ナイトタイムエコノミーとは?夜間に楽しめるコンテンツ提供:海外事例2選・国内事例7選

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

ナイトタイムエコノミーとは、夜間の経済活動を意味する言葉で、主に訪日外国人観光客に対して夜間に楽しめるコンテンツを提供する取り組みを指します。

訪日外国人観光客の満足度向上に加え、消費拡大により日本経済の活性化にもつながることが期待されています。

この記事では、日本にある観光資源の新たな活用するために、参考となる海外の先進事例とともに日本国内の動向について解説します。

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

ナイトタイムエコノミーとは?

ナイトタイムエコノミーとは、お寺や行楽地の観光といった日中の過ごし方により営まれる経済と対をなす概念で、夜の20時から翌朝午前3時までの間の経済活動を指します。

近年は訪日外国人観光客が増加していますが、日本の夜のアクティビティーが少ないといった不満もあるそうです。

▲インバウンド対策の新たなトレンド?ナイトタイムエコノミーとは?
▲インバウンド対策の新たなトレンド?ナイトタイムエコノミー:イメージ

海外のナイトタイムエコノミー最新事例2選

続いては、海外のナイトタイムエコノミー事例を2つ紹介します。

イギリス(ロンドン)の事例

平成29年10月24日に、観光庁が発表した「『楽しい国日本』実現に向けた観光資源活性化に関する検討会議」によれば、ロンドンはナイトタイムエコノミーの実施によって、年間263億ポンド(4兆円)の経済効果と、125万人の雇用を創出しています。

2016年8月には、ロンドン地下鉄の24時間運行をスタートするなど、ナイトタイムエコノミーを積極的に導入しています。尚、ロンドン地下鉄は平成29年10月時点では、5路線は毎週金曜日と土曜日のみ運行となっています。

アメリカ(ニューヨーク)の事例

アメリカ・ニューヨークも、ナイトタイムエコノミーを実施していることで知られています。ニューヨークの人気観光スポットひとつブロードウェイは、ショーの開演時間が20:00以降と遅めに設定されています。そのため観客は、観劇後にも終電を気にする必要がありません。

課題:日本のナイトタイムエコノミーに不満を持つ訪日外国人観光客が多い

▲日本のナイトライフに不満を持つ訪日外国人観光客が多い?
▲日本のナイトライフに不満を持つ訪日外国人観光客が多い?:イメージ

日本を観光する際に、英語が通用しないことに不満を抱く外国人が多いのは、ご存じの方も多いと思います。しかし、ナイトライフ体験に不満を持つ外国人も全体の7%と、比較的目立っています(平成28年の公益財団法人日本交通公社調べ)。

議会では2017年にナイトライフエコノミー議員連盟が結成され、法改正なども視野に入れ、活発に議論がなされています。

東京のナイトタイムエコノミー事例7選

では、東京ではどのようなナイトライフエコノミーの事例があるのでしょうか。実際にナイトタイムエコノミーを導入し成功しているスポットを7つ紹介します。

1. 東京スカイツリーや東京タワーの夜景鑑賞

東京スカイツリーは夜の22:00まで営業しており、展望回廊の高さは450mで、足元に広がる東京の夜景を一望することができます。

東京タワーは23:00までの営業で、展望台からのパノラマビューは圧巻の美しさ。東京タワーにはワンピースタワーも併設されており、日によっては夜間特別営業を行うなどしてインバウンド集客につなげています。

2. 東京湾クルージング

「東京湾クルーズ」は、老若男女を問わず幅広い世代から人気を集めているフリードリンク付きのナイトクルーズです。運行時間は21:30から22:30となっています。意外と知られていませんが、海や湾を多く持つ東京や神奈川では、ナイトクルージングが非常に盛んで、時間帯も21:00や22:00スタートとなっています。

3. 銀座スカイラウンジ

有楽町にある「東京交通会館」の最上階のレストランです。名前の通り、東京の夜景を一望できる展望台レストランとなっています。「銀座スカイラウンジ」の最大のみどころは、約80分かけて360度回転する空中フロアです。「恵比寿ガーデンプレイスTOP OF YEBISU」や、「天空 LOUNGE TOP of TREE」も23:30まで営業しており、夜景を見ながら日本の旬の食材を使った料理が楽しめます。

4. ビルボードライブ東京

100年以上の歴史を持ち世界で最も信頼する音楽ブランドであるビルボードでは、毎日異なるアーティストの演奏を楽しむことができます100年以上の歴史を持ち世界で最も信頼する音楽ブランドであるビルボードが7本毎日毎日違うアーティストの特別の演奏を楽しむことができます。土日は20:00までの営業ですが、平日は22:00まで開場しています。

5. ロボットレストラン

日本に観光に訪れる外国人の中で知らない人がいないと言われるほど有名な、新宿歌舞伎町にあるROBOT RESTAURANT。年間で12万人もの人が訪れ、そのほとんどが外国人です。外国人のイメージする日本の最先端テクノロジーとレストランを融合させた他にはないアミューズメントスポットとなっています。入場料は飲食別で1人8,000円、一番遅いショーは21:45のスタートとなっています。

【独占告白】ロボットレストラン『最初は色物ショー扱いで嫌われ者だった』…その苦難の道と”転機”とは

「ロボットレストラン」…インバウンド業界に身を置く方なら、この名前を聞いたことない方はいないのではないでしょうか?総工費100億円をかけ建設され、新宿歌舞伎町にある、夜な夜な外国人観光客が非日常を体験するために集う場所として、ロボットレストランは数年前から知名度を上げています。 そのド派手な内装や外装から話題にされやすく、日本や世界各国から取材が数多く、ロボットレストランには来ています。しかしながら今までの取材では、ロボットレストラン内情についてなどをお伺いしているものは多くはありま...


6. WA!!

品川のプリンスホテルステラボールで行われている国内最大級のエンターテイメントです。「獣の力」を意味する世界的に有名なアルゼンチン劇団「エルサ ブルータ」が、日本の伝統的な文化を基調として演目を考えました。夜の公演では20:00から始まるものがあるため、ナイトアクティビティーの1つとして、国内外問わず幅広い層に愛されています。

7. ザ・プリンスパークタワー東京

都心でありながら芝公園の広大な緑を目指すことができる、プリンスパークタワー東京。ここの見所は、なんといっても夏季限定で登場する「SUZUMISHI CAFE」です。日本の伝統である夕涼みや、風に揺れる竹灯りは、外国人の心をつかみます。また1着1,000円での浴衣のレンタルサービスも外国人に人気で、最大2時間半の順番待ちも出たほどです。

ナイトタイムエコノミーはインバウンド対策の重要な鍵

▲まとめ:ナイトタイムエコノミーはインバウンド対策の重要な鍵
▲ナイトタイムエコノミーはインバウンド対策の重要な鍵:イメージ

今のインバウンド業界では、「モノの消費」から「コトの消費」へと、旅行者の行動特性が変わってきていると言われています。

以前であれば、日本で電化製品や化粧品を買うといった「モノ消費」がメインでした。しかし現在はどこにいても、スマートフォン1つでモノが買える時代です。そうなった今、訪日外国人観光客が本当に求めているのは、日本の伝統的な文化や、地元の人と触れ合うことなど、「日本にいるからこそできる体験」、つまり「コト消費です。

特に日本では居酒屋を始めとした日本独自の文化がたくさんあります。しかし終電を気にしなければならなかったり、深夜0時どころか、夜の8時を過ぎると営業終了してしまったりと、外国人から不満の声が上がっているのも事実です。

ナイトタイムエコノミーに力を入れることで、今までホテルでゆっくりしていた外国人がより多くの時間外で過ごすことになります。一人当たりの消費量も増加し、結果的にプラスの経済効果を生むことになるでしょう。日中だけでなく夜間の経済活動が盛り上がれば、「1日中楽しむことができる日本」と認識されるだけでなく、さらなるリピーターや口コミを生みます。

ナイトタイムエコノミーとは、インバウンドの強化、さらには日本経済の貢献など、非常に伸びしろのある分野です。インバウンド担当者や企業のはロンドンやニューヨークなどの先進事例をぜひ参考にしながら、日本にある観光資源の新たな活用法を今一度考えてみてみてはいかがでしょうか。

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!
訪日ラボに相談してみる

訪日ラボ セミナー紹介&最新版インバウンド情報まとめ

【初心者向け&学び直しに】インバウンドの最新情報を見逃さない!統計データの見方&情報収集のコツ


インバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」副編集長が登壇する、「インバウンドの最新情報を見逃さない!統計データの見方&情報収集のコツ」と題したセミナーを開催します。

新しくインバウンド事業の担当になった方や、改めてインバウンドについて学び直したいという方におすすめ!ランチタイムの30分間で、サクッと学べるセミナーとなっております。

<本セミナーのポイント>

  • インバウンドのトレンド把握に役立つデータや情報がわかる!
  • インバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」を運営する副編集長 石橋が登壇!
  • ランチタイムの30分間でサクッと学べる!

詳しくはこちらをご覧ください。
【初心者向け&学び直しに】インバウンドの最新情報を見逃さない!統計データの見方&情報収集のコツ

【インバウンド情報まとめ 2024年4月】3月訪日外国人数「300万人」突破 他


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年4月版レポートから、3月〜4月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
3月訪日外国人数「300万人」突破 / 2月の世界航空需要、コロナ前から完全回復【インバウンド情報まとめ 2024年4月】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる4月から観光・インバウンドに関わる仕事に就いたり、関連部署へ異動となり、知識のインプットに追われていませんか? また、より一層事業を推進するために必要な学び直しの機会を設ける担当者も増えてきております。
このセミナーでは、
新担当になって、インバウンドの何から始めたらいいか分からない
インバウンド推進が本格化し、改めて情報やノウハウを学び直したい
そもそもインバウンドに興味があるが、情報を収集できていない
方にとって必要な基礎情報と、知っておきたい新情報をお届けする機会となっております!
詳しくはこちらをご覧ください。
→4月までに学んでおきたい!【基礎から始めるインバウンド対策】 〜ラーチーゴー & ジャパンガイドが教える市場別最新データ〜

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに