前編でご紹介したように、ヨーロッパ出身の人々は「旅マエにはPC、旅ナカにはスマホ」で旅行先の観光情報を入手しています。
欧州圏出身の外国人観光客にアプローチするには、旅マエ・旅ナカに分けて適切なデバイス向けにプロモーションをかけるのが得策です。
ヨーロッパ出身の人々は、旅行地を選ぶ際に何を重要視しているのでしょうか。また、どのような広告・情報が役に立つと考えているのでしょうか。欧州圏の訪日主要国であるイギリス・ドイツ・フランスを中心に後編で解説していきます。
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「旅行先を決める際、何に影響されているのか」:口コミサイトのレビューやポイント制サービスの特典が旅行先決定に大きな影響を与えている結果に
Expedia Media Solutionsが発表したEUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCHでは、調査対象となったヨーロッパ圏出身のユーザーに対して 「ヨーロッパ圏の人々は旅行先を決める際、どのようなものに影響されているのか」 との質問をしています。
ヨーロッパ平均で見ると、「TripAdvisorなど口コミサイトのレビュー」や「マイレージなどのポイント制サービスの特典」に対して80%以上の人々が影響を与えられると回答しています。「不特定多数からのレビュー」や「ポイント制サービスの特典」はヨーロッパ圏の人々にとって旅行先決定時に大きな影響を与えている模様。
また、「イギリス人は値段・お得さを重視する」 と以前の訪日ラボの記事でもご紹介したように、イギリス人の間では「割引やクーポンなどお得なプラン」「マイレージなどのポイント制サービスの特典」と答えた人の割合が高い結果に なっています。イギリス人を集客するためには「値段・金額・コスパ」をもとに情報を発信していくのが得策です。
ドイツ人の間で回答数が多かった選択肢は、「TripAdvisorなど口コミサイトのレビュー(79%)」、「観光地などから配信される有益な情報(77%)」となっており、イギリス人と比べると、観光地そのものの評価や、観光地から発信される情報の内容に重きを置いている ようです。情報を発信する際には、観光地に関する魅力を多く盛り込み、口コミサイトでの評価向上を狙うと良いでしょう。 フランスでも似たような傾向が見られます。
イギリス人が旅行先選びで重視するのは「コスパ」…Expediaの調査でわかったイギリス人の旅行トレンドで抑えるべき6つのポイント
以前の記事でもご紹介したように 2016年に日本を訪れたイギリス人観光客の数は、過去最多の292,457人 となっており2013年から右肩上がりで訪日イギリス人観光客数は増え続けています。アジア圏出身の訪日外国人と比較すると 旅行支出額が大きいこと や(訪日イギリス人は2016年一度の訪日旅行で181,795円出費)、ビジネス関連での訪日が多い ことで知られる訪日イギリス人は、これから日本のインバウンド市場において注目のターゲットとなっています。今回は、イギリス人観光客を集客・誘致するうえ...
旅行先を決める際、どのような広告に影響を与えられやすいか:ヨーロッパ平均ではデザイン性や値段・お得さが重視される傾向に
Expedia Media Solutionsが発表したEUROPEAN TRAVEL AND TOURISM TRENDS RESEARCHでは、調査対象となったヨーロッパ圏出身のユーザーに対して 「ヨーロッパ圏の人々は旅行先を決める際、どのような広告に影響を与えられやすいのか」 との質問をしています。
「値段やお得感が伝わりやすいもの」「デザイン性が優れているもの」との回答には、国ごとにそこまでの差は見られません。しかし、どちらも約半数の人が回答している選択肢であり、(48%前後で推移)基本的にこれらの要素はヨーロッパ圏出身の多くの人々に旅行先決定時に影響を与えているものということが言えるでしょう。
一方で「広告内の情報が有益なもの」に対しては、ドイツ人の約半数(51%)が影響を与えられるとしています。 この数字は、ヨーロッパ平均(43%)、イギリス人(42%)、フランス(37%)を大きく突き放すものです。先述の通り、ドイツ人の間では「観光情報の内容」を重視する 傾向にあり、その結果がこの数値にも表れています。また、ドイツ人の32%が「他人のレビューが参照されている広告」に影響を受けると回答。やはり「他人からの評価」にもドイツ人は、影響を受けやすいようです。
イギリス人が旅行先選びで重視するのは「コスパ」…Expediaの調査でわかったイギリス人の旅行トレンドで抑えるべき6つのポイント
以前の記事でもご紹介したように 2016年に日本を訪れたイギリス人観光客の数は、過去最多の292,457人 となっており2013年から右肩上がりで訪日イギリス人観光客数は増え続けています。アジア圏出身の訪日外国人と比較すると 旅行支出額が大きいこと や(訪日イギリス人は2016年一度の訪日旅行で181,795円出費)、ビジネス関連での訪日が多い ことで知られる訪日イギリス人は、これから日本のインバウンド市場において注目のターゲットとなっています。今回は、イギリス人観光客を集客・誘致するうえ...
まとめ:旅行情報としてイギリス人は「お得感」ドイツ人は「情報の質・レビュー」を求めている
2回に分けてヨーロッパ圏出身の観光客を誘致するうえで、どのように情報を発信するべきかについてご紹介してきました。
観光情報の入手方法として 「旅マエにはPC、旅ナカにはスマホ」という特徴があったヨーロッパ出身の人々。 旅行先を決める際には、「不特定多数からのレビュー」や「ポイント制サービスの特典」などに影響を与えられるようです。また、イギリス人においては「お得感」、ドイツ人においては「情報の質・レビュー」が盛り込まれた観光地情報に対して需要が大きいようです。
<参照>
- UNWTO(国連世界観光機関):World Tourism Barometer
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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