タイ料理の味付けから見る、訪日タイ人観光客にちょっと喜ばれるおもてなしとは

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みなさんがタイと聞いてイメージするもののひとつに、世界三大スープの一つに数えられる「トムヤムクン」などのタイ料理があるのではないでしょうか。タイ料理は主にナンプラー(魚醤)、ライム、ココナッツミルク、唐辛子などを使用し「辛い・甘い・酸っぱい」が一つの料理に凝縮されているものが多いことが特長です。日本料理とくらべると刺激的な味付けの料理も多く、一般的にタイ人ははっきりとした味を好む傾向 にあるようです。

今回はタイ人の味の嗜好性から、日本貿易振興機構バンコク事務所が2017年の3月に発表した日本食品消費動向調査のデータをもとに、日本に来たタイ人観光客にちょっと喜ばれるおもてなし について考えたいと思います。

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タイ人は毎日外食をしている?タイ人の食習慣の特徴とは。

タイの食習慣の特長として、自炊をするタイ人の割合が少ない ことがあげられます。理由としては、屋台などで安価に中食を購入できること、そもそも家にキッチンがない家も多いこと、女性の社会進出が進んでいることが大きな要因です。弊社のスタッフに聞いてみても、土日は料理をすることはあるが平日に料理をすることはほとんどないそうです。

中食を食べる場合には、持ち帰って自宅で食べるパターンと屋台などでその場で食事をすませてしまう2パターンがありますが、屋台などに行くとこの4点セット(砂糖・唐辛子・酢・ナンプラー)が多くの店に置かれています。

タイに来たことのある方であれば一度はこのような調味料のセットを目にしたことがあるのではないでしょうか。ごく稀に提供される料理をそのまま食べるタイ人もいますが、ほとんどのタイ人はこれらの調味料を使います。

日本だと一生懸命作った料理にいろいろ調味料をつかって味付けをしてしまっては、お店に失礼なのではないかという気持ちになる方もいらっしゃるかもしれませんが、タイではそんなことはなくみなさん、好きな味付けをして美味しく食べています。

お寿司の食べ方から垣間見た、タイ人の味の嗜好性とは。

日系企業のタイへの進出サポートをされている経営者の方のお話で、タイ人の味の嗜好性が垣間見えるストーリーがありましたのでご紹介します。

日本のこだわりの醤油をタイにある和食レストランに販売したいというご相談があったそうなのですが、タイで実際に視察をしてみるとタイ人の方がお寿司を食べる際にわさびを大量に醤油にいれて、お寿司につけて食べている姿を見て、香りや風味を売りにしてもタイ人の方には中々理解していただけない と感じタイでの販売を断念したそうです。

緑茶に関しても同様で、現在タイのコンビニエンスストアで売られている緑茶のほとんどが、日本で慣れ親しんだ緑茶とは違い、砂糖が入った緑茶が多く売られています。 日本の飲料メーカーも一時期、ノンシュガーの日本と同じタイプの緑茶を販売していましたがいまではほとんど目にすることができなくなってしまいました。

訪日タイ人観光客の多くは中間層

訪日タイ人観光客の多くが、中間層とよばれる、おおよそ月給25,000万バーツ以上(約82,500円)、10万バーツ以下(333,000円)の人達 です。彼らが普段利用するのは屋台やフードコートなどが中心で前述したような日本人からすると刺激的な味付けの料理を食べています。

バンコクには、チェーン店から個人経営のお店まで和食を提供するレストランは多くあるので、日本食に触れる機会はひと昔と比べて格段に上がっています。しかし、彼らが日本を訪れ、いざ本場の日本食を食べると「味がしない」というような感想をもつこともしばしばある ようです。

訪日タイ人観光客はマイソースを持参している?

訪日タイ人観光客の大きな楽しみのひとつとつに「和食」がある ことは様々な調査からも分かっていますが、毎日、日本食では飽きてしまうということもあるようで、訪日タイ人観光客の中にはわざわざタイからソースを持って来て自分の好きな味付けにする方もいます。 タイ人に絶大な人気を誇る掲示板サイト「Pantip」の中でも、ここのレストランのカニにこのソースをつけて食べると絶品といったような書き込みもされています。

以上、タイ人の食習慣や嗜好性を見てきました。

受け入れ側の日本のレストランとしては、提供している料理をそのまま食べてもらいたいというお店もあると思いますので、一概には言えませんが「タイから持参したソース等の持ち込み許可」「自分で味付けができるように卓上に調味料を設置」などの対応を実施することでタイ人観光客の方にこれまで以上に喜んでいただけるかもしれません。

まとめ:タイ人の食習慣や嗜好性にあわせたおもてなしを

食べることは人間の基本であり、食習慣は中々変えることのできない習慣のひとつです。

タイ料理が大好きでタイに住んでいても日本人であれば和食を食べたくなる時はありますし、それはタイ人も同様で和食を楽しみに日本に来てはいても慣れ親しんだ味を食べたくなることはあるかと思います。

今回は訪日タイ人観光客のうち割合の大きい中間層をメインとして考察を行いました。月10万バーツ(約33万円)以上の月収のある富裕層の場合は、何度も日本に行ったことがあったり現地でも高級日本料理店で食事をしているといこともあり、より和食に対する嗜好は日本人に近いといわれています。

どこの層をターゲットにするかで、同じタイ人観光客であったとしても対応策は大きく変わる ため注意が必要です。

<参照>

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この記事の筆者

GEAR8

GEAR8

Gear8 Thailand マネージャー梅木雄太・株式会社Gear8プランナー山田瑞希の2名で共同執筆中。2016年にタイ現地法人を設立し日本国内外のWebマーケティングを行っています。「TrippinoHOKKAIDO」というタイ語で北海道情報を発信するアプリの開発・運用してきた実績から得た「訪日を検討中のタイ人」の特徴を発信します。

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