JR東日本、新潟県・庄内エリアでプレDC開催/インバウンドの地方誘客に向けた取り組みとは?

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JRグループ6社と自治体が共同で実施する観光誘致のキャンペーン、デスティネーションキャンペーン(以下「DC」)が、2019年秋は新潟県庄内エリアを舞台に開催されます。本開催に向けたプレDCを、2018年10月1日〜12月31日まで実施しました。本開催と同様に「日本海『美食旅』(ガストロノミー)」をテーマとし、食文化をキーワードに地方の魅力を発信します。

訪日客向けのPRも兼ねた新潟県・庄内エリアプレDCから、インバウンド地方誘客へ向けた取り組みを見ていきましょう。

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日本海の食と伝統をテーマに訪日客へPR

▲「新潟・庄内ガストロノミー日本海美食旅」HPより引用
▲「新潟・庄内ガストロノミー日本海美食旅」HPより引用

新潟県と庄内エリアに共通している魅力は、豊かな食文化と言えます。日本海美食旅(日本海ガストロノミー)では、豊かな食文化と地域の歴史や伝統、暮らしをキーワードに、地域のさまざまな魅力を国内外に発信していきます。

ガストロノミーとは「美食学」を意味します。それぞれの土地で育まれた文化や歴史を尊重し、ただおいしいだけでなく「食を通じて地域を知ること」が重要な目的です。

新潟県と庄内エリアの広域観光流動の実現を目指す取り組みの一環として、本開催に向けたプレDCが実施されました。

2018年に新潟駅において新幹線と在来線同一ホーム乗り換えが可能となったことから、新潟〜庄内エリアへの周遊観光の促進を強化していることが理由の1つです。インバウンド誘客にも力を入れており、2020年の東京オリンピックにおいて地域への誘客に繋げることを目指します。

首都圏の主要駅でもプレDCの情報発信を行い、訪日客を含めより多くの人たちにPRを行いました。

インバウンドのコト消費の需要に応える体験プラン

▲「新潟・庄内ガストロノミー日本海美食旅」HPより引用
▲「新潟・庄内ガストロノミー日本海美食旅」HPより引用

プレDCは、7つのエリアに分けた新潟県と庄内を合わせた全8エリアで実施中されました。各エリア名とコンセプトは以下の通りです。
  • 新潟・阿賀エリア(湊町文化と料亭)
  • 村上・新発田エリア(城下町文化)
  • 弥彦・三条エリア(食文化を支える現代の旦那衆)
  • 長岡・柏崎エリア(北前船と醸造文化)
  • 湯沢・魚沼エリア(雪国文化)
  • 妙高・上越エリア(謙信公が残した食文化)
  • 佐渡エリア(佐州と公家文化・金銀山)
  • 庄内エリア(出羽三山に息づく精神文化)

地域ならではの食を通じて、各エリアの伝統文化や歴史に触れられる企画が多数用意されました。

具体的には、弥彦・三条エリアの農園で農作業体験後に土鍋ごはんと農家料理が堪能できるプラン佐渡の塩作りとおにぎり作り体験レストランで特別メニューを提供するDC特別企画など、各エリアの魅力を満喫できるプレDCならではの体験が提供されました。

インバウンド市場でもコト消費の需要が高まっているため、DCはより満足度の高い体験訪日客に提供するチャンスと言えます。

訪日客向けネット予約サービス拡充でイベント列車をPR

▲「東日本旅客鉄道株式会社 新潟支社」HPより引用
▲「東日本旅客鉄道株式会社 新潟支社」HPより引用

日本でも話題の”乗り鉄”は訪日外国人観光客にも存在し、JR東日本が展開するSLや越乃Shu*Kuraなどの”のってたのしい列車”の認知度も着実に高まっています。特に台湾などアジア圏からの訪日旅行のリピーターに、根強い人気を集めているのが特徴です。

一方で、訪日外国人観光客が列車の事前予約を行うJR-EAST Train Reservationでは、取り扱う”のってたのしい列車”が制限されていたのが課題の1つでした。より多くの訪日客に利用してもらうために、2018年9月5日よりJR-EAST Train Reservationで予約ができる”のってたのしい列車”が13個追加されました。

旅行の計画が立てやすくなるのはもちろん、移動中も特別な訪日旅行の体験ができるといったメリットがあります。追加された13の列車は以下のとおりです。

  • 八戸線「リゾートうみねこ」
  • 大湊線「リゾートあすなろ下北」
  • 釜石線「SL銀河」
  • 大船渡線「POKEMON with YOUトレイン」
  • 東北本線「ジパング平泉」
  • 陸羽東線「リゾートみのり」
  • 上越線「SLぐんま みなかみ」
  • 信越本線「SLぐんま よこかわ」
  • 信越本線「越乃Shu*Kura」
  • 磐越西線「SLばんえつ物語」
  • 羽越本線「きらきらうえつ」
  • 飯山線「おいこっと」
  • 篠ノ井線・大糸線「リゾートビューふるさと」

新潟県・庄内エリアでは、2つの”のってたのしい列車”が楽しめます。新潟から庄内へ走る景色や地域ならではの食が堪能できる羽越本線「きらきらうえつ」と、地酒で有名な新潟の日本酒を楽しめる信越本線「越乃Shu*Kura」が運行中です。プレDC期間中は「越乃Shu*Kura」が、「庄内Shu*Kura」の名称で、特別に庄内エリアで初めて運行されました。

秋の行楽シーズンである10月1日〜11月30日は、新幹線や特急を増便し、首都圏からの誘客により力を入れました。上越新幹線が134本、新潟〜酒田間の特急いなほを4本、新潟駅に停車する新幹線はくたかを7本増便し、訪日客地方誘客促進に力を入れました。 

まとめ:インバウンドの地方誘客に期待

新潟・庄内エリアのプレDCでは、インバウンド地方誘客にも焦点を当て企画を実施しました。世界でも高い評価を受けている日本の食文化を通じて、コト消費需要に応えるような地域ならではの魅力体験を提供しました。

JR東日本によるイベント列車の運行で、首都圏から現地に向かう道中も、1つの体験として楽しんでもらえる点が、より訪日旅行の満足度を高める鍵となるでしょう。DCの本開催は、2019年10月1日〜12月31日です。DCの実施により、さらなるインバウンド地方誘客促進が期待されます。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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