【年2.9兆円の経済効果】カジノ入場料「6000円」で合意 全国3箇所へ:IR実施法案に関して自公協議決着 今国会での成立を目指す

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2020年に向けて、訪日外国人に日本滞在中により多くの支出をしてもらうことを目指し、カジノを中核とするIR実施法案を巡る動きが加速しています。IR実施法案は、高級ホテル、各種商業施設MICEなどの開催が可能な会議室、カジノなどを含む統合型リゾートIR=Integrated Resort)の整備を日本国内で目指すもので、シンガポールなど既にIR施設を導入している観光地に続いて、日本でもこうしたIR施設の導入が議論されています

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世界のIR施設

世界の中で最も有名なIRアメリカのネバタ州にあるラスベガスでしょう。その歴史は古く、1869年に賭博が合法化されて以来、現在では大規模なリゾート施設やホテル、エンターテインメント施設が立ち並んでいます。

またシンガポールでは2005年にカジノを解禁。2010年には宿泊施設などを含む巨大なIR2箇所開業しています。韓国では1967年に外国人専用カジノが開業し、現在は17箇所にまで増えています。その中で韓国人が利用出来るのは江原ランド1箇所のみです。

IRがもたらす経済効果とは

日本でも議論が進むIR導入ですが、その最大の目的は経済効果です。IRは、建設による経済効果運営による経済効果をもたらすとされており、

  • 巨額の民間投資の実現
  • IR運営による雇用創出
  • 消費拡大などの社会的効果
  • MICEの会場として使用出来る集客施設の一体的な整備運営による効果
  • カジノ施設からの収益による財政への寄与

なども期待されています。その経済効果についてはいろいろな試算がなされていますが、みずほ総合研究所は、IRを1か所設置するとそのIR建設による直接効果は約0.8兆円、IR運営による経済波及効果は年間約2.9兆円と試算しています。

政府与党がカジノ規制の内容で合意:依存懸念で入場料6,000円、全国3箇所に設定

自民党、公明党は4月3日にIR実施法案についてカジノ規制について合意に達し、政府は、与党の合意内容を盛り込んだIR実施法案を今国会で提出、成立を目指しています。

合意した内容の中で最大の争点となっていたのが入場料で、最終的な合意内容としては1回あたり6,000円となりました。この入場料というのは主に日本人利用者を想定したもので、あまりにも安すぎたり無料であると、ギャンブル依存症になる恐れがあるのではといった懸念から、自民、公明間で、それぞれ5,000円、8,000円という意見が対立最終的に6,000円で合意に達しました。

その他カジノの数については「全国で3箇所」カジノ面積の上限はIR施設の延べ床面積の3%」、納付金についてはカジノ収入の30%」、本人確認方法については「マイナンバーカードを活用」などといった内容についても合意しています。

日本でも五輪需要に向け整備進む IR(統合型リゾート)推進法:カジノ、公営賭博、パチンコ店のインバウンド対応ってどうなってるの?

海外では、観光客が立ち寄る場所として一般的な施設という印象が強い カジノに代表される賭博施設 ですが、日本では現時点でこうした合法カジノはありません。その代わりに海外にはない 公営競技という名称で呼ばれる公営賭博 、そして 風営法のもとで遊技とされるパチンコ が存在します。こうした カジノ、公営賭博、パチンコとインバウンドの関係 はどうなっているのでしょうか。インバウンド受け入れ環境整備の資料を無料でダウンロードする「翻訳・多言語化」の資料を無料でダウンロードする「多言語サイト制作」の資料...

日本のカジノを楽しみたい訪日客

昨年話題となっていた カジノ法案(IR推進法) ですが、成立が来年の通常国会に先送りされる見通しです。2017年9月28日の臨時国会冒頭で安倍首相が衆議院を解散する方針を表明したことが主な理由です。多くの訪日外国人観光客の誘致につながる ことから、インバウンド業界でも注目されていたカジノ法案(IR推進法)。そもそもどのような法案だったのでしょうか。インバウンド受け入れ環境整備の資料を無料でダウンロードする「翻訳・多言語化」の資料を無料でダウンロードする「多言語サイト制作」の資料を無料でダウ...

カジノに関する懸念事項

「ギャンブル等依存症」

IR推進法案の中ではカジノに関する懸念が根強くあります。この中で特に懸念されているのがギャンブル等依存症です。ギャンブル等依存症に関しては、世界保健機構(WHO)は⽇常⽣活を損なうまでに頻回の賭博を⾏う「病的賭博」に相当するものです。なお、この「ギャンブル等依存症」の診断にはICDや、⽶国精神医学会によるDSMの他、簡易スクリーニングとして、SOGSやCPGIといったものが世界的に利用されています。

この中で、シンガポールにおける病的賭博が疑われる者の割合は、DSM-Ⅳを使⽤して2014年で0.7%となっています。日本では2017年にSOGSを利用した調査が行われ、0.6%という数値が出ています。

「治安・風俗環境」

カジノを設置することで治安や風俗の悪化が懸念されています。しかし2010年に大規模なIR施設が導入されたシンガポールでは観光客数が増加しているものの、「⼈に対する犯罪」(殺⼈、強姦等)、「暴⼒/重⼤な財産に対する犯罪」(強盗等)、「住居侵⼊及び関連犯罪」、「窃盗及び関連犯罪」などの犯罪について、カジノ設置前後において⼤きな変化は⾒られていません

まとめ:実際の所IR実施法案の今国会中の成立見通しは厳しい…?

経済効果などを考えるとメリットが大きいように思えるIR実施法案について、与党は国会中に成立を目指しています。しかし、立憲民主党など野党はギャンブル依存症になる人が増えるといった理由から反発を強めており、今国会内での成立の見通しは不透明です。また「全国で3箇所」とされているIRの建設予定地の自治体との調整に関しても難航が予想されます。

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<参考>

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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