訪日外国人観光客を呼び込みたい自治体や観光協会にとって 地域の特色や魅力を最大限に伝えるため、その土地にあった「景観づくり」をすることは重要なことです。 世界遺産にも登録される石見銀山では少しユニークなかたちで景観を守っています。
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世界遺産 石見銀山で木製手作りの自販機:その土地にあった「景観づくり」を大事に
Twitter:石見銀山の木製自動販売機の画像(https://twitter.com/kachango_f/status/784293645088206849)
茶々丸@岐阜(@kachango_f)さんのツイートでは、石見銀山にて木製の自動販売機 が設置されている様子を紹介しています。石見銀山は、2007年7月に「石見銀山遺跡とその文化的景観」として鉱山遺跡としてはアジアで初となる 世界遺産に登録 されました。石見銀山では、かつての遺跡の状態が良好に保存されており、環境へ配慮していたことから 人間と自然が共生する文化的景観が形成 されています。
「景観づくり」を重要視する石見銀山付近では、その土地にあった建物のデザインがされており、今回のツイートでご紹介した木製の手作り自動販売機もその一環だと推測できます。観光客を呼び込むにあたって街の景観づくりは非常に重要なポイント です。日本国内では、石見銀山のように周囲の景観に配慮した建物の設計がされ、観光客に大きな人気を集めている地域が多く存在しています。
「景観づくり」は観光客誘致に必要不可欠?国内ではいくつかの好例が
[①スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店] 築100年の古民家を再活用!インバウンドにおいても人気の観光スポットに
Instagram:スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店の画像(https://www.instagram.com/p/BdCZ93Bn-BQ/)
例えば、上記のInstagramの投稿で紹介されている「スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店」は、古都・京都の景観に沿ったデザインでお店がつくられています。お店の前には石畳が通っていたり、店内には畳の座敷や木造のコーヒーカウンターが設置してあったりと、コーヒーと日本の伝統文化が同時に楽しめる構造に なっています。スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店は、日本国内の観光客のみならず 訪日外国人観光客にも大きな人気を集めています。
スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店は、もともと築100年の伝統的な日本の古民家を改装してできた店舗 です。古民家の再活用は、インバウンド向けの宿泊施設やレストランに改装できることなどを理由にインバウンド業界でも注目を集めており、古民家活用による経済効果は 約380億円 とも試算されています。京都市においても「和」を感じることができる古民家を世界的に有名なコーヒーチェーンの店舗として活用することで、街の景観を守っています。
古民家でインバウンド誘致!歴史的資源を活用した訪日外国人の誘致に関して、日本政府観光局(JNTO)と株式会社地域経済活性化支援機構(REVI
訪日外国人にとってはまだ主流の観光目的であるとは言えませんが、日本の古民家などの歴史的資源をインバウンドに活用しようという動きが出ています。この度訪日外国人誘致を目的として、日本政府観光局(JNTO)と株式会社地域経済活性化支援機構(REVIC)が、4月18日に連携を発表しました。これは一体どのような目的があるのか見ていきましょう。訪日客の地方誘致に重要なのは、まず「知ってもらうこと」。効果的なインバウンドプロモーションについてより詳しい資料のダウンロードはこちらコト消費に対応!インバウン...
[②阿寒観光協会まちづくり推進機構] 「阿寒湖温泉らしさ」「アイヌ文化の魅力」を前面に押し出した景観整備を推進中
Instagram:アイヌ文化を反映した景観の画像(https://www.instagram.com/p/BfDbV57hlWH/)
また、北海道釧路市を対象地域とした地域DMO「阿寒観光協会まちづくり推進機構」では、 アイヌ文化を反映した景観づくり・魅力的な温泉街の景観づくりに取り組んでいます。 阿寒湖温泉周辺の住民を巻き込んでワークショップを開催し、温泉街の良好な空間利用のあり方などを検討し、阿寒湖温泉らしい景観形成のためのガイドラインを作成しています。
これらのガイドラインは「阿寒の自然と調和した温泉街の町並み形成に向けて」「阿寒の自然・史文化と共存する町並みづくり~景観形成のためのガイドライン」として2冊の小冊子にまとめられ、阿寒湖温泉の全戸に配布されています。「アイヌ文化の魅力」「阿寒湖温泉らしさ」を住民とともに共有し、観光地としても整備することで、阿寒湖温泉のブランドイメージを醸成 しています。
地方誘致の秘訣
インバウンド誘致は地方創生の切り札としても注目 されており、全国の観光協会や自治体などは訪日外国人観光客の受け入れ環境整備に乗り出しています。こうした背景から、DMOが設立されるケースが増えてきており、現在では日本国内で 123ものDMOが存在 するに至っています。国内のDMOでは、具体的にどのようにして訪日外国人観光客を誘致しているのでしょうか。 日本政策投資銀行の資料をもとにNPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構の取り組みをご紹介します。訪日客の地方誘致に重要なのは、まず「知ってもら...
「日本らしさ」を好む欧米豪インバウンド:日本らしい景観整備は欧米豪圏誘致に必須?
京都市や阿寒湖付近のように、「日本らしさ」「和」をイメージした景観づくりは欧米豪圏出身の訪日外国人観光客に好評を集めそうです。 観光庁の資料「訪日プロモーションの最近の動向」によると、欧米豪圏出身の訪日外国人観光客にとって「日本らしさの体験」は訪日旅行時の大きな目的の一つ であったようです。「日本の歴史・伝統文化体験」を旅マエに楽しみにしていた訪日外国人観光客のほとんどは欧米豪圏出身の人たちでした。特にスペイン・オーストラリア・カナダ・フランス・イギリス出身の訪日外国人観光客は 4割以上が「日本の歴史・伝統文化体験」を楽しみに訪日旅行に来ています。
また、「日本の日常生活体験」に関しても欧米豪圏出身の訪日外国人観光客にとって魅力的なもの であったようです。もっとも回答率が高かった訪日フランス人観光客の間では、約4割が日本のローカルな日常体験を求めています。 ショッピングやテーマパーク、繁華街巡りなどを楽しみにしている傾向があるアジア圏出身の訪日外国人観光客と違って、欧米豪圏出身の訪日外国人観光客にとって「日本らしさ」というものは重要なコンテンツであるようです。
なぜ今”欧米豪”なのかがよく分かる5つポイント:訪日旅行トレンドから読み解く欧米豪インバウンドの集客・誘致のポイントとは?
訪日中国人観光客を中心として東アジア出身の訪日外国人観光客が最も大きなターゲットでしたが、最近ではLCC増便やビザの要件緩和の影響で客数の伸びが急激であり、ミレニアル世代が多いことで知られる
まとめ:インバウンド誘致には必要不可欠な「景観づくり」地域の魅力を最大限に伝えよう
欧米豪圏出身の訪日外国人観光客は「日本らしさ」「和を感じることができる体験」を好む傾向に あります。日本らしさをインバウンド向けに配信する方法はたくさんありますが、中でも 「日本らしい景観づくりの整備」 は現在のインバウンド業界で注目されています。国内の好例でいえば、「スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店」や「阿寒湖温泉付近」などが挙げられ、こうした観光地は必然的に 「インスタ映えスポット」としても観光客に人気を集めるでしょう。 今後のインバウンド市場の重要ターゲットとされる欧米豪圏を誘致・集客するために「日本らしい景観づくりの整備」の推進は不可欠かもしれません。
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安倍首相 インスタ開始し「地方創生の鍵はインスタ映えにあり!」と発言…その裏隠された意外な事実とは?
安倍首相がInstagramを開始したとのニュースが世間をにぎわせています。「2018年いよいよInstagram始めます。#安倍晋三 #初投稿 #初心者 #instagram」と自らの写真とともにInstagramに投稿した安倍総理。同投稿は2017年12月21日時点で約32,000件のいいねを獲得しており、アカウント自体のフォロワー数もすでに約78万人と影響力の大きさを伺うことができます。そんな安倍首相ですが、Instagramに関して興味深い発言 をしています。Googleマップによ...
<参照>
- ハフポスト:スタバが世界初の「畳でコーヒー」 築100年以上の京都の古民家をそのまま使用(画像集)
- 日本政策投資銀行:観光DMO等活動優良事例集 -なぜDMOが必要なのか-
- 住民がともに育てる観光街づくり事例:NPO 法人 阿寒観光協会まちづくり推進機構
- 観光庁:訪日プロモーションの最近の動向
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訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。
この記事では、主に11月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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