「段取りが9割」失敗しない台湾インバウンドマーケティング…Who(誰に?)とWhat(何を?)をじっくり決めましょう!〜大いなるボタンの掛け違いを起こさないために〜

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今回は、効率良い台湾向けインバウンドマーケティングのための前提づくりについてお話したいと思います。何ごとも「段取り9割」、前提を誤ると、そのあとの戦略がすべて狂ってしまいます。

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誰に売りたいのか?

よく「訪日外国人」という言い方がされますが、例えば欧米圏と中華圏では行きたいところも買いたいものもかなり違います。 たとえば中華圏の人は、欧米の人ほどサムライ・ニンジャを好みませんし、欧米の人は中華圏の人のように、日本のお菓子や化粧品を大量に買いません。ゆえに「外国人」とひとくくりにせず、どこの市場をターゲットにするのか、一定程度明確にする必要があります。

なかでも台湾は、一年を通じて非常に多種多様な人々が訪日されます。2016年台湾から日本に来た人は約400万人、台湾の人口は約2,300万人ですから、相当な割合の人々が、日本を訪れた事になります。 こうなると「訪日台湾人」と、ひとくくりにも出来ません。例えば台湾からLCCで来日する層とビジネスクラスで来る層では、趣味嗜好もかなり変わってくる と言えます。当社では平素、様々なデータを収集していますが、それらを収斂すると、台湾の所得別消費者は以下のように大きく分類できます。

訪日台湾人の分類:<A.カジュアル層>

  • 20代〜30代で月収3万元〜5万元程度。普通のサラリーマン・OL。日本好きが最も多い層。
  • 時間もお金も限られるので、頻繁にアメリカやヨーロッパ旅行はできないが、航空券の安い日本には、LCCで気軽に旅行。
  • Facebook、Instagram、雑誌などを参考。新聞やテレビはあまり見ない。
  • 消費力は大きくないが、ソーシャル上の声がもっとも大きく、気に入ったものは口コミを頻繁に拡散してくれる。日頃、人気店の行列に並ぶのを厭わない(むしろ好き)

訪日台湾人の分類:<B.アッパーミドル層>

  • 30代〜40代が中心、しかし「富二代」=親がお金持ちの若い2代目もいる。月収6万元〜15万元程度。弁護士や会計士、金融や外資系企業勤務。
  • 日本旅行も好きだが、余裕があるのでヨーロッパやアメリカへも出かける。むしろ日本より欧米のほうが好きな傾向も。
  • 台湾の”なんちゃって”フレンチや日本料理には絶対行かない、本物志向。
  • マラソン、ヨガを好んだり、ジム通いも欠かさない。台北・東区のバーやクラブで夜遊び好きな人も多い。バイクは危ないから基本的に乗らない。

訪日台湾人の分類:<C.アッパー層>

  • いわゆる富裕層。月収…とかそういう次元じゃありません(本当にすごい人はすごい!)。40代以上が中心。
  • 主な興味の対象は①自分の健康・美容 ②子供の教育 ③資産運用の3つ。そのほかは色んなDM・広告が大量に届いても、基本はゴミ箱直行。
  • 旅行の際は、部下や知人に全て依頼するか、旅行会社に丸投げするので、一連のwebサービスはあまり使わない。
  • 華美な宝飾品を好む一部の中国のお金持ちと違い、質素な格好をしているので、パッと見では分からない。待たされるのが大嫌い。

ターゲットを絞れば絞るほど 訴求力、つまり刺さる力は強くなりますが、当然ながら刺さる人数は少なくなります。 一方で、万人受けを狙うと、万人誰にも受けなかったりします。 自分たちの商品サービスを訴求する際、どこまで対象を絞ってエッジを立てるかを、まずじっくりと決めましょう。そして、ターゲットを決めたら、その消費者層がどのような消費マインドを持っているか、じっくり研究しましょう。

何(What)を売りたいのか

プロダクト(地域)の魅力と、マーケット(台湾)のニーズを正確に把握する

孫子の兵法には「己を知り、彼を知れば百戦してあやうからず」とあります。自分つまり自分たちにどんな魅力があるのか、己を正しく知る必要があります。 一方で、台湾人がどんなものに興味を持っているのか、彼らのニーズを正しく汲み取る必要もあります。

たとえば江ノ電の鎌倉高校前の踏切(通称:スラムダンクの踏切)に突如として台湾人が殺到したり、ブラックサンダーがいきなり大ブームになったりと、台湾では日本のコンテンツに突然火がつく事がよくありますが、いったい何がなぜヒットするのかは我々日本人の理解が及ばぬところです。あるいは当社「ラーチーゴー!日本」京都版の累計アクセスランキングにも、特徴が出ています。

1位から順に業務用スーパー(お土産を大量にまとめ買いしたい)、南丹市美山町(京都市内は何度も言った事があるので、田舎の風景が見たい)、ラーメン特集(台湾は(徐々に陰り気味ですが)いまなお日本のラーメンブーム)、バイク用品店(台湾はバイク天国)です。日本人がイメージする京都の魅力は、伝統ある寺社仏閣や旅館、京料理などでしょうが、台湾からおいでになる訪日客のニーズとは、必ずしも一致しない ようです。例えば京都に来てバイク用品を買うという発想は、我々日本人ではなかなか思いも寄らないところです。

であるならば、まず 自分たちの持つコンテンツをすべて洗い出してテーブルに並べ、そののちにターゲット層である台湾人消費者に選んでもらう のが最善です。日本人目線で「このスポット綺麗でしょ!?」「この料理美味しそうでしょ!?」という押し付けのマーケティングは、消費者の心に響きません。

魅力発掘のキーワードは「限定」と「フォトジェニック」

台湾の街を歩くと、いたるところに日本のブランドや日本語の看板を見かけます。台湾は、いわば「日本を除けば世界一、日本のモノで溢れた国」と言って過言ではありません。それだけ日本のモノに親しんだ消費者は、逆に 「日本でしか買えない」と言われると、つい買ってしまいます。 我々日本人もそうですが、「限定」と言われるとつい財布の紐が緩みます。

また、当社が先月ラーチーゴー!上で、訪日検討中のユーザを対象に行った調査でも「夏祭りに行きたい」「花火大会に行きたい」と言った、季節にまつわる「期間限定」のイベントや食べ物への関心が非常に高いことが改めてわかりました。つまり 「地域限定」や「期間限定」を打ち出せる、ここだけ、今だけというコンテンツが、大きな可能性を秘めています。

また、台湾はFacebookの利用率が世界最高水準にのぼる、SNS大国です。Googleが公開しているデータでも、台湾は日本よりSNSの利用率が高く、なおかつ積極的にコメントやシェアなどのアクションを取る事がみてとれます。

台湾はTwitterの利用者がほとんどいないので(アカウントを持っている人に会ったことがありません!)、Facebookで何をどう訴求するかが鍵になります。

「ラーチーゴー!日本」も、最初は私がFacebookページを開設したところから始まりました。日本人(私)が中国語で投稿するFacebookページが面白がってもらえて、ファンが一気に10万人くらいになりました。そこで、ユーザと交流する中でニーズを直接吸い上げ、それを集約して生まれたのが、「ラーチーゴー!日本」です。「ラーチーゴー!日本」開設後もずっとソーシャル上のコミュニケーションは欠かさず、現在のファン数は60万人を超えました。

Facebookにしろ、最近台湾でもシェアを急拡大させるInstagramにしろ、重要なのはPhotogenicすなわち ”写真映えするかどうか” です。SNS大国・台湾からの訪日客は、そのコンテンツがFB映え・インスタ映えするか、もっと言うと、友達からいっぱいいいね!やコメントがつくかどうか が、旅の意思決定に大きく関わってくる傾向があります。

以上、まずはWho(誰に?)とWhat(何を?)をじっくり決めましょう、という話でした。

次回はHow、すなわち具体的なプロモーション運用について、特にFacebookページ並びにFacebook広告の具体的運用や、Yahoo!台湾のネイティブアドの活用方法や、現地SNSで話題になった事例を中心に紹介します。

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この記事の筆者

株式会社ジーリーメディアグループ

株式会社ジーリーメディアグループ

株式会社ジーリーメディアグループ 代表取締役 吉田皓一。奈良県生。防衛大学校を経て慶應義塾大学経済学部卒業後、朝日放送入社。総合ビジネス局にて3年に渡りテレビCMの企画・セールスを担当したのち退職、2013年ジーリーメディアグループ創業。台湾・香港向け日本観光情報サイト「ラーチーゴー!日本」(日経優秀製品サービス賞・最優秀賞受賞)を運営するほか、台湾現地のメディアに多数出演。ラーチーゴー!日本と連動したアンテナショップを台北に運営する。中国政府公認の中国語検定試験・漢語水平考試(HSK)最高級所持。

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