ジーリーメディアグループ代表の吉田皓一でございます。
当社は台湾・香港向け訪日メディア「ラーチーゴー!日本」を運営し、同メディアと連動するアンテナショップ「MiCHi cafe」を、台北市内にて2年前から運営しております。「ラーチーゴー!日本」は、毎月100万人以上の方に使っていただいているのですが、ウェブ上だとどうしてもコミュニケーションに限界があります。どんなにデバイスが進化し、通信速度が速くなっても、やはりリアルの実体感や温度感は、ウェブでは実現できません。 ウェブの拡散力とリアルの訴求力を掛け合わせた「O2O(Online to Offline)」の場として、「MiCHi cafe」を運営しています。台北市内の繁華街「東区」に40坪程度の路面店を構えています。もともとアンティークなカフェだった内装を全て剥がして、日本の建築デザイナーの手によって、プレーンでシンプルな内装に一新しました。
今年2017年も、MiCHi cafeで色んな企画をつくってきましたが、ここでは反響の良かった人気イベントや商品をご紹介したいと思います。今後、旅行博ほか台湾でイベントを行う際のご参考になれば幸いです。
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
2017年反響の良かった人気イベント
<岩手WEEK>
お店全部を1週間まるまる、岩手県一色 に染めてみました。店員は「あまちゃん」を彷彿とさせる海女さんルック、カフェメニューとしてまめぶ汁を提供したり、お茶を南部鉄瓶で淹れてみたりと、岩手にまつわるコンテンツを総動員しました。
しかしながら、単にイベントを開催するなら、誰だってできます。我々は「ラーチーゴー!日本」のメディア訴求力を活かし、事前告知を徹底的に行いました。結果としてイベントは大盛況で、岩手県のキャラクター「そばっち」のグッズ売れ行きも好調でした。おそらく5年前であれば、「岩手」に対する反響はこんなに大きくなかったと思います。これまで東北6県が、台湾で実施してきたさまざまなキャンペーンの効果を、はっきりと実感できた イベントでした。
<日本酒セミナー>
無類の日本酒好きであるわたくし吉田が、日本酒に関して持てる知識を総動員して、ユーザの皆様に日本酒を知ってもらうイベントです。ありがたい事に毎度、募集開始即満席でして、多くの台湾の方々に日本酒の魅力に触れてもらっています。
台湾では日本酒の飲めるお店がまだまだ少なく、何より日本酒の関税が非常に高いため、日本酒の認知度は依然として低いです。実際、参加者の多くが日本酒初心者でして、「日本酒のイメージが変わった」「こんなに美味しいとは思わなかった」 という声多数です。上述のように台湾では日本酒の関税が高く、輸送コストも含めると売価は日本の約3倍となります。いっぽう、日本に行けば日本酒は安く、種類も豊富です。日本酒でインバウンド、チャンスは非常に大きい です。
<秋田犬キャンペーン>
秋田県のPRのため、秋田犬 をアンテナショップに連れてきました!「わざわざ秋田から犬を連れて行ったの!?」と頻繁に聞かれたのですが、さにあらず。台湾には「秋田犬保存協會」がありまして、台湾国内の秋田犬を3匹、お店にお招きしました。超絶かわいい!
「ラーメンで、数字取れなきゃ、犬を出せ」 とは、日本の某敏腕プロデューサーの名言ですが、犬の神通力は台湾でも抜群でした。「ラーチーゴー!日本」でイベント告知をしたところ、告知がソーシャル上でみるみる拡散され、当日は大盛況となりました。
<こんなの売れました!売れ筋ベスト3>
続いて、お店で販売している商品の2017年売れ筋ベスト3を公開致します。
3位 マスキングテープ
日本で流行した商品が時間差で台湾で流行る、というのはよくあることですが、これもその一例でしょうか。1〜2年前、日本でブームになったマスキングテープが、去年末あたりから台湾でも流行。今年は非常によく売れました。
もとより日本の文具が大好きな台湾人 ですから、マスキングテープが流行するのはいわば必然だったかもしれません。用途はさまざまで、ノートに貼ったり、ラッピングをデコレーションしたり。しかしながら、ブームが去るのが早いのも台湾の常 でして、今年秋ごろにはもうあまり売れなくなってしまいました…。
2位 寿司キーホルダー
いっぽうこちら、日本人はあまり買わないかもしれませんが、こういった 「ベタ」なグッズもよく売れます。 こういった、いかにも日本を彷彿とさせる商品は、あまりトレンドに左右されないかもしれません。当社では、商品のバイイング&輸送前に、「ラーチーゴー!日本」上で、ユーザの反響をチェックしているのですが、この商品は非常に反響が大きく、Facebook上でもバズりました。
1位 だるま
栄えある第1位は、だるま でした!私にはなぜこんなに売れるのか分からないのですが、だるまは本当によく売れました。縁起の良い赤色、まるく可愛いフォルムと日本っぽさが、ウケたようです。購入者のほとんどが、自分で家に置くというよりはプレゼント用として購入したそうです。本当に、何が流行るか分かりません。
私は台湾で会社経営をしていますが、両親ともに関西人、生粋の日本人ですので、台湾現地に好まれるテイストを、必ずしも十分把握できません。ゆえに商品のバイイングは、当社ショップのMDとラーチーゴー!日本編集部が行なっており、私はじめ日本人は商品選定に口出しをしないことになっています。
以上、2017年の売れ筋ランキングでした。我々はウェブメディアが本業の会社ですから、イベントや物販はプロではありません。しかし、台湾に深く根ざすインバウンドメディアとして、ユーザとの直接交流の場を常設することは、とても大切なことです。 この場所があることで、ユーザのロイヤリティが向上し、ラーチーゴー!日本の利用率がさらに高まります。今後もさまざまな実験企画を実施していきたいと思います。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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