スペイン MICE専門見本市「IBTM World Barcelona 2018」とは | インバウンド・訪日需要PRに活用できる?【現地レポート】

スペイン MICE専門見本市「IBTM World Barcelona 2018」とは | インバウンド・訪日需要PRに活用できる?【現地レポート】

「IBTM World Barcelona」は毎年スペインのバルセロナで3日間開催されている、グローバルなミーティング・ネットワーキングイベントという位置づけの見本市です。世界144ヵ国以上の専門家がブースを設け、海外会議やイベント開催を検討する企業へアプローチをしています。

出展数は3,000ヵ所以上にもなり、スペイン国内のブースも存在する国内屈指のビジネスイベントとして成長し続けています。インバウンドビジネスにおいて、この見本市「IBTM World Barcelona」はMICEの誘致のための見本市という意義があります。そのため観光目的の訪日外国人観光客の訪日インバウンド需要というよりかは、商用目的の訪日インバウンド需要を狙う出展者が多い模様です。現地レポートしていきます。

「IBTM World Barcelona 2018」ではスペインインバウンド市場をとりこみたい日本ブースも出展

世界各国のブースの中でも人気を集めていたのが、日本ブースです。「Japan National Tourism Organization」(JNTO 日本政府観光局)や「Aichi-Nagoya MICE Promotion Counci」(愛知・名古屋MICE推進協議会)、「Beauty of Japan」などの団体が、訪日スペイン人観光客およびビジネス目的の訪日スペイン人のインバウンド需要を拡大しようと、ミーティング会場や特別な体験を提供できる場所として日本の魅力を情報発信・PRしていました。

▲IBTM World Barcelona:日本らしい「富士山」の写真が使われているブース
▲IBTM World Barcelona:日本らしい「富士山」の写真が使われているブース

訪日需要拡大の要となるJNTOを中心にブースが形成されており、赤いハッピを着て日本の文化をアピールしながら、ミーティング会場としての機能を積極的に情報発信しているのが印象的でした。また、入り口の近くに出展していたこともあり、ブースは満席が続いていました。

JNTOの方に聞いてみると、「日本ブースには企業の会議を日本で行いたいと相談に来られる方が多く見受けられます。バルセロナやヨーロッパの方が中心なので、日本を含めたアジアの伝統や文化に興味を持っていただけているようです。」とスペインの訪日インバウンド需要を分析。

またビジネス系イベントということもあり、企業のトップや決定権を持つ来場者が多く、ブース担当者も真剣な面持ちで情報提供していました。

最新技術も体験できる「IBTM World Barcelona 2018」

会議誘致だけではなく、最新製品や技術を体験できるブースも出展しています。VRゴーグルを着用してゲームや、頭で念じることで物を動かす脳周波装置も体験できました。

▲IBTM World Barcelona:VRを体験している来場者
▲IBTM World Barcelona:VRを体験している来場者

そのほかには写真撮影スポットや簡易レストランとパン屋もあり、1日滞在しても飽きないような工夫がされていました。硬めのビジネス系イベントにも楽しむ要素を入れるあたりがスペインらしさを感じさせます。

▲IBTM World Barcelona:パンやコーヒーを片手に仕事をしている人
▲IBTM World Barcelona:パンやコーヒーを片手に仕事をしている人

ビジネス以外の楽しみ方もあるのが「IBTM World Barcelona 2018」の良さ

各国のブースの中で特に目立っていたのが、カザフスタンブースです。

伝統ダンスショーや景品が貰えるゲームを開催しており、来場者を楽しませる工夫がありました。

▲IBTM World Barcelona:カザフスタンの伝統お菓子やフルーツ
▲IBTM World Barcelona:カザフスタンの伝統お菓子やフルーツ

ダンスショーでは来場者も巻き込んで一緒に踊り、笑いが溢れる和やかな雰囲気でした。ウォッカやカザフスタンのお菓子も振る舞われ、このときばかりは来場者も仕事のことを忘れているようです。

▲IBTM World Barcelona:参加者と一緒にダンスを踊るカザフスタンブースの担当者
▲IBTM World Barcelona:参加者と一緒にダンスを踊るカザフスタンブースの担当者

カザフスタンブースの担当者は「ビジネス以外の、旅行に興味がある人にもブースに来ていただきたい。私たちの文化を知って興味を持ってもらうために、ダンスやゲームを定期的に行っています。ビジネスの休憩でも良いので楽しんでくれると嬉しいです。」と話していました。

そのおかげかダンスに参加していた方に感想を聞いてみると、「今日はビジネスで来ましたが、カザフスタンの文化は素晴らしいと思います。個人的にも行ってみたい場所の一つになりました。」と好印象のようです。

このように体験を通してコミュニケーションを図ることも、ブース担当者ができる一つのアプローチ方法になります。

「IBTM World Barcelona 2018」で知る各国の伝統

各国のブース出展者はその国の伝統衣装を着てアピールしたり、記念撮影に応じていました。ドミニカ共和国やタイブースでは積極的に来場者とコミュニケーションを図り、一緒に写真を撮っています。

▲IBTM World Barcelona:ドミニカ共和国の伝統衣装
▲IBTM World Barcelona:ドミニカ共和国の伝統衣装

特にタイブースには行列ができており、来場者の関心の高さと担当者の対応の良さがマッチした結果だと感じます。

▲IBTM World Barcelona:タイブースの担当者

「IBTM World Barcelona 2018」の集客では文化体験の要素を取り入れるのがおすすめ

いわゆるインバウンド観光客向けのというよりかは、ビジネス向けのミーティングイベントということもあり、旅行者や一般参加者は少なく、各企業のキーパーソンが訪れているようです。そのため、メインターゲットは商用目的の訪日インバウンド需要になるでしょう。当日参加も可能で、ブース担当者も旅行者を歓迎しているため、関係者以外が入れないイベントではありません。

そして各企業が会議や新規ビジネスとして「海外に目を向ける」ことへの重要性が感じられました。特に来場者はヨーロッパ企業が中心であるため、日本などのインバウンドを取り込みたい他の大陸ブースにとっては貴重な機会となりそうです。ヨーロッパの企業も積極的に他の大陸ブースに足を運んでいたため、お互いにマッチする機会を求めていたように感じます。

ビジネス中心の真剣なブースもありましたが、様々な国の文化を体験できるブースでは、来場者もブース担当者も楽しみながら商談をしているのが印象的でした。実際にその土地で会議をしたり、ビジネスを始めたり、訪日インバウンド需要を創出していくため、文化を知って理解することが最も大事なのかもしれません。

このように文化体験はなく、ビジネス特化のブースと、文化体験しつつも商談を進めるブースという二極化が見られましたが、集客率が高いのは文化体験の方でした。このイベントに限らず、インバウンド向けにブースを出展する場合には、今年の日本ブースのように、文化体験も取り入れ、商談に備える方がバルセロナでは受けが良さそうです。

実際のビジネスを繋げるためにはどちらかに振り切ることなく、あくまでもその国を知ってほしいという純粋な気持ちが必要なのかもしれません。

「IBTM World Barcelona 2018」イベント情報

イベント名:IBTM World Barcelona 2018

開催国・都市:スペイン・バルセロナ

開催日:2018年11月19・20・21日

会場:Fira Barcelona Gran Via

対象:企業・一般消費者・旅行者

来場者数:1.5万人(2017年実績)

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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