うどん県旅ネット(香川県観光協会公式サイト)は、インバウンド誘致に成功しこれからの地方自治体の多言語観光サイトのあり方として参考になるサイトです。
この記事では、インバウンド誘致のためにどのようなサイトを作れば良いのかをうどん県旅ネットが成功した7つの理由から紐解きます。
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- うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由1:どんな事が特徴の県なのかがわかりやすい
- うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由2:地図情報で名所がわかりやすく説明写真が大きい
- うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由3:TripAdvisor(トリップアドバイザー)へのリンクがありすぐに情報を得ることができる
- うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由4:しっかりとした多言語対応
- うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由5:コト消費に関する情報もあり
- うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由6:緊急電話番号がわかりやすい
- うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由7:電話通訳に関する説明も掲載
- まとめ:「こうしたらもっと使いやすいのでは?」という視点が必要
目次
うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由1:どんな事が特徴の県なのかがわかりやすい
ホームページを多言語化するにあたって、そもそもホームページとして魅力的で、なにをどのように情報発信しているのかが明確 でないと、多言語化してもあまり意味がありません。ホームページ多言語化において誤解されやすいのが、「とりあえず多言語化すればそれで良いんでしょ?」という考えで、そういうわけではありません。元々日本語サイトの時点で魅力的なコンテンツが大前提としてあり、それらを多言語化展開するということに意味があるのです。
その上で「うどん県旅ネット」の多言語ページを見ていくと、まずトップページに「香川に行くには?」という目線での「京都から何分」、「大阪から何分」、「東京から何分」といったように 情報がわかりやすくまとまっている 他、香川県が誇る栗林公園、神社、お寺について、讃岐うどんについてなど、香川の特徴と魅力がわかりやすく載っています。
うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由2:地図情報で名所がわかりやすく説明写真が大きい
「うどん県旅ネット」ホームページの外国語版サイトの大きな特徴といえるのが、観光名所がどこなのかわかりやすい ということ、そしてこうした観光名所の魅力をアピールするための 写真が非常に大きく充実している ことです。
せっかくの観光PRのためのサイトなのに、写真が小さく解像度が低いというのは、古い作りの地方自治体や観光協会のホームページにありがちですが、「うどん県旅ネット」では インパクトのある大きな写真 で観光PRをしています。
また、こうした名所の地図上の位置も googleマップをホームページに埋め込むことで非常にわかりやすくまとまっています。 さらに、各名所の詳細からは、さらに詳しい 英語のPDF資料がダウンロード出来る ようになっています。
うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由3:TripAdvisor(トリップアドバイザー)へのリンクがありすぐに情報を得ることができる
先程ご説明した各名所の説明ページ下部には、旅行に関する口コミサイトである「TripAdvisor(トリップアドバイザー)」へのリンク が付いています。例えば栗林公園公園のページからは「TripAdvisor(トリップアドバイザー)」上にある栗林公園の口コミページへのリンクが付いており、屋島に関しては屋島の口コミページへ、香川の説明ページからは、TripAdvisor(トリップアドバイザー)上の香川県全体の説明ページへとリンクしています。
実際に香川県に興味を持った訪日外国人が、すぐに気になった情報を口コミサイトで確認出来る というのは非常に便利ですし、利用者の目線をしっかりと意識した作りだと言えます。
うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由4:しっかりとした多言語対応
ホームページの多言語化対応の手段として、非常に手軽であるため よく選ばれるのは「Google ウェブサイト翻訳ツール」でしょう。これはホームページに埋め込むだけで、予め設定した言語への自動翻訳を行ってくれるもので、手間をかけずにすぐにホームページの翻訳が出来るとして人気があります。
しかしあくまでも自動翻訳したものをそのまま当てはめているだけになりますので、翻訳の精度はそれなり です。「うどん県旅ネット」のホームページの場合、トップページに関しては 各言語ごとにしっかりと別URLでページが別れており、さらに意外と軽視されがちな画像に関しても各言語で説明が記入 されています。
うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由5:コト消費に関する情報もあり
近年訪日外国人観光客の関心は、日本の文化、日本らしさを体験出来る「コト消費」に移ってきている事が知られていますが、「うどん県旅ネット」では各言語のホームページに、この体験型観光として「讃岐うどん作り体験」「和三盆作り体験」「内輪作り体験」などを用意。日本を訪れて 日本らしい体験をしたいと願う訪日外国人観光客のニーズをしっかりと把握した作り だと言えるでしょう。
うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由6:緊急電話番号がわかりやすい
日本を訪れる外国人の中には、地震について不安を感じている方も少なくはありません。そうした方の不安を解消したり、何かあった際にはどこに電話をすれば良いのか?というのは、調べようと思っても中々調べる事が難しい情報でもあります。
「うどん県旅ネット」のホームページは、こうした 緊急の際の連絡先について非常にわかりやすくまとまっている のも特徴でしょう。救急、火事、警察の他、海外から日本向けに電話を書ける場合に関するガイドもわかりやすく掲載されています。
うどん県旅ネットがインバウンド誘致に優れている理由7:電話通訳に関する説明も掲載
香川県は10月11日から、香川県を訪れた外国人が、スマートフォンなどを利用して 無料通訳サービスを利用出来る といった取り組みを開始しました。これは元々は県内の宿泊施設、土産物店などが訪日外国人と意思疎通を図れるように始めた電話を使用した通訳サービスですが、外国人も使用出来るようにしたものです。
対応言語はなんと9言語となり、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、タイ語、ベトナム語は24時間対応、フランス語とタガログ語は午前10時から午後7時まで対応可能となります。この無料の電話通訳サービスに関しては、多言語サイトのトップページにある専用バナーをクリックすることで利用が可能です。こうしたユニークな取り組みも、サイトの多言語化にプラスして訪日外国人観光客の利便性 をよく考えた作りと言えるでしょう。
まとめ:「こうしたらもっと使いやすいのでは?」という視点が必要
香川県の「うどん県旅ネット」ホームページの多言語サイトの作りから見えてくるのは、「多言語サイトはこれくらいの作りでいいだろう」ではなく、「こうしたら訪日外国人にとってもっと使いやすいのでは?」 という視点です。実際に日本語があまりわからない観光客の立場でサイトを訪れた際に、どういった内容を訪日外国人は求めるだろうか?という視点で、サイトの作りを考える事が必要です。
これからますます訪日外国人の数は増えていくと予想されていますが、訪日外国人へのPRの一環である多言語化ホームページ1つを取っても、香川県のようにしっかりとした多言語化対策をしている県、なんとなく必要だと言われているから多言語化サイトを作ってみたという温度感の県とでは、今後大きな差が出来ていくことでしょう。
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<参考>
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