特産品のワインや日本屈指の温泉街などさまざまな観光資源が豊富な山梨県。そんな山梨県の観光推進に取り組む「やまなし観光推進機構」は、国内のみならず海外からの観光客誘致にも力を入れ、インバウンド対策を行っています。
SNSを利用した情報発信や多言語化したポータルサイトの運営はもちろん、特産品のワインを生かしたツアーなど多様な施策で外国人観光客の取り込みを狙っています。
そこで今回は、山梨観光推進機構とはどのような組織なのか、また国内外へ向けた観光情報の発信とは具体的にはどのような活動を行っているのかを詳しくみていきます。
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やまなし観光推進機構とは?
山梨観光推進機構とは県や市町村、観光関係団体などと連携し、観光客の誘致や山梨県の特産品の浸透を図ることを目的とした組織です。
平成25年4月に公益社団法人としてスタートした同団体は、平成29年度からは日本版DMOとして活動しています。
やまなし観光推進機構の活動内容
山梨観光推進機構の主な活動内容とはどういうものなのか、詳しくみていきましょう。
山梨観光推進機構は国内だけでなく、海外からの観光客の誘致促進や受け入れ体制の整備などを行っています。
さらに、観光客誘致や受け入れ体制の整備の施策として、地域発の旅行商品の作成や販売の促進、 観光人材の育成や山梨県の特産品の紹介、そしてそれらの販路拡大に関する事業なども精力的に展開。
このように山梨観光推進機構では、国内外からの観光客を山梨県に呼び込むためのさまざまな施策を行っているのです。
富士の国やまなし観光ネットを運営
「富士の国やまなし観光ネット」はやまなし観光推進機構が運営するポータルサイト。山梨県内の観光情報を発信しています。
多言語に対応した情報発信
やまなし観光推進機構が運営し、山梨県の観光情報を発信するポータルサイト「富士の国やまなし観光ネット」。
「富士の国やまなし観光ネット」は山梨県の公式観光サイトとして運営され、山梨県を代表する観光スポット「富士山・富士五湖」周辺のおすすめ観光スポットをはじめ、グルメやお酒、イベントや温泉など、山梨県の観光情報を紹介しています。
この他にも体験レジャーやツアー情報なども紹介しており、紹介されている観光情報は4000件以上。
さらに同サイトは6ヶ国語に対応しており、外国人観光客にも積極的に観光情報を届けています。
やまなしワインタクシー
山梨県はワインの産地としても知られ、笛吹・勝沼地区には80以上ものワイナリーがあります。
そんなワイナリーが集中する笛吹・勝沼地区と温泉街を結び、ワイナリーを回遊するためのタクシーが「やまなしワインタクシー」。
乗車場所や降車場所は自由に選ぶことができ、時間貸し切りで好きなワイナリーを巡ることができます。
ワインや温泉以外の魅力をPR
山梨県といえばワインや温泉などが真っ先に頭に浮かびますが、この他にもたくさんの魅力があり、あらゆる方法でワインと温泉以外の魅力もPRしています。
Twitter・Instagram・Facebookを活用
やまなし観光推進機構では、SNSを活用し観光情報の発信を行っています。
Twitter・Instagram・Facebookの3種類のSNSから観光情報を発信し、それぞれの特徴に合わせて使い分けを行っています。
SNSを活用することで日本国内だけでなく、海外へ向けても情報を発信することができるため、インバウンド誘致にも繋がると考えられます。
外国人観光客は日本国内の観光地を回る際、スマートフォンで写真を撮影しInstagramやFacebookに投稿をすることも多く、旅行の満足度があがれば自国の友人や家族にSNSを通じて知らせてくれるでしょう。
そうなれば世界中への情報拡散へと繋がり、リピーターが増えることが予想されるため、SNSを活用することはインバウンド誘致を行う上でとても重要です。
アニメ「ゆるキャン△」ツアー
「ゆるキャン△」で舞台となった山梨県内のスポットをツアーで巡るというもので、アニメファンを中心に高い人気を誇っています。
公共交通機関利用で浩庵キャンプ場を巡ることができるコースなど、複数のコースがあるのです。
国内・国外からの観光客の誘致促進を目指す
やまなし観光推進機構は国内だけでなく、海外からの観光客誘致を目指すインバウンド対策にも積極的に取り組んでいます。
ワイナリーを巡るワインタクシーや多言語化したポータルサイトによる情報発信など、さまざまな取り組みを行っているのです。
この他にもアニメ「ゆるキャン△」ツアーを開催するなど温泉とワイン以外の観光資源にも着目し、新たな魅力の発信にも積極的に取り組んでいます。
これらの活動が外国人観光客増加へとつながることが期待され、今後も山梨県を訪れる外国人観光客はますます増加すると考えられるでしょう。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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