登録DMOとは(旧:日本版DMO)| 成功事例を3例紹介

公開日:2019年03月13日

DMO(観光地域づくり法人)とは、Destination Management/Marketing Organizationの頭文字をとった名称であり、観光物件、自然、食、芸術など当該地域にある観光資源に精通した多用な関係者と協働しながら、観光地の活性化を推進する法人のことを指します。

観光庁は「登録DMO(旧:日本版DMO)」を、「地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに、地域への誇りと愛着を醸成する観光地経営の視点に立った観光地域づくりの舵取り役をする法人」と定義しています。

この記事では登録DMOという言葉の意味やDMOの事例、地域でDMOを立ち上げ、インバウンド対策をする方法について紹介します。

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DMOの定義

DMOとは「Destination Marketing Organization/Destination Management Organization」の略称で、日本語に直訳すると「目的地に関するマーケティングやマネジメントを行う組織」となります。

その組織がある地域の観光資源についてきちんと理解し、地域と協同して観光地域をつくる法人のことをいいます。

DMOは観光事業者や観光地自体が、国内外に向けてプロモーションを行い、かつ運営コスト負担を自らまかなうという目的があり、バルセロナ観光局などがその成功例です。

登録が厳格化されたことから、「日本版DMO」の名称は2020年4月に「登録DMO」に変更されました。

登録DMOとは

観光庁は日本版のDMOについて「地域の『稼ぐ力』を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する『観光地経営』の視点に立った観光地域づくりの舵取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人」と説明しています。

また、登録DMOが必ず実施する基礎的な役割・機能として、以下の3つを掲げています。

  1. 日本版DMOを中心として観光地域づくりを行うことについての多様な関係者の合意形成
  2. 各種データ等の継続的な収集・分析、データに基づく明確なコンセプトに基づいた戦略(ブランディング)の策定、KPIの設定・PDCAサイクルの確立
  3. 関係者が実施する観光関連事業と戦略の整合性に関する調整・仕組み作り、プロモーション

分かりやすくいうと、「地域の観光業に関係のある人達を集めて、地域全体から観光業を成長させるための分析・戦略の策定・実行を行う」ということです。

登録DMOの事例は?

現在日本にもいくつかのDMOがあります。そのなかでも特に積極的に活動を行っている長野県山ノ内町、京都北部、沖縄県那覇市の3つのDMOについて具体的な活動をふまえながら紹介します。

長野県山ノ内町

(出典:山ノ内町公式サイト)

長野県北部にある山ノ内町に「株式会社WAKUWAKUやまのうち」というDMO登録企業があります。WAKUWAKUやまのうちでは、山ノ内町内にある温泉街をインバウンド向けに整備する取り組みを展開しています。

湯田中温泉や志賀高原という観光地があり、過去には「スノーモンキー」で話題になり、訪日外国人観光客が多く訪れました。しかし宿泊者数が伸びないという課題から、温泉街の遊休物件をリノベーションし、インバウンド向けの滞在環境を整備しています。

また将来の担い手不足も深刻だったことから、地元の若手を事業責任者にするなどして積極的に運営しています。

京都府北部

(出典:海の京都DMO公式サイト)

京都府北部の「海の京都DMO」は各市町村の観光協会が統合参加して運営している全国初のDMOです。

京都といえば観光業が盛んなイメージを持つかもしれませんが、京都市内に観光消費・宿泊者が偏ってしまっているという課題がありました。訪日外国人観光客が急増する中で受け入れ環境の整備が追いついていないという現状もあります。

そこで京都北部の各市町村観光協会が合意形成を行い、協同で積極的にプロモーションしたり、実験的に京都市内を結ぶ高速バスを運行したりと、さまざまな取り組みを行っています。

沖縄県那覇市、那覇港

(出典:沖縄コンベンションビューロー公式サイト)

那覇港は物流機能を中心として発展してきたこともあり、人や文化の交流の場としてはあまり向いていない場所でした。そこで沖縄港を沖縄観光のゲートとして、機能を強化するための取り組みを行っています。

そのために、ハード・ソフト両面を整備してクルーズの寄港増大や受け入れ整備を行ったり、観光客と地域住民の交流を図ったり、イベントを開催するなどして、港への親近感を創出しています。

また外国人観光客向けにWi-Fiを設置するなどの施策を行い、インバウンド対策なども行っています。

登録DMOの事例、他の地域のインバウンド対策にどう活かす?

事例で見てきたとおり日本各地で登録DMOが成功例として出てきています。そんな各地の事例を見習い、自らの地域でインバウンド対策を行うにはどうしたら良いのでしょうか。

日本各地の成功している事例から、自分の地域に活かす方法について解説します。

1. 自分の地域の情報収集

まずは自分の地域について情報収集し、分析することです。

自分の地域が現状どのような観光資源があり観光客がどれくらい訪れているのか、また観光地になり得るようなスポットがあるのかを調べます。

そこからどれくらいのインバウンド需要が見込めて、さらにどのような施策を行う必要があるのかを分析していきましょう。

2.DMOを設立

登録DMOになることで、関係省庁の事業活用の検討や観光地域作りに関する相談、情報提供など、国からの支援を受けることができます。

登録には複数の手順があります。登録DMO形成・確立計画を作成し、地方公共団体と連名で提出、それを観光庁が審査し登録が完了します。

地方公共団体と連名の書類が必要なため、自治体と綿密な連携を行っていくことが求められます。

3. 情報発信とアクセス改善

訪日外国人観光客誘致のための環境整備をきちんと行っても、その場所に観光客が訪れなければ最大限の価値を発揮できません。そこで情報発信とアクセスの改善をしっかり行いましょう。

せっかく良い観光資源があっても情報が発信されていなければ観光客は来ません。そのために日本語だけでなく、英語中国語など多言語で発信していくことが大切です。

また観光スポットまでのアクセスを整備することも、観光客を増やすために重要です。訪日外国人のほとんどは車を使わずに電車やバスで移動します。そのため駅から観光地までのバスや、飛行場からのバスなどをきちんと整備して、訪日外国人が訪れやすい環境を整えることが必要です。

DMOの事例を活用して効果的なインバウンド対策を

DMOとは何かについて解説し、具体的な事例や活用方法について紹介してきました。

DMOは地方の観光業の課題を解決できる可能性を持っています。地域全体で協力しながら観光業に従事するこの仕組みをぜひ活用して、世界から観光客を集める取り組みを試してみてください。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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