富士急行は2018年7月中旬から「FUJIYAMA」「ド・ドドンパ」など数多くの絶叫マシーンで人気の富士急ハイランドを運営する富士急行は、2018年7月中旬から「富士急ハイランド」の入園料を無料化すると発表しました。この無料化にはどのような狙いがあるのでしょうか?
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富士急ハイランドが入園料に踏み切る理由:インバウンドでも人気の観光地「富士五湖周辺」の回遊アップが狙い
富士急行が今回、富士急ハイランドの入園料無料化に踏み切る理由は、富士山、富士五湖周辺の回遊アップが狙いです。現状の入園料は大人と中高生が1500円、小人が900円となっていますが、入園料を無料とすることで、富士山観光に来た観光客、富士五湖観光に来た観光客が、気軽に「FUJIYAMAだけ乗ろう」「ランチを食べよう」「お土産を買っていこう」という形で富士急ハイランドに立ち寄りやすくなります。また、もともと富士急ハイランドに来たお客さんにしても、入園料がなくなることで、「入園料を払ってるんだから、思いっきりアトラクションを楽しもう」という考えから、「目的のアトラクションを楽しんだ後は、気軽にその他の周辺観光を楽しもう」という考えになることを期待しての入園料無料化となります。
富士急行が描く今後のシナリオ〜富士急ハイランドを富士山観光のハブに
富士急行では、今回の富士急ハイランドの入園無料化を実施しつつも、アトラクションを楽しむ際の料金の値上げを検討しています。現在「FUJIYAMA」「ド・ドドンパ」などは入園料とは別に、利用料金が1,000円かかるようになっていますが、7月中旬の入園無料化以降は、こうしたアトラクションの利用料は2倍程度の値上げを検討しているとのこと。なおフリーパスの料金は5700円と据え置きとなります。
富士急ハイランドでは、周辺施設を含めて年間の入場者数が約230万人となっていますが、現時点では入園料が壁となって、気軽にお土産を購入したり、アトラクションを楽しむことが出来ていないと考えており、約2年ほど前から入園料の無料化を検討してきたようです。
富士急行では、今後は一番の売りであるアトラクションに磨きをかけつつ、もっと幅広い楽しみかたを提供出来るよう、人気コンテンツとのコラボイベントの実施、季節催事の充実、グローバルチェーンや地元名産店の誘致などを積極的に推進するとしています。
こうする事で、富士急ハイランドに来た観光客が、その他の富士山周辺の観光を楽しむ土壌を作り出し、エリアとしての回遊アップを狙っているわけです。富士急行では「富士急ハイランドを起点に、富士五湖や富士山五合目へ出かけてまた戻ってくるような、まさに“富士山観光のハブ”となること」を目指しているとしています。
富士急ハイランドの入園無料化に伴う収益の確保、混雑の解消が今後の課題か
入園無料化のみが大きく報道されていますが、この入園無料化と同時に考える必要があるのが、今後富士急ハイランドではいかに収益を確保していくのか?という点です。富士急行では、アトラクションの利用料の2倍程度の値上げに加え、年間フリーパスの価格は据え置くものの、価格や特典にバリエーションを設けることを検討しています。
また、入園が無料となることで、インバウンドにおいても富士山周辺は人気の観光エリアであることから、より多くの利用者が訪れるようになることが予想されます。今後は人気アトラクションのさらなる混雑解消のための手段も検討が必要なため、混雑するアトラクション待ち時間を短縮する、いわゆる「ファストパス」のような仕組みも検討中とのこと。
”富士山観光のハブ”になるには、地元でしか食べられない食材を利用した食事メニューの充実、食事だけで訪れたいと思わせられるかがカギ
現在富士急ハイランドには ボリュームのある丼物を提供する「防波亭」、“甲斐の名将”武田信玄をテーマにした”ほうとう”などを提供する「甲斐宝刀信玄館」、ボリュームのある肉料理中心の「グリルキッチン MEAT×MEET」、「ピザーラ」、「モスバーガー」、焼き立てパンを楽しめる「カフェブリオッシュ」などがありますが、そのどれもが、テーマーパークとしてのメニュー、絶叫マシンを楽しみにくる若者向けのメニュー、もしくはファストフードとなっています。
富士急行では、今後の富士急ハイランドのあり方として、「年配客の来園、周辺の観光に訪れた観光客がランチを食べる」などの楽しみかたもして欲しいとしていますが、そうなってくると、テーマパークならではの食事メニューの提供から、観光地ならではの「地元の名産品を使用した食事メニュー」、「年配客も楽しめるよう、ボリューム重視ではなくクオリティー重視の食事メニュー」また更には「日本らしい和食やハラル対応なども含めた、インバウンドで受ける食事メニュー」の提供が求められます。
例えば、海産物が有名な静岡県ならではの海鮮メニュー、寿司などの他、山菜を利用したメニュー、また伊豆地方で有名な猪や鹿肉を利用したメニューなどを提供するのも面白いでしょう。静岡県内では圧倒的な知名度と人気度を誇る炭焼きハンバーグを提供する「炭焼きレストランさわやか」など超人気店の誘致なども、観光客だけでなく、地元民にも喜ばれる可能性があります。
若者中心のテーマーパークから、富士山観光のハブへと転身出来るか
富士急行のプレスリリースにもあるように、富士急行では富士急ハイランドを「富士山観光のハブ」にする事を目指して、今回の入園料無料化へと大きく舵を切りました。
今後どのような形で「富士山観光のハブ」を目指していくのかはこれから見えていくでしょうが、地域観光の盛り上がりを考えた際に、今後非常に興味深い先例となることが出来るでしょうか。
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