こんにちは。Ad Arch(アドアーチ)株式会社の白川です。
今回は、以前紹介した映像文法についての話を交えながら、そのインバウンド動画が訪日外国人に通じるかどうか、つまり映像文法が整った動画かどうかをチェックする方法についてご紹介します。
インバウンド向けPR動画を作る上で、絶対に知っておくべき「映像文法」とは
現在、多くのインバウンド向け動画は、英語・中国語(北京語/簡体字)・日本語の3ヶ国語で展開されることが多くなっています。しかし、世界には多数の言語があり、英語・中国語(北京語/簡体字)をおさえたとしても、言語が伝わらない国々が多くあります。日本政府観光局(JNTO)による訪日外国人観光客数は、上位10カ国までの国が、それぞれ異なる言語を使用しており、それら一つ一つの国に言語展開することは様々な理由から難しく、インバウンド動画プロモーションの言語展開対象言語を限定せざるを得ない状況となってい...
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はじめに。私が経験した映像言語
10数年前の個人的な話となりますが、私は以前アメリカで映画留学をしていた時期があります。恥ずかしながら英語は十分に喋れない状態で、ただ第一線の映像/映画制作の現場を見たいという、勢いだけの留学でした。
しかしながら、「英語が満足に使えない私」だからこそ、多国籍メンバーの中での制作活動で「映像は言葉を超えた共通言語」と実感しました。英語やその他の言語が喋れなくとも、また彼らも日本語が理解出来なくとも、映像を撮影すること、視聴することで お互いが何を表現したいか不思議と理解できた のです。
そのような経験から、視覚・聴覚を刺激する表現方法である映像は、まさに第三の言語 と言っても良いと考えています。
共通言語としての映像と、その活用方法
年々増加する訪日外国人観光客数ですが、彼らの国籍・人種・文化は多種多様です。2017年9月 訪日外国人数の統計(出典 日本政府観光局/JNTO)を見ても、上位10位までで9ヶ国語。(韓国語/北京語/広東語/タイ語/英語/マレー語/インドネシア語/フィリピン語/ベトナム語)、20位までで16ヶ国語もの言語で構成されています。
共通言語として「英語」がありますが、母国語と第二言語での理解の差が大きく、また、このような状況下において全ての言語に対応するには、多額の費用が発生します。
そこで活用できるのが動画です。いかにインバウンドプロモーションに動画というコンテンツが適しているかは、こちらの記事も参照下さい。
今のインバウンドプロモーション成功の秘訣は「動画プロモーション」にあり!モノ消費からコト消費へシフトしたことで「疑似体験」コンテンツが刺さる
こんにちは、Ad Arch(アドアーチ)の白川です。近年インバウンドの注目がモノからコト、つまり体験やサービスへと移り変わっています。これら、コトをPRするには動画プロモーションが最も有効であること。そして、コトについて動画プロモーションを行う上でのコツを紹介します。目次映像・動画は疑似体験のコンテンツ海外から日本の目的地に足を運ぶキッカケ作りコトを中心としたインバウンド向け動画PRのコツタイプ1:【疑似体験度100%】カメラ=視聴者の体験を前面に出し、極限まで手を加えない動画タイプ2:【...
インバウンド動画を活用すべきは地方自治体だけじゃない!訪日客が必ず使う「ホテル・旅館」こそオフィシャルな動画配信でプロモーションすべし!
こんにちは、Ad Arch(アドアーチ)の白川です。訪日外国人観光客が年々増加しており、みずほ総合研究所の調査によれば、本年2017年の訪日外客数は2,800万人 とも言われています。訪日外国人観光客の主な目的は、「日本での観光」となりますが、その観光業においてより動画を活用すべき業界 をご紹介します。目次私が考える、インバウンド需要の拡大と動画を活用すべき業界「国内観光の動画PR=TV番組」が長く続いた反動一般人が発信する情報と、オフィシャルで発信する情報の違いとは動画でオフィシャル情報...
理想的なインバウンド動画かどうか、映像文法・構成のチェック方法
ここで動画を制作するにあたり、理想的な構成と判断するための方法をご紹介しましょう。動画そのものを3段階で確認を行い、適切に情報が伝わっているかを判断する方法です。
- チェック①:(音無しで)視覚のみで理解できるかチェック→視覚情報
- チェック②:(映像無しで)聴覚のみで理解できるかチェック→聴覚・言語情報
- チェック③:(映像/音双方で)視聴し、より理解が深まるかチェック
重要度は ①(視覚情報)が最も高く、視覚のみでストーリーや言いたいことが理解できる構成であると、その動画コンテンツはほぼ成功 となります。視覚情報を満たすと、まだ文字が読めない小さな子供から言語の異なる外国人観光客まで、幅広い層の理解を得ることが出来ます。
インバウンド動画制作において、この視覚での理解を満たす映像文法こそが、攻略の鍵になります。加えて、需要の多い各言語で、情報を整理することで、より視聴者の理解を得られる構成となります。
視覚のみで理解できるコンテンツとは
では、視覚のみで理解できるものとは、どういう物でしょうか?少しジャンルが異なりますが、Pixarアニメーションのショートフィルム が非常に良い例となります。
私たちでは全く理解できない鳥の言葉でストーリーが進行していきます。一方で、登場する鳥たちの動きや表情、カット構成を見ることで、全世界・年齢問わずストーリーを理解することができます。
本映像の視聴対象者は全世界。視聴者を限定しない面でも、視聴対象母数が多いことでファンの獲得に繋がり、彼らPixarの躍進の原動力にもなっています。
pixarをはじめ、アメリカ映画業界が「世界の映像コンテンツの最前線」を走り続けている理由の一つに、このような「グローバル向けの動画制作」があると考えられています。
インバウンド向け動画制作は対象者が世界です。言語・文化の異なる日本以外の国から訪れる、訪日外国人観光客に向けて情報を発信する際は、複雑な訴求内容であればあるほど、視覚のみで理解が出来るよう構成を作る必要があります。
さいごに。視覚情報だけで理解が深まる丁寧な動画表現を。
インバウンド動画制作において視覚情報を丁寧に発信することが、言語・文化を超える鍵であると言えます。まず、音を消してみて画のみで理解を深めることができるか?のチェックを推奨します。
中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】
短時間でインバウンドが学べる「訪日ラボ トレンドLIVE!」シリーズの第6弾を今月も開催します!訪日ラボとして取材や情報収集を行う中で、「これだけは把握しておきたい」という情報をまとめてお伝えするセミナーとなっています。
今年も残りわずかとなりましたが、インバウンド需要はまだまだ好調をキープしている状況です。来年の春節や桜シーズンなど、訪日客が集まる時期に向けて対策を練っていきたいという方も多いでしょう。
今回もインバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が、10〜11月のインバウンドトレンド情報についてお話ししていきますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
詳しくはこちらをご覧ください。
→中国SNS「RED(小紅書)」最新情報セミナー:訪日ラボ社内勉強会の内容を特別に公開します【訪日ラボ トレンドLIVE! Vol.6】
【インバウンド情報まとめ 2024年11月前編】UberEats ロボット配達開始、万博需要見すえ大阪で ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に11月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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