日本における翻訳市場は年々拡大しており、年間2,000億円〜3,000億円と言われています。この業界の特徴として、中小の会社が2,000社ほどあるようです。単純計算すると1社あたり1億円程度の売り上げを上げている事になります。日本で翻訳だけで上場している会社は少なく、グローバルの下記の調査でも20位以内には翻訳センター社しか入っていません。
参照:http://www.commonsenseadvisory.com/Marketing/2016-largest-LSPs.aspx?
市場が伸びている要因として、インバウンド需要の拡大 が挙げられると思います。2020年とその先の人口減少による外国人の雇用の促進が、翻訳の潜在ニーズの顕在化に繋がっていき、当面は翻訳市場は拡大するものと思われます。海外の翻訳会社にとっても日本の伸びている市場は魅力的なはずです。日本の翻訳会社が海外の企業と肩を並べて戦って行くための優位性を、今回は考えてみたいと思います。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
世界の翻訳市場
現在世界の翻訳市場は4.3兆円程度だと言われおり、年率5%強の成長率で伸びています。先ほどのランキングの上位のLionbridge社やTransperfect社は、翻訳だけではなく、翻訳支援ツールをSaaS型で提供したり、通訳や派遣の事業など、言語に関するサービスを多角的に提供する事で成長しています。ここで、LionBridgeの戦略とサービス展開を見ていきましょう。
Lionbridgeの展開
Lionbridgeは機械と人力をうまく融合させた展開をしていくようです。昨今、NMT(ニューラル翻訳) により機械翻訳の精度が飛躍的に伸びてきており、従来のゼロベースでの人力の翻訳は、今後競争力がなくなっていくと言われています。その中で いかに人が機械を使って効率的にコストとスピードメリットのあるサービスを展開できるかが鍵となる としています。
参照:https://www.lionbridge.com/en-us/about
10万人以上の専門家が登録しており、様々な分野(翻訳、ローカライゼーション、デジタルマーケティング、グローバルエンジニアリング、アプリケーションテストなど)でそのスキルを活用しています。
テクノロジーの加速
機械翻訳は日々精度が向上しており、分野によっては人が訳す精度と変わらないレベルまで来ています。従来、翻訳支援ツールは機械が人の翻訳を支援するツールでしたが、今後機械翻訳のさらなる精度向上とともに、人が機械の出してくる結果をチェックする支援になる可能性があります。そしてそれが、翻訳を必要としている人にとっての品質向上とコスト削減に繋がっていくはずです。
日本の翻訳会社の優位性
外国の翻訳会社の提供する品質に比べても、日本の翻訳会社は品質が高い傾向にあります。恐らくそれは、日本の企業の求める要求品質基準が高いからであり、そこが海外の翻訳会社への参入障壁となるでしょう。
今後、そのクオリティを維持しつつ、価格を競争優位性のあるものにするために、翻訳会社も機械翻訳の活用が必要になってくると考えています。
【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント
2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
これだけ市場が大きく、経済インパクトのある中国インバウンド。 いま多くの企業が「中国向けに本格的な戦略を立てるべきではないか?」と検討を始めています。
しかし中国では、Googleをはじめとする多くのサービスに規制があり、中国現地のSNSや地図サービスを活用するなど、独自のカスタマイズされた対策が必要です。
本セミナーでは、インバウンド戦略の基本を押さえた上で、「中国市場の最新動向」と「具体的な対策」について、わかりやすく解説します。
<本セミナーのポイント>
- インバウンド戦略の基本が学べる!
- 中国インバウンド市場の規模と最新トレンドがわかる!
- 中国特有のSNS・地図アプリを踏まえた対応策を学べる!
詳しくはこちらをご覧ください。
→消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント【7/9開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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