点は「料理のアップ写真」を使用していたことでした。
下記はラーメン作り体験の動画のサムネイルです。
当初、サムネイル画像を左の画像で設定していましたが、ラーメンをアップで撮影した画像を重ねたものに差し替えたところ、アプリのダウンロード数が2.5倍に なりました。
料理のアップ画像を付けることで、よりユーザーに興味を引かせる ことができる傾向が見られました。
まとめ
現在、デバイスの変化により、ユーザーは移動中や外出先でも動画を再生できる環境にあります。加えて動画編集ソフトの充実により、動画コンテンツを作ることもハードルが低くなっています。
それに伴い、動画を使ったユーザーへのアプローチをお考えのマーケティング担当者も増えてきていると思います。この記事がこれからFacebook動画広告を作ろうと考えている方のお力になれたら幸いです。
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