Samsung Pay(サムスンペイ)とは?実は世界一のキャッシュレス先進国の韓国での広がり

Samsung Pay(サムスンペイ)とは?実は世界一のキャッシュレス先進国の韓国での広がり

2018年以降、日本でもキャッシュレス化を推進する動きが強まっています。日本ではクレジットカードやQRコード決済といったキャッシュレス決済は全体の2割に過ぎず、現金払いが主流です。

政府が2018年4月に発表したキャッシュレス・ビジョンの中では世界のキャッシュレス比率のデータが紹介されています。



この資料によると、急速にQRコード決済が普及した中国のキャッシュレス比率は、それでも6割程度。世界で最もキャッシュレス化が進んでいるのはお隣の韓国で、全体の9割がキャッシュレス決済となっています。


韓国のキャッシュレス事情

韓国ではクレジットカード決済が広く利用されています。きっかけは1997 年の東南アジア通貨危機で、深刻な経済不振に陥った韓国政府が、実店舗等の脱税防止や消費活性化のためクレジットカード利用促進策を実施したことにあります。

また、韓国では硬貨の発行や流通・管理にかかる社会経済的コストが日本円で約54億円に上ることから、2017年4月以降、コインレスに向けたプログラムを開始。消費者が現金で支払ったおつりをプリペイドカードに入金させることで、釣銭を出さない取組みを進めています。

韓国ではSamsung Pay(サムスンペイ)が人気

クレジットカードが普及する韓国において、スマホ決済として広まりを見せているのがSamsung Pay(サムスンペイ)です。

日本でも人気のアンドロイドスマホ「Galaxy」に搭載されている決済機能で、スマホにクレジットカード情報を登録しておけば、おサイフケータイやApple PayのようにNFC(非接触IC)端末に近づけるだけで支払いができます。

さらにSamsung Payは、従来の磁気カード式端末に近づけても決済できる点が特徴的です。

Apple Payとは似て非なるもの?

磁気カードとは、クレジットカードの裏側に磁気ストライプ(黒い帯)が入っているカードです。通常は専用のカードリーダーに磁気部分をスキャンすることでカード情報を読み取ります。

Samsung Payはスマホから特殊な電波を発することで磁気カードリーダーに情報を送し、カードをスキャンしたのと同じ結果を得ることができます。この方式はMST(Magnetic Secure Transmission)と呼ばれています。

世界進出も開始 サムスンペイが導入しやすい理由

もともとクレジットカードが普及している韓国において、新たにNFC端末を用意しなくても非接触決済が利用できるSamsung Payは、店舗に導入コストの負担がありません。Visaやmasterなどの国際ブランドも登録できることから、現在は世界24か国でも利用されています。

導入国の事情に合わせて柔軟に対応できる点も特徴です。香港では世界初の交通系電子マネーカード「オクトパス」と提携し、Samsung Payをプラスチックカード代わりに使えるようになっています。

セキュリティも万全

従来の磁気カードはカードリーダーの価格が安い反面、偽造が簡単なことから安全性に不安があります。スキミングの被害は世界中で問題になっており、日本でも2012年以降の被害件数が増加に転じています。そのため2016年12月の割賦販売法の改正で、磁気カードよりも安全性が高いとされるICカード対応端末の使用が義務付けられることになりました。

Samsung Pay(サムスンペイ)は、決済端末に磁気カードを通す作業が発生しないため、スキミングの被害に遭うリスクがありません。またカード情報を暗号化して端末に送信するため、店舗にカード情報を知られるリスクがなく、IC対応端末でなくても安全にカード決済を利用できます。

まとめ:日本のキャッシュレス化促進に取り入れたいサムスンペイの技術

日本では比較的安価に導入できるQRコード決済を普及させるため、2018年12月にペイペイが行なった「100億あげちゃうキャンペーン」でユーザーが急増しました。その一方でアプリに脆弱性があったために、不正に入手したクレジットカード情報で決済されるという被害も多数報告されています。

今まで現金しか扱ってこなかった店舗にとってQRコード決済の導入のしやすさは有益です。しかしすでに磁気カード決済を導入済の店舗にとって、新たにQRコード決済を取り入れたり、IC対応端末に入れ替えるのは大きな負担になります。

Samsung Pay(サムスンペイ)を使えば磁気リーダーでも安全性を確保できます。日本でもキャッシュレス化を促進させたいのであれば、1つの決済手段にとらわれずあらゆる手法を取り入れて、店舗の負担を軽減する必要があるのではないでしょうか。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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