近年、訪日マレーシア人観光客が増えています。国別で見ると現在は8番目に多く、今後もさらに増えていくことが予想されます。これから訪日マレーシア人誘致を考えているのであれば、訪日マレーシア人市場についてしっかりとリサーチし理解しておく必要があるでしょう。
そこで今回は、マレーシアの観光メディアを利用してインバウンドを獲得する方法について、詳しくみていきます。
訪日マレーシア人市場の特徴
日本を訪れる外国人客数を国別で見ると、最も多いのが韓国となっておりマレーシアは8番目。
ここでは、あらためてマレーシア市場の特徴について確認しておきましょう。
1. 訪日マレーシア人は約44万人
2017年に日本を訪れたマレーシア人の数は約44万人。2018年には6.5%増加し、46万8千人となりました。
ビザ緩和前だった2017年の訪日マレーシア人の数は13万人程度でしたが、その後ビザが緩和されたことが大きな要因となり、40万人を超えるまでに増加したのです。
2. 北海道が人気
マレーシア人は、東京だけでなく日本各地に観光目的で訪れていますが、なかでも人気なのが北海道。
2017年に行われた観光庁消費動向調査の「2017年年間値の推計」によると、国籍別でみた外国人の北海道訪問率の平均は7.7%。マレーシア人は2位についたロシアの13%を大きく引き離し、24.9%とダントツでトップでした。
マレーシアでは雪が降らないため、豪雪地帯である北海道を訪れると観光気分が高まることが、要因のひとつとして挙げられます。
マレーシアのインターネット利用状況
現在のマレーシアのインターネット利用状況は、どのようになっているのでしょうか。詳しくみていきましょう。
訪日中は「スマホが役に立った」71%
2017年に行われた観光庁消費動向調査の「2017年年間値の推計」で「訪日中に役に立った情報源」を調査しました。その結果「インターネット(スマートフォン)」と答えた人が71.1%と最も多く、マレーシア人がインターネットを頻繁に利用していることが分かりました。
マレーシア人の79%がインターネット利用

「Digital in 2018 in Southeast Asia」によると、マレーシア人は全国民の79%がインターネットを利用しています。インターネットを利用するマレーシア人の数は年々増加していて、2018年は前年比14%アップしました。
さらにインターネットを利用しているマレーシア人の83%が、毎日インターネットを利用しているというデータもあります。
このことからマレーシア人は、インターネットを頻繁に利用していることが分かるでしょう。
マレーシアの観光メディアは集客に効果がある?
訪日マレーシア人誘致を行ううえで、マレーシアの観光メディアはとても重要な役割を果たします。観光メディアに広告を出したり、メディアにタイアップ記事を出すことにより、マレーシア人に知ってもらうことができ、徐々に認知度があがります。
それによって日本を訪れるきっかけとなり、家族や友人に紹介したりSNSで拡散するなどして、より多くのマレーシア人に拡散できるのです。
マレーシア向け観光メディアを選ぶ際の3つのポイント
マレーシアの観光メディアはいくつかあります。それぞれに特徴があるので、メディアを選ぶ際のポイントを押さえておくと良いでしょう。
1. メディアの認知度
より認知度が高いメディアを選ぶことがとても重要です。マレーシアであまり知られていないメディアを選んでしまうと、どんなに魅力的な情報を掲載しても、マレーシア人の目に触れる機会が少なすぎて情報を届られません。
できるだけ多くのマレーシア人が知っているメディアで情報を発信することで、より効果的にマレーシア人に情報を届けられるのです。
2. メディアの内容
メディアによって特徴が違うので、メディアの内容をよく理解したうえで選ぶことが重要となります。
掲載する自社製品のジャンルとより近いメディアを選ぶことによって、違和感なく情報を届けられるでしょう。
また、例えば写真を掲載して情報を届けるのか、動画を作成し情報を届けるのかなど、それぞれのメディアの特徴に合わせた情報の掲載方法を選択することも、重要です。
3. PV
メディアのPV数も重要となります。PV数とは、そのメディアがどれだけ見られているのかということ。
あまり見られていないメディアを利用したとしても、せっかくの情報がマレーシア人に届く機会が少なくなってしまい、情報を拡散できません。より認知度とPV数が高いメディアを選びましょう。
マレーシア向け観光メディア
ここからは、マレーシアで人気のある観光メディアについて詳しくみていきます。
1. JNTO
観光庁消費動向調査の2017年「2017年年間値の推計」によると、JNTO(日本政府観光局)のホームページがマレーシア人の「訪日前役に立った情報源」として最も多く選ばれていることが分かります。
JNTOのホームページは英語や中国語、韓国語など15ヶ国語に対応しているため、マレーシアのみならず多くの国の人たちの情報源として活用されています。
定番の観光スポットやグルメのほか、日本の文化についても紹介されています。
2. 英語・中国語のメディアもOK
マレーシアは多民族国家のため、公用語がマレー語・英語の2ヶ国語となっているほか、準公用語として中国語も話されています。アジア圏で最も英語力が高いとされるのはシンガポールですが、マレーシアはシンガポールに次いで2番目に英語力が高いとされているのです。
そのため英語や中国語などのメディアも、プロモーションに利用できます。
マレーシアではFacebookが人気

マレーシアでは様々なSNSが利用されていますが、「Digital in 2018 in Southeast Asia」によると中でも人気なのがFacebook。
InstagramやTwitterなども多くの人達に利用されていますが、Facebookのユーザーが最も多いのです。さらにこの調査では、アクティブユーザー層が20〜40代に集中していることも判明。旅行に一番関心の高い年齢層であるといえます。
訪日マレーシア人の誘致を強化するのであれば、Facebookを利用した誘致は効果的でしょう。
まとめ:マレーシアへのプロモーションにはFacebookが効果的か
マレーシア人向けのインターネットメディアや、マレーシア人のインターネット利用状況についてみてきました。マレーシア人のインターネット利用率は非常に高く、日本を訪れる際はインターネットを利用して情報を収集していることが分かります。
またマレーシア人はSNSの利用率も高く、中でもFacebookを利用する人が多いため、Facebookを活用したプロモーションも効果的だといえるでしょう。
今後インバウンド誘致を考えるのであれば、年々増えている訪日マレーシア人に注目し、マレーシアへ向けたインターネット経由のプロモーションが必須かもしれません。
<参考文献>