2017年の訪日外国人観光客数は約2,870万人となり、史上最高値を記録しました。中でも最も多かったのは訪日中国人観光客 であり、全体の 25.6%にあたる約736万人 の訪日中国人観光客が2017年に日本を訪れました。以前の記事でもご紹介した通り、訪日中国人観光客はオンラインで宿や航空券の予約をする人が多い傾向にあります。数あるオンライン旅行予約サイトの中で中国人に断トツの人気を誇るのが Trip.comグループ(2019年10月にCtripから社名変更)のCtrip(携程、シエチェン)です。今回は中国で人気のオンライン旅行予約サイトCtrip(シートリップ)に関して解説していきます。
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訪日ラボのメールマガジン登録はこちら>(無料)そもそもCtripってなに? 2億5,000万人以上の会員を有もつ中国最大のオンライン旅行サイト
Ctrip(シートリップ)とは、1999年に中国・上海で設立されたオンライン旅行会社です。同社が運営するウェブサイトを通じて、ホテルや航空券、列車、ツアーパッケージなどの予約ができるようになっています。 全世界200以上の国の宿泊施設情報、6大陸5,000都市以上を結ぶフライト情報が掲載。Ctrip(シートリップ)のアプリのダウンロード数は 10億ダウンロード を超えており、中国大陸を中心に 2億5,000万人以上 の会員を有しています。北京や広州、深センなど中国17か所に事業所をもち、香港、台湾、日本、シンガポール、韓国に支店を開設するなど近年では海外進出も加速させています。
2003年にNASDAQ証券取引所に上場して以降、Ctrip(シートリップ)の時価総額は、は、30倍以上に成長し、2014年の総取引額は 245億米ドル、総手数料収入は 13億米ドル に達しているとのこと。2016年にはスコットランド・エディンバラを拠点とするフライト検索サービスを提供する SkyScannerを17億4000万ドルで買収 するなど、勢いが止まらないCtrip(シートリップ)。訪日旅行を検討している中国人の間ではその程度利用されているものなのでしょうか。
Ctripがどれだけすごいのか:420万人の訪日中国人がCtripを利用して宿や航空券を予約
2017年の訪日中国人観光客の訪日旅行予約方法(複数回答可)
順位 | 予約方法 | 回答率 |
---|---|---|
1位 | Ctrip | 55.8% |
2位 | Qunar.com | 24.5% |
3位 | 阿里旅行 | 18.3% |
4位 | 旅行代理店の店舗 | 11.2% |
5位 | Elong | 8.8% |
バイドゥ株式会社が発表した「訪日中国人観光客に関するインバウンド調査結果」によると、2017年の訪日中国人観光客のうち 55.8%が、Ctrip(シートリップ)を通じて訪日旅行の際の航空券や宿を予約 しています。冒頭でご紹介した通り、2017年に日本を訪れた訪日外国人観光客の数は、約736万人であったため、約420万人の訪日中国人観光客がCtrip(シートリップ)を通じて宿泊施設や航空券・旅行パッケージ商品を予約 した計算になります。昨今の中国人の海外旅行ブームを支えているCtrip(シートリップ)ですが、機能・サービス内容といった側面からみるとどのような特徴があるのでしょうか。
Ctripは何故こんなにも人気なのだろうか:押さえておきたい3つの特徴
Ctrip(シートリップ)は、なぜ中国で人気のオンライン旅行サービスとなっているのでしょうか。Ctrip(シートリップ)には大きく分けて3つの特徴があります。
- 365日対応のカスタマーサービスを提供
- 中華圏のホテルのラインアップが圧倒的
- 価格がほかのサイトに比べて安い
Ctrip(シートリップ)では、365日対応のカスタマーサービスを提供 しています。航空券や宿、パッケージツアーなどの予約の際にわからないことを質問することができます。また、オンラインチャット機能も提供 しているため、リアルタイムのチャット形式でユーザーの疑問に答えてくれます。すでに日本語にも対応済みです。
また、Ctrip(シートリップ)は、台湾に拠点をもつezTravelや、香港に拠点を持つWing On Travelに投資しており、台湾、香港、マカオなど中華圏全域にサービスを展開 しています。Ctrip(シートリップ)では、他サイトでは予約ができない中華圏のホテルを予約することができる点も特徴の1つでしょう。
加えて、Ctrip(シートリップ)は、安さにも定評があります。ほかのオンライン旅行予約サイトと比較した場合、より安い価格でホテルや航空券を予約できることが多く、 場合によっては同じホテルでも1泊あたり1,00円近く安く予約できるケースも。低価格で海外旅行を実現するCtrip(シートリップ)は、中国人の間での海外旅行ブームを牽引していいるものであるという見方もできるでしょう。
まとめ:中国人の海外旅行ブーム&日本のインバウンド市場を支えるCtrip
2017年に736万人の訪日客数を記録した訪日中国人市場。近年、旅行代理店を通じてではなく、オンライン旅行予約サイトを通じ、個別手配にて訪日する中国人観光客が増加しています。 こういったトレンドを裏で支えるのが、中国でもっとも人気のオンライン旅行予約サイトである Ctrip(シートリップ) です。訪日中国人観光客のうち、半数以上 がCtrip(シートリップ)を利用して訪日旅行を手配しています。
カスタマーサービスの充実ぶり、圧倒的な中華圏のホテルのリスティング数、低価格で宿や航空券を予約できるといった点 が、Ctrip(シートリップ)が中国人から人気のサービスとなっている理由です。訪日中国人観光客は日本のインバウンド市場のメインターゲットとなっており、インバウンド担当者にとってCtrip(シートリップ)に関しておおまかな情報を把握することは需要なことでしょう。
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<参照>
- Ctrip:会社概要
- JETRO:株式会社 CTRIP JAPAN
- TechCrunch:中国最大のオンライン旅行会社Ctripが、フライト検索会社のSkyScannerを17億4000万ドルで買収
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