【現地取材】2018年1月4日 旅行業法が改正・施行。ランドオペレーターも登録が必要に…観光庁による説明会をレポート

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関東ブロックでは2回目となりますが、2017年10月27日に行われた観光庁による旅行業法の改正についての説明会に出席しました。今回は、そのレポートをお届けします。

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旅行業及び旅行業代理業とは? まずは、基本的な説明から。

観光庁、観光産業課の近藤氏(左)、荒井氏(右)が登壇。

観光庁、観光産業課の近藤氏(左)、荒井氏(右)が登壇。

説明会参加者の顔ぶれは、従来、旅行業を営んでいる業者だけでなく、旅行に関わる業務を始めて、まだ日が浅い方も多いらしく、基本的な旅行業及び旅行業代理業とは、という説明からありました。

旅行業及び旅行業代理業 とは、旅行業法第2条にあるとおり、報酬を得て一定の行為を行う事業 をいい、旅行業に携わる者でしたら、必ず知っていることです。ですが、すべての説明が終わったあとの質疑応答で「ガイド(通訳案内士)と添乗員(旅程管理主任者)は、どう違うのか」という、旅行会社の新入社員がするような基本的な質問が飛び出すなどし、なぜこのような「旅行業及び旅行業代理業とは?」といった説明から入ったのか、合点がいきました。

訪日外国人観光客から寄せられる苦情にも対策が必要

また、訪日外国人観光客から「ガイドに希望していないのにお土産屋に連れて行かれ、高額な商品を買わされた」との苦情が観光庁に寄せられるようになりました。このことについて、旅行会社に聞き取りをすると、ランドオペレーターお土産屋からキックバックを受け取るためにしている との情報が集まりました。そのため、その対策も必要になり、ランドオペレーターを登録制にすると同時に、土産物屋の斡旋についても制限を設ける ことになりました。

旅行業法の改正・施行ポイントその①:各種禁止行為が定められることに

旅行業者旅行業者代理業者、旅行サービス手配業者(ランドオペレーター)は、

  • 取引に関する重要な事項について事実を伝えないこと
  • 各関係機関への支払いを理由もなく遅らせること
  • 事業許可を受けていない、いわゆる「白バス」の利用
  • 土産物店から高額のキックバックを受け取ること

禁止行為 となります。ですが、キックバックについては、いくらからが「高額」といえるのかは、まだ定められておらず検討が必要とのことでした。

旅行業法の改正・施行ポイントその②:旅行サービス手配業者(ランドオペレーター)が登録制になります

今回の旅行業法改正の目玉は、今まで、旅行法の範囲外だった旅行サービス手配業者(ランドオペレーター)が登録制になる ことです。従来の国家資格である旅行業務取扱管理者又は新しく創設される旅行サービス手配業務管理主任者の専任が義務付けられます。また、管理者には定期的な研修が義務付けられます。違反をした者には、行政処分があります。ただし、これは国内の旅行サービス手配業のみの対応で、海外旅行を取り扱う旅行サービス手配業は対象となりません。旅行サービス手配業務管理主任者は、研修及び効果測定にて資格を取得する必要があります。

旅行業法の改正・施行ポイントその③:旅行サービス手配業の登録方法については、各都道府県庁が窓口に

従来の第一種、二種、三種の各旅行業者については、旅行サービス手配業を行う場合でも、新たに旅行サービス手配業の登録は必要ありません。ただし、旅行業者代理業については、旅行サービス手配業との登録も必要で、ダブル・ライセンス扱い となります。もちろん、今までライセンスなしで営業してきた旅行サービス手配業者(ランドオペレーター)は登録が必須です。登録方法は、各都道府県庁が窓口となります。受付開始時期及び手続の詳細は、各都道府県庁ににお問い合わせください。なお、保証金は必要ありません。

配布資料(当記事の末尾にリンク記載)に沿って説明がなされました。

配布資料(当記事の末尾にリンク記載)に沿って説明がなされました。

通訳案内士法の改正についても説明

旅行業法と同時に 通訳案内士 も改正されます。今までは、日本国内で案内業務を行うには、通訳案内士の国家資格が必要でしたが、来年の1月4日から資格がなくても、案内業務ができるようになります。 通訳案内士という資格自体は、これからも継続し、旅行業者が旅行者へ行う説明事項に、通訳案内士の同行の有無の項目が含まれることになります。

なお、通訳案内士でない者が同行する場合、その者の呼称については検討中とのことです。旅程管理主任者(添乗員)の同行については、日本の旅行法によるもので、外国にはおよばないため、日本の旅程管理主任者の資格は必要ないとの説明がありました。

まとめ:まずは前進。ただし、まだ検討事項が盛りだくさんの状態

今回の説明会では、メインの旅行サービス手配業者(ランドオペレーター)への対応のほか、通訳案内士、また着地型旅行の説明もありました。

着地型旅行 については、個人旅行が増えているので、ありきたりの旅行商品ばかりではなく、その地域独自の商品を造成してもらいたいとの趣旨でした。 ここ数年で訪日外国人旅行客が爆発的に増え、旅行業界は様変わりしました。ことばは悪いですが、法の隙間に様々なものが入り込んでいる状態です。この度の旅行業法の改正は、まずは一歩前進というところでしょう。ですが、まだ検討事項がたくさんありますので、観光庁に強いリーダーシップを期待しつつ、旅行業界全体でも努力が必要だと感じました。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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