以前の記事でもご紹介したように 2016年に日本を訪れたドイツ人観光客の数は、過去最多の183,287人人 となっており2013年から右肩上がりで訪日ドイツ人観光客数は増え続けています。
他のヨーロッパ諸国出身の訪日外国人と比べると リピーター層が多い点 や、ビジネス関連での訪日が多い ことで知られる訪日ドイツ人は、これから日本のインバウンド市場において注目のターゲットとなっています。
今回は、ドイツ人観光客を集客・誘致するうえで必要なドイツ人の海外旅行動向を、世界最大級の旅行予約サイトExpediaが2017年3月30日から4月7日まで、同サイトのユーザーを対象に行った調査の結果をもとにご紹介します。
欧州圏で高い訪日リピート率の訪日ドイツ人
人数から言えば日本の
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3.5回:ドイツ人が過去1年間で旅行した回数
ドイツ人は ここ1年間で、平均で3.5回旅行をしました(ヨーロッパ平均は3.7回)。 観光やバケーションを目的とした旅行の場合、平均は2.4回 となり、ヨーロッパ平均よりもわずかに少ない結果に。出張などビジネス関連での旅行となるとその回数は1.1回 となっておりヨーロッパ平均と同じ結果になりました。
62%:「リラックスすること」を目的に旅行したドイツ人の割合
調査対象となったドイツ人の間では、「リラックスすること」を目的とした旅行が人気であり、62%が同選択肢を回答しました。この数値は、ヨーロッパ平均より7ポイント多い数値です。
一方で、「観光」を目的に旅行するドイツ人はヨーロッパ平均と比較すると少なく、その差は9ポイントとなっています。
ドイツ人の間での、旅行の目的は人気スポットや景観を楽しむ「観光」ではなく、どちらかというと「リラックスすること」に重きを置いている点に関しては十分に留意するべきでしょう。
10日間:ドイツ人の平均的な旅行日数
直近1年間におけるドイツ人の旅行期間は平均で9.8日間でした。 ヨーロッパ平均が9.3日であるため ヨーロッパ基準であれば長い 日数です。
以前の記事でもご紹介したように、昨年の訪日ドイツ人観光客の滞在日数は、14.6泊でした。 この日数と比べるとやや短い結果になっており、日本に旅行したドイツ人は平均よりも長く休暇期間を取得していることがわかります。
72%:休暇中に国内ではなく海外に旅行したドイツ人の割合
直近1年間において、ドイツ人の72%は休暇取得時に、国外に旅行 しました。
この数は、ヨーロッパ平均を7ポイント上回る数値 であり、他のヨーロッパ圏の国と比較すると、ドイツ人は海外旅行に強い関心がある ことが把握できます。
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59%:ドイツ人のうち予算をもとに旅行先を決める人の割合
ドイツ人の59%は、観光地としての魅力など他の理由ではなく、旅行予算をもとに旅行先を決めているとのこと。
また、ドイツ人の旅行支出の内訳は上記のグラフの通りです。以前の記事でもご紹介したように、訪日旅行時においてドイツ人観光客は宿泊費に46.1%を支出しているため、日本に旅行する場合は、他の観光地に旅行する場合よりも宿泊費を多く落としている ことがわかります。
飲食費・ショッピング費用に関しても訪日旅行時の方が多く支出していますが、娯楽・サービス費に関しては、訪日旅行時にはわずか3%を占めるにとどまりますが、ドイツ人が他の観光地に旅行する場合、その場合は10%まであがります。訪日ドイツ人は他国観光時よりも娯楽にお金を使っていない ことも併せて把握できます。
ドイツ人は旅行先を決めるにあたって「アクティビティ」「気兼ねなく旅行できるかどうか」を重視する
Expediaの調査によると、ドイツ人が旅行先を決めるときに、もっとも重要な要素であると回答した選択肢は「旅行中にできるアクティビティ」 でした。回答者1,247人のうち194人が同選択肢を回答しました。他の調査対象国であるドイツ・フランスにおいても同選択肢は、多くの人が回答したものでした。
次に多かった選択肢は「一生に一度の体験ができるかどうか」 でした。175人のドイツ人が同選択肢を回答。
また、ドイツ人が旅行先を決める際に重視することとして特筆すべき点が、旅行中に「自由になんでもできるかどうか」を重視するという点。 同選択肢を回答したドイツ人はイギリス人・フランス人よりも多くなっています。
Expediaのもとのデータでは、”Feeling pampered during my vacation”がこの項目に該当します。pamperedは「甘やかす」「思い通りにする」「ご褒美をあげる」などの意味があり、ドイツ人は旅行中に金銭的・慣習的に気兼ねなく自由に何でも楽しめる観光地を求めているようです。
逆に、「価格の安さ」「お得感があるかどうか」との項目に関しては、イギリス人・フランス人と比較すると低い数値を記録 しています。
以上のことから、ドイツ人の間では多少費用がかさんでも、一生に一度の体験ができるようなアクティビティが充実しており、なおかつ自由に何でも楽しめる観光地を旅行先に選びやすい傾向にあることがわかります。
まとめ:ドイツ人観光客を集客するなら「アクティビティの質」が勝負に!
今回は、世界最大級の旅行予約サイトExpediaが2017年3月30日から4月7日まで同サイトのユーザーを対象に行った調査の結果をもとに、ドイツ人観光客を集客・誘致するうえで必要なドイツ人の海外旅行動向をご紹介しました。
同調査によると、過去1年間でドイツ人は平均3.5回旅行をしており、その中で国外に旅行したと答えたドイツ人の割合は72%にのぼります。
また、ドイツ人は、旅行先を決めるにあたって「値段の安さ」と割引やクーポンなど「お得さ」ではなく、一生に一度の体験ができるようなアクティビティの質を基に旅行先を選んでいることの併せて把握できます。 訪日ドイツ人観光客を誘致・集客する際には、参考にするとよいでしょう。
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<参照>
- Expedia Media Solutions:EUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCH
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訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に11月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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