11月11日は中国では 「独身の日」 と呼ばれ、大々的なセールが行われる事をご存知でしょうか?中国では毎年11月11日から基本的には24時間、インターネット上、そして通常の店舗においても 1年の中で最も大規模なセール が行われます。日本においてはあまり意識しないこの中国の「独身の日」について解説します。
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「独身の日」とは、そもそもの始まりはアリババグループ(阿里巴巴集団)が始めたセール
中国では11月11日は、その見た目からもわかるように1が4つ並んだ日という事で、独身の日とされています。中国語では「光棍節」と呼ばれ「光棍=独身」ということから、独身者のための「節=祝日」という意味となります。
実は正式な祝日ではなく、元々は大学生などを中心に、彼氏彼女がいない人、結婚していない人達が集まって「1人でいるのも寂しいから、一緒に何かをする日」 という意味合いでした。しかし、この独身の日にちなんだセールを仕掛けたのがダニエル・チャン(張勇)氏です。
中国では10月は建国記念日の国慶節がある10月とクリスマス商戦の間の11月にセールが落ち込みやすく、ここに目を付けたチャン氏は、「独身の日に寂しくなったら天猫(Tmall)でショッピングをしましょう」という形で呼びかけ、独身貴族を相手に、ECサイト上でセールを2009年から開始しました。
セールは 11日午前0時前からカウントダウンがスタートし、11日から24時間行われる ことが一般的で、アリババグループ(阿里巴巴集団)のECサイトである天猫(T-mall)、淘宝網(タオバオ)などだけでなく、その他ECのサイト、実店舗などでも1年で最大規模のセールが行われます。
2017年の「独身の日」の市場規模は、前年比24%増の1500億元(約2兆5000億円)に上る見通し
アリババグループ(阿里巴巴集団)の発表によると、2016年の天猫(Tmall)の独身の日における売上は 約1兆9220億円 に達し、2015年の約1兆4500億円をさらに上回っています。実際どの程度のセールなのかイメージしにくいと思いますが、上記の金額は僅か1日の金額です。
参考までに、楽天が発表している2016年1~12月期連結業績によると、国内ECの流通総額は楽天トラベルを含み、1年間で3兆95億円 となっており、アマゾンの日本における2016年1年間の流通総額は 約1兆8500億円 です。とすると、中国の独身の日における天猫(Tmall)の流通総額は、アマゾンの日本市場における1年間の売上を、僅か1日で上回る規模 なのだということがわかります。さらに参考までに見ていくと、Yahoo!JAPANの決算説明会資料によると、2016年Yahoo! オークション関連事業の国内流通総額は 8,896億円 、Yahoo!ショッピングの流通総額が 6,982億円 、スタートトゥデイが運営するZOZOTOWNの2016年の流通総額が 1956億円 となっており、いかに「独身の日」の市場規模が大きいかが見えてくるのではないでしょうか?
アメリカでは毎年11月の第4金曜日が、1年間でも最大規模のセールとなる ブラックフライデー として知られています。
越境ECをする上で知っておきたい「アメリカの年末セール商戦」
日本ではあまり馴染みが無い感謝祭、ブラックフライデー、サイバーマンデーですが、アメリカにおいては、1年間で最も消費者の購買意欲が高まる年末セール商戦を構成する重要な日となります。年末セール商戦の期間は小売店だけでなくオンラインでの売上も伸びるのが一般的ですが、実際はどの程度の金額が動いているのでしょうか?目次ブラックフライデーの由来アメリカの年末セール商戦アメリカの年末セール商戦のEC売上まとめブラックフライデーの由来11月の第4木曜日である感謝祭(サンクスギビングデー)の翌日金曜日がブラ...
これは小売店を中心に大規模な値引きセールが行われ、アメリカでは年末商戦の風物詩としてなっており、ウォルマートやベスト・バイなどの実店舗には開店前から多くの人が並ぶことで知られています。これのインターネット版となるのが サイバーマンデー です。サイバーマンデーは11月の第4木曜日にあたる感謝祭の翌週月曜日から開始されるECサイトの大規模セールのことで、2015年には 約3,066億円 ほどの市場規模となり、2016年には 3,340億円 ほどだったとされています。このことからも、中国の独身の日がどれほどの市場規模であるかがわかるでしょう。
「独身の日」に天猫(Tmall)で人気があるのは「服・靴・バッグ」、越境ECモールの天猫国際(Tmall国際)では「美容関連」用品が人気
さて、「独身の日」に人気のある商品について見ていきましょう。カテゴリに売上を見ていくと、天猫(Tmall)では 「服・靴・バッグ」、「デジタル製品・家電」が2トップで人気 となっており、この後には「インテリア」、「ベビー・マタニティ」、「美容関連」と続いていきます。一方越境ECモールである天猫国際(Tmall国際)では 「美容関連」用品がトップ 。「ベビー・マタニティ」、「食品」、「家庭用品」、「服・靴・バッグ」が続きます。
この天猫国際(Tmall国際)で最も人気のあった国はどこかと言うと実は日本 で、天猫国際(Tmall国際)における国別売上はトップが日本、2位アメリカ、3位韓国、4位オーストラリア、5位ドイツとなっています。天猫国際(Tmall国際)における人気商品ナンバーワンが「美容関連」であるということは、日本における人気商品もこの「美容関連」である ということが言え、これはここ数年は収まってきたと言われる訪日中国人による「爆買い」でも「美容関連」商品、「ベビー・マタニティ」商品に人気が集まっていた事を考えると納得でしょう。
「独身の日」に越境ECで成功するには「美容関連」商品を売るべし
既にご存知の方も多いでしょうが、こうした日本の「化粧品」、「ベビー用品」が人気であるのは直接肌につけるものであるため、信頼性の高い日本製が選ばれているという理由があります。
中国の越境ECモールの天猫国際(Tmall国際)で人気のある日本の店舗を見ていくと、「ムーニー公式ショップ」、「マツモトキヨシ公式ショップ」、「ミキハウス公式ショップ」、「花王公式ショップ」 となっており、いずれも 「ベビー用品」、「美容関連商品」のショップが上位 を占めています。
そのため中国向けの越境ECで大きな売上を上げる、「独身の日」をターゲットにする場合は、売れ筋である「美容関連」商品、「ベビー用品」を販売するのが鉄板です。繰り返しになりますが、アマゾンの日本における1年間の流通総額を1日で売り上げる中国「独身の日」は、越境ECを行う中では、絶対に見逃す事が出来ない1日と言えるでしょう。
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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