2016年 岡山県インバウンドは前年比165%の急成長:中国地方に訪日外国人を誘致したい場合に知っておくべきことまとめ①

観光庁が2017年6月30日にリリースした宿泊旅行統計調査によると、2017年4月に地方部に宿泊した訪日外国人は、一昨年・去年と比べてそれぞれ10.2%、17.2%と増えており、地方部は訪日外国人観光客に人気の滞在先となりつつあることがわかります。

このような状況の中、訪日外国人観光客は、何を目当てに地方を訪問しているのでしょうか?日本政策投資銀行では、2017年2月に四国地方に関するインバウンド観光レポート「中国地方におけるインバウンド推進に向けて~DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成28年)」を発表しています。この資料をもとに、3回に分けて 中国地方におけるインバウンド観光の特徴 をご紹介します。今回は初回です。

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100万人以上の訪日外国人が中国地方に宿泊した2016年 岡山県では前年比165%の訪日客が訪問

観光庁宿泊旅行統計調査 によると、2016年に中国地方5県(鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県)に宿泊した延べ訪日外国人観光客数は、過去最高となる1,372,660人を記録しました。

県別にみると、

  • 鳥取県では100,320人(前年比3%減)
  • 島根県では58,310人(前年比35.8%増)
  • 岡山県では281,800人(前年比65.2%増)
  • 広島県では839,710人(前年比13.4%増)
  • 山口県では92,520人(前年比15.4%減)

となっており、島根県と山口県を除く3県では、2015年よりも多くの訪日外国人観光客が宿泊したことになります。

特に 岡山県では、前年比65.2%増という大幅なインバウンド増加を記録。 島根県も前年比35.8%増と着実にインバウンドの訪問が増加しています。

【地方誘致】前年比140%の訪日外国人誘致に成功した岡山県:これまでのインバウンド対策とは?

訪日外国人観光客に人気の旅行先は、以前であればゴールデンルートに偏っていましたが、最近では地方にもスポットライトが当たり始めています。観光庁が2016年11月30日にリリースした宿泊旅行統計調査によると、三大都市圏に宿泊した訪日外国人観光客数は、去年と比べて約1.4%アップと微増を記録。一方、地方部に宿泊した訪日外国人観光客数は、去年と比べ約7.8%アップとなっており、地方部を滞在先として選ぶ訪日外国人観光客が増えていることがわかります。このような状況の中、岡山県では他県よりも多くの訪日外...

鳥取中部地震から約2週間 10月に最大震度6弱を記録した鳥取県、観光業への被害は?

火山が多い日本は世界的にも有数の地震大国ですが、平成28年(2016年)は特に地震に頭を悩ませる年になりました。観光業への被害が懸念された熊本地震(最大震度7)が発生したのは4月14日。執筆現在から約半年前の出来事ですが、熊本城の損壊をはじめとした大規模な規模を取り上げた報道が今なお鮮明に思い出されるのではないでしょうか。九州地方はアジア圏からの訪日外国人観光客に人気のあるエリアだけに、インバウンドビジネスへの影響が懸念されていました。24時間電話対応するコールセンターが速やかに用意され、...

2016年のインバウンド宿泊は7000万人泊超!伸び率では香川が断トツ1位

昨年2016年のインバウンドの宿泊数は述べ 7,088万人泊 となり、前年比8.0%増となりました。観光庁がインバウンドの宿泊について調査を開始した2007年(平成19年)と比較すると約3倍の宿泊者数となっています。それぞれの都道府県別で見てみると 都市部よりも地方の伸び率が非常に高い傾向 にあることがわかります。訪日客の地方誘致に重要なのは、まず「知ってもらうこと」。効果的なインバウンドプロモーションの資料を無料でダウンロードする「インバウンド動画プロモーション」の資料を無料でダウンロー...

中国地方は東アジア圏からの訪日客に人気の観光地:広島では欧米系が多数

2016年に中国地方を訪れた訪日外国人の人数と国籍別割合:日本政策投資銀行「中国地方におけるインバウンド推進に向けて~DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成28年)」より数値をグラフ化

上記のグラフは、観光庁宿泊旅行統計調査をもとに2016年に中国地方に宿泊した訪日外国人観光客の人数を国籍別に表したものです。

鳥取県では、 訪日韓国人観光客の割合がもっとも多く全体の約40% を占めます。その他にも、訪日香港人観光客や訪日台湾人観光客、訪日中国人観光客など東アジア出身の訪日外国人観光客が多く同地を訪れていることがわかります。

島根県、岡山県でもその傾向が見られ、 上位4つに数えられる訪日外国人の出身国はいずれの場合も東アジア諸国 となっています。

一方で 広島県の場合は、上位2つが欧米圏からの訪日外国人観光客 となっています。理由としては、「負の遺産」として知られる原爆ドームなど戦争遺跡の存在や、厳島神社など世界的に有名且つ「日本文化」を感じることのできる観光資材が多く存在しているという点が挙げられます。

広島に訪れた訪日アメリカ人観光客は、博多への通り道であることから山口県にも訪問しているようです。山口県に宿泊した訪日外国人観光客の割合として1位の韓国人に次ぎ、 訪日アメリカ人観光客が2位 の位置を占めています。

訪日米国人観光客に人気の日本文化体験:茶道や殺陣、座禅などにチャレンジ

体験やサービスで得られる満足感を重視する「コト消費」傾向が強いことが訪日米国人観光客の特徴です。訪日米国人観光客に人気のある体験スポットを調べてみると、やはり日本でしか体験できないようなところばかりとなっています。<関連>[blogcardurl=https://honichi.com/6186] 訪日米国人観光客は「和」を体験したがっている訪日米国人観光客は日本の和のテイストを好みます。日本文化の体験は、方に米国人観光客の36.6%が日本旅行の目的としており、実...

ヨーロッパからの訪日外国人

ヨーロッパはイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペインなどが所属しています。主な訪日外国人はイギリスの29万人(訪日外客数、第11位)となっています。ヨーロッパは先進国は多いのですが日本との距離が遠く、飛行機にかける旅行代金の割合が高くなる傾向が強いため、各国の訪日外客数が増えないという特徴があります。

訪日アメリカ人観光客のインバウンド

訪日アメリカ人は2016年の訪問数で124万人と5番目となっており、英語圏ではTOPの数値となっています。また、旅行消費額も152,690円と全国籍平均の129,367円の118%と高い数値となっているため、訪日アメリカ人は魅力的なインバウンドマーケットといえます。アメリカ人に人気の旅行先としてはイギリス、フランス、イタリアの順で日本は第8位。PRなどにより日本がアメリカ人にとってより魅力的な渡航先として映るようになれば、今後ますます訪日アメリカ人が増えることになりそうです。

全国平均よりも若い層が訪れる中国地方:しかし広島にはシニア層が比較的多い模様

中国地方の観光地を訪れた訪日外国人の年代別割合:日本政策投資銀行「中国地方におけるインバウンド推進に向けて~DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成28年)」より数値をグラフ化

上記のグラフは、観光庁の日本政策投資銀行が発表した「中国地方におけるインバウンド推進に向けて~DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成28年)」をもとに、2016年に中国地方を訪れた訪日外国人観光客の年代別の割合を観光地別に表したものです。

広島を除き、 中国地方の観光地には20代~30代の訪日外国人観光客の割合が全国平均よりも多い 結果になりました。

広島は、40代以上の訪日外国人観光客が全体の半数以上(51.6%) を占めています。原爆ドームや広島平和記念公園など歴史的観光名所が多い同地には歴史などに関心が高い文化的素養があるインバウンド層が多く訪れているのではないかと予測できます。

多様な旅行形態:山口と松江・出雲ではパッケージ旅行が人気

中国地方の観光地を訪れた訪日外国人の旅行形態:日本政策投資銀行「中国地方におけるインバウンド推進に向けて~DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成28年)」より数値をグラフ化

上記のグラフは、観光庁の日本政策投資銀行が発表した「中国地方におけるインバウンド推進に向けて~DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成28年)」をもとに、2016年に中国地方を訪れた訪日外国人観光客の旅行形態を示したものです。

岡山・広島・鳥取では、パック旅行を選択する訪日外国人観光客がとそれ以外の FITの割合がほぼ半々 となっています。

一方で、山口と松江/出雲に至っては、パック旅行を選択した訪日外国人観光客の割合が、それぞれ66%、64%となっています。この2地域を訪れる場合、訪日外国人観光客は個人では行かず、団体旅行やパッケージツアーを利用する 傾向にあるようです。

まとめ:2016年に100万人以上が訪れた中国地方 多様化するインバウンドの観光形態

日本政策投資銀行が発表した四国地方に関するインバウンド観光レポート「中国地方におけるインバウンド推進に向けて~DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成28年)」をもとに3回に分けて 中国地方におけるインバウンド観光の特徴 を紹介するシリーズ。今回は初回です。

2016年に中国地方5県(鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県)に宿泊した延べ訪日外国人観光客数は、過去最高となる1,372,660人を記録 し、岡山県では実に前年比65.2%増という大幅なインバウンド増加を記録。中国地方もインバウンド誘致において比較的好調な模様です。

中国地方は基本的に 東アジア圏からの訪日外国人観光客に人気 の観光地となっていますが、広島では ヨーロッパ圏やアメリカからの訪日外国人観光客がもっとも多い 結果になりました。

中国地方には 全国平均よりも若い層 が訪れる傾向にありますが、広島には原爆ドームや広島平和記念公園など歴史的観光スポットを目的に シニア層が比較的多い 結果になりました。

四国を訪れる訪日外国人観光客の旅行形態は多様化しており、 岡山・広島・鳥取では、パック旅行を選択する訪日外国人観光客がとそれ以外のFITの割合がほぼ半々に。 **山口と松江/出雲に至っては、パック旅行が人気の旅行形態になってます。

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<参照> - 日本政策投資銀行:「中国地方におけるインバウンド推進に向けて~DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成28年)」 - 観光庁宿泊旅行統計調査

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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