日本を訪れる訪日中国人の数は2017年には735万6千人に達しました。リピーターも増えており、訪日中国人の日本に関する知識が豊富になるにつれ、日本での旅行先やアクティビティを選ぶときの検索傾向も変化してきています。
12月26日、中国のインターネット検索大手の日本法人『百度(バイドゥ)株式会社・Baidu Japan』が2018年度の訪日中国人の検索ランキングを発表しました。同社によると、訪日中国人による検索キーワードはより具体的で、ニッチなキーワードに分散する傾向にあるようです。
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順位激変!?『百度(バイドゥ)Baidu』での訪日関連キーワード
今回発表されたのは、「観光地・名所」「グルメ」「アニメ」「都道府県」それぞれの検索ランキングです。
検索の傾向が分散するにつれ、順位の変動も激しくなっており、2016年、2017年と2年連続の「観光地・名所」検索トップだった「富士山」はランク外となりました。
代わりに検索トップとなったのは平成最後の年を反映しての「皇居」です。「中国⼈の間でも天皇退位前に皇居を訪れようという機運が⾼まっている」とバイドゥ株式会社では分析しています。
「グルメ」検索ランキングでは「フグ」が2位
「グルメ」検索ランキングでは1位が「味噌汁」、2位は「フグ」となりました。
中国版ツイッターといわれる『ウェイボ微博 - Weibo』で「フグ」を検索をすると、日本のフグ料理が次々に出てくることからも、フグを日本で食べるのが流行していることがわかります。2016年の中国国内でのフグ食合法化をうけての動きではないかとのことです。
「フグの白子を焼いたのが美味しい。皮も最高。家族連れでミシュランの星付きは難しいから、お手頃な店に行く」
「日本食の良さは五感で感じる繊細さ。材料が新鮮で完ぺきなら日本食のようなシンプルが一番」と語る中国人旅行客
「初めてフグ食べた、美味しすぎ!」
「アニメ」検索ランキングに懐かしの昭和アニメ「ガンダム」「一休さん」
アニメランキングでは「ガンダム」「ナルト」「一休さん」「ワンピース」が検索されています。「ガンダム」や「一休さん」といえば、昭和世代の懐かしアニメですが、つい最近のヒット作「ワンピース」よりも検索されているとは驚きです。
「一休さん」は中国で80年代に放映されていた時期があり、中国人が最も親しみのある日本のアニメキャラクターのひとつであると考えられます。また「ガンダム」は日本でも人気の「ガンプラ」と呼ばれるプラモデルが人気となっており、免税品店でのお土産としても大人気だそうです。
「都道府県」検索ランキングでは「名古屋」が人気
日本国内ではあまり観光地として意識されることのない名古屋ですが、『百度(バイドゥ)Baidu』の「都道府県」検索ランキングでは首位となっています。ゴールデンルートの真ん中に位置しており、名古屋城、名古屋グルメ、レゴランドなど、観光地としてのポテンシャルは高いだけに、注目の結果といえます。
ウェイボ(微博)Weiboで「#名古屋旅行#」で検索をすると、訪日した中国人のたくさんの名古屋旅行の投稿がみられます。
「名古屋三大名物を一晩で食べようと思って、いかめしの次は矢場とんでとんかつを食べた。柔らかくて美味しい。赤味噌ダレはテイクアウトが出来るよ」
「旅かえるがよく立ち寄るのは、たぶん名古屋城。名古屋城は日本の3大都市のひとつにあります。城内には2000本の桜が植えられており、春になると街全体がピンクとロマンチックな桜に囲まれます。」
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「名古屋旅行 レゴランド!」
「名古屋では神社を見過ごしてはもったいない!ぜひこの神聖な体験をしてください、お客様」
まとめ:『百度(バイドゥ)Baidu』検索ランキングを見れば訪日中国人のインバウンド動向が手に取るようにわかる
今回発表されたランキングを見ると、『百度(バイドゥ)Baidu』での検索キーワードは、訪日中国人に日本でのコト消費傾向をつかむのに最適な情報だとわかります。
中国人が日本に来てリピーター化するにつれ、その検索はより具体的で詳細さを増しており、『百度(バイドゥ)Baidu』のランキングは日本のインバウンド業界にとっても見逃せないものとなっています。
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- 百度(バイドゥ)Baidu プレスリリース
- 微博(ウェイボ)Weibo
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