静岡県・下田のペンションに外国人旅行者が「28連泊」したワケ/決めては英語での丁寧なコミュニケーション【現地取材】

静岡県・下田のペンションに外国人旅行者が「28連泊」したワケ/決めては英語での丁寧なコミュニケーション【現地取材】

日本人旅行者の国内旅行需要の伸びは期待できなくなった昨今、訪日外国人インバウンド)を受け入れたいと思っている地方の宿泊施設は多いのではないでしょうか。

長期滞在を含め、訪日外国人を多く受け入れている静岡県下田市にあるペンション、ガーデンヴィラ白浜のオーナー、宝田敏郎氏に下田市のインバウンドやペンションでの受入体制について、お話を伺いました。なお、このインタビューには下田市観光大使の岡崎大五氏の協力を得ました。

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商社を辞めて、下田でペンションをスタート 

2002年4月27日にガーデンヴィラ白浜をオープンしてから、16年ほどたちました。最初の宿泊客は友人でした。それまでは商社マンをしていて、カナダやルクセンブルクに駐在していましたが、自分のやりたいこと、できることをしたいと下田市に移り、家族でペンション経営をしています。

当初は日本人の宿泊客が多かったのですが、そのうち外国人客も増え、ここ4~5年で急激に増えました

▲ペンションは高台にあり見晴らしがよい
▲ペンションは高台にあり見晴らしがよい

個人旅行の訪日外国人がOTAを利用して予約

宿泊してくださる訪日外国人の国籍は英国やドイツ、またシンガポールや香港といった華僑系が多いです。OTAを利用して予約してくる方がほとんどですが、リピーターや口コミ紹介で来てくださる方も増えてきました。

都会をあまり好まず、日本国内を長期旅行していて、疲れを癒すためにいらっしゃる方もいます。羽田空港からも、それほど遠くないので旅の途中で立ち寄るという感じです。

不便を承知の訪日外国人が訪れる下田

ガーデンヴィラ白浜は、伊豆急下田駅からさらに路線バスに乗って辿り着く高台にあります。路線バスは1時間に数本しかでておらず、けっして便利とはいえません。レンタカーなど車利用で訪れる宿泊客は1割ほどです。

その他は、不便を承知でバスを利用してこのペンションまで来てくださいます。また、時間があるときだけで全員にやっているわけではありませんが、希望する方には観光場所やレストランに無料で送迎しています。

▲新築したばかりのコテージのべランダ。
▲新築したばかりのコテージのべランダ。

訪日外国人のリゾートの過ごし方は日本人と異なる

下田を訪れる日本人旅行者の目的は、主に夏の海水浴です。下田は9つのビーチがあり、ペンションがある白浜もそのひとつです。

白浜は他のビーチよりも、騒がしい若者がいたりとガラがあまりよくないためもあるのかもしれませんが、訪日外国人は海で泳ぐことはあまりしません。ペンションにあるプールのデッキで本を読んだり、散歩に出かけたりして過ごしています。

日本らしい景色と雰囲気を楽しむために滞在

世界には通年営業しているビーチ・リゾートがあります。一方、下田は通年のリゾートではありません。それでもここに来てくださるということは、ビーチ以外の別の目的があるからだと思います。それは、日本独自の文化や景色、雰囲気を楽しんだり、治安のよい日本の海辺の町でリラックスしたいというものではないでしょうか。

28連泊した宿泊客が求めたものとは?

普段は2~3泊、長い方で4~6泊する訪日外国人が多いのですが、先日は28連泊した方がいらっしゃいました。ポルトガル人の技術者で、仕事のために下田に滞在していたのですが、宿泊先としてこのペンションを選んでくださいました。

その決め手は、英語が通じるということでした元商社マンファミリーの経営ということもあり、家族皆、英語ができますので、お客様からも英語が通じてよかったとおっしゃっていただきました。

ちょっとした困りごとを、英語で相談できるのが決め手

このポルトガル人のお客様は、レンタカーを利用しておられたので、送迎などの必要は特になかったのですが、ちょっとした困りごとを相談されたりしました。

例えば、洗濯物です。長期滞在ともなれば洗濯物もたまりますので、コインランドリーにご案内しました。洗濯機のボタン表示は日本語で、外国の方には、なかなか分かり辛いものです。英語で小さなことを相談できるということがよかったようです。

この方のほかにも、帰国後にあのペンションは英語が通じると宣伝してくださるお客様もいらっしゃいます。

▲下田の飲食店が協力して作成した各レストランの英語メニューを常備
▲下田の飲食店が協力して作成した各レストランの英語メニューを常備

外国では誰でも心細いもの。そのときの助けがうれしい

夏場は日本人宿泊客がほとんどですが、5~6月、10~11月は訪日外国人の宿泊が5割以上になります。その時期の平日に関しては、ほとんどの宿泊客が外国人という日もあります。

夏のトップシーズンでない時期に来てくださる訪日外国人はありがたい存在です。誰でもそうですが、外国では心細いものです。このペンションでは、英語の対応ができますから、その心細さを小さくすることができます。それが口コミにつながっていくのだと思います。

まとめ

宝田氏は、元商社マンの視点をフルに使って訪日外国人が求めに応えようとしています。外国人が好きなバーベキューの施設をつくったり、素泊まりができるキッチン付のコテージを建てたり。

また、長期滞在客が困らないようにと宿泊客用の洗濯機置き場も準備中です。ただし、インタビュー中にも言及がありましたが、下田の白浜ビーチには問題がありますので、より多くの訪日旅行客を呼び込むためには、行政の協力が不可欠になってくるでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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