回転寿司業界の中で、「スシロー」「くら寿司」「はま寿司」「かっぱ寿司」の大手4社は「四天王」と呼ばれ、しのぎを削っています。そんな大手寿司チェーンの激しい競争の中、今業界で5番目に位置する「元気寿司」が訪日外国人の人気を集め、元気寿司渋谷店では来店者の8割が外国人という状況になっています。旅行情報サイトTripAdvisorが発表した2015年の「日本に来たら訪れたいレストラン」では全国26位になりました。訪日観光客の心をつかんでいるのはいったい何なのでしょうか?
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元気寿司とは?他の寿司チェーンと何が違う?
元気寿司は、関東を中心として7都県に展開する回転寿司チェーンです。回転寿司チェーンですが、全32店舗のうち7店舗には回転寿司レーンがなく、「回転しない寿司」を提供しています。寿司を回転させずに注文を受けてから用意することで新鮮なまま提供することができ、同時に廃棄ロスを減らすことができます。
客席に備え付けられたタブレット端末から注文すると、ほどなくして皿が3~4枚乗るほどの大きさのレーンが高速でやってきます。これはもともと、寿司の鮮度や品質に厳しい日本人客向けに開発されたものだそうですが、これが今、東京唯一の店舗・渋谷店において、訪日外国人観光客に非常に人気となっています。
ハイテクシステムに外国人観光客大興奮
来店客の8割が訪日外国人である元気寿司・渋谷店。渋谷センター街入ってすぐのところにあります。この店舗も回転寿司レーンがない店舗です。まず、店頭にはガラスケースの中に50個ほどの寿司のサンプルが陳列されており、それが外国人観光客の目を引きます。
中に入ると回転レーンはなく、テーブルごとにタブレット端末が設置されているのでそこから注文します。このタブレット端末は、日本語以外に英語・韓国語・中国語簡体字・中国語繁体字に対応しており、最初に言語を選ぶことができます。
注文すると、高速レーンに乗って寿司がやってきます。このエンターテインメント性も、訪日外国人には人気です。中には動画を撮って動画サイトに投稿する人もおり、元気寿司は海外で“Electric Train Sushi Restaurant”と呼ばれているようです。
また、飲み物を注文したときにはスタッフが席まで運んでくれます。外国語対応のできるスタッフもいるため、外国人観光客も安心して利用することができます。
値段の安さも訪日外国人に好評のようです。メニューは108円からで、TripAdvisorでは「おいしい寿司が手頃な値段で楽しく食べられる」といった内容の英語のコメントが多く見られます。元気寿司もオープン当初は日本人客が中心でしたが、その手頃さと楽しさがSNSや口コミ等で広がり、現在の外国人客の増加につながっているようです。
メニュー構成もインバウンド対応!
元気寿司・渋谷店には、他の店舗にはないメニューがあります。
例えば、「スパイシーサラダ」という軍艦巻きや「カリフォルニアロール」など外国人観光客にもなじみのあるようなものから、「ブルーベリークリーム寿司」という少し変わったメニューまでさまざまです。
生魚を食べ慣れていない外国人観光客のために、「びっくりえびフライ」というシャリの上に大きなえびフライが乗ったメニューもあり、言語だけでなくメニューも外国人対応ができています。
まとめ:
元気寿司・渋谷店が訪日外国人に人気になった理由は、まずその提供システムにありました。もともとは日本人向けに開発されたものですが、それが思わぬ形で外国人の心をとらえたようです。
しかし、それだけではありません。元気寿司はタブレット端末を導入し多言語対応を行ったことで、外国人観光客にとってハードルの高い「日本語での寿司の注文」をなくしました。メニューも外国人観光客に親しみやすいものを開発し、言語・メニュー両方での外国人対応を行ったことが現在の訪日客人気につながっていると考えられます。
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<参照>
- 下野新聞SOON:異色すし店外国人客が8割 多言語注文システムなどが好評 渋谷の元気寿司系列店
- 渋谷新聞:元気寿司が、渋谷を世界を熱くする!
- infoseek:しのぎを削る回転寿司4強の戦い
- 元気寿司株式会社ホームページ
- 渋谷観光ならここ!ハイテク寿司の元気寿司
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