ロボットレストランとは?なぜ外国人に人気なのか?4つの「集客のヒミツ」とは?

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近年話題になっているロボットレストランは新宿の歌舞伎町にあるショーレストランで、連日海外からの観光客で賑わっています。もしかすると日本人よりも訪日観光客の方が知名度が高いかもしれません。

最近では、中国や米国で完全無人のレストラン、という意味の”ロボットレストラン”が話題となっていますが、この記事でご紹介するのは、インバウンドの中心にあるロボットレストランです。

口コミサイトトリップアドバイザー」の高評価観光スポット常連で、ロボットやダンサーの派手なショーで有名なロボットレストランですが、そもそもロボットレストランとは何か、なぜ外国人観光客に人気があるのか、ロボットレストランから学べるインバウンド対策について解説します。


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ロボットレストランとは?

ロボットレストランはJR山手線新宿駅から徒歩5分という好立地にあります。2012年7月にオープンし、2014年にトリップアドバイザー「外国人に人気の日本の観光地ランキング」で初めてランクインをしてから現在まで、日本を代表するユニークな観光地として訪日外国人観光客から高い支持を得ています。

レストランなのにメインは派手なショー

ロボットレストランはレストランとはいうものの、提供しているサービスは実は食事ではなくショーです。中ではミラーボールでギラギラにネオンの光が照らされており、その中で奇抜な衣装の女性が、ロボットたちと戦うという設定になっています。一つ一つが派手であり、外国人にはウケの良いサービスとなっています。逆にいえば、日本ではあまり見ないようなショーです。

店内で食べられる食事はかなり限られており、お弁当がいくつかと、軽いスナックのみです。アルコールも用意されていますが、ビールは900円とかなり割高です。ビール以外は日本酒と缶チューハイです。さらに、店に入るときの入場料として8000円がかかります。一般的な観光地とは違い、気軽に立ち入れるというわけではなさそうです。

お客さんはほとんど外国人!まるで海外のような雰囲気

ロボットレストランは当初、日本のサラリーマン向けにオープンしました。しかしいざ開業をしてみると、ネオンがギラギラ光るユニークなショーに集まってきたのは、外国人観光客だったのです。それ以降ターゲットを外国人にシフトし、お店のメニューやマーケティング、そして場内アナウンスもすべて英語にしたということです。

チャージ料が8000円で店内のメニューも割高なのにも関わらず、店内は欧米豪からの訪日外国人観光客で常に満席状態です。トリップアドバイザーを見てみても、日本人によるコメントは300件弱なのに対して、英語でのレビューが4500件近く集まっています。(記事執筆時点)

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ロボットレストランの4つの「集客のヒミツ」とは?

ここでは、訪日ラボの独自取材で見えてきた、ロボットレストランの「インバウンドの集客のヒミツ」を解説します。

1. 来客は欧米豪がほとんど

ロボットレストランによると、年間20万人の外国人観光客が訪れ、その来客のほとんどが欧米豪からの観光客です。2018年1月から5月のデータでは来客数上位10か国をすべて欧米豪が占めていました。また、アジア圏でも近年消費志向は高まってきています。

2. 地道な営業活動/旅行代理店・OTAとの連携

ロボットレストランが欧米豪の観光客からこれほどまで支持されているのはなぜでしょうか。

まず挙げられるのは、ホテルやJNTO(日本政府観光局)、そして観光案内所への営業活動です。ロボットレストランは、単体で観光コンテンツとして成り立っています。観光客がロボットレストランを訪れることで、地域滞在の満足度が上がり、周辺にあるホテルに泊まり、その後リピーターとなる可能性があります。したがってホテル側も、ロボットレストランを宣伝するインセンティブがあるのです。

OTAとはOnline Travel Agentの頭文字の略であり、オンライン上でのみ取引を行う旅行会社のことを指します。店舗で営業を行っている旅行会社とは対をなすものです。ロボットレストランを宣伝することで、OTAの成約率も上がるので、OTAとしては、ロボットレストランとパートナー関係を結ぶメリットがあります。こうした地道な営業活動によって、ロボットレストランは訪日観光客用のパンフレットや動画、メディアで取り上げられるのです。

3. ほとんど自前だからこそできる柔軟な対応

ロボットレストランの目玉が、毎回行われるショーです。ショーの演出や演目に関しては、すべてチームで考えています。ショーの反応が悪かった場合は、翌日に全員で意見を出し合い、すぐに変更をすることが可能です。様々な視点から物事を見て、ショーのクオリティを上げるために、常にオープンな会話が繰り広げられます。

ロボットレストランで使われる内装やメニュー、椅子なども自社でデザインから作成まで行っているため、変更したい時にも迅速に、そして柔軟に対応することができます。デザイナーから料理人まで、自社で抱え込んでいるので翌日から内装が変更になったり、メニューが変わったりということも日常的に起こります。

実際に臨機応変に対応した例を紹介します。急に2日後にインド人が90人ほど訪れるとの連絡が入った際には、社内のスタッフを集め、宗教について調べるなど、どのような料理を出せば良いのかを考えました。「宗教上お酒を飲まないため、コーラを多めに出す」「味付けを少し変更する」などという変更がなされました。これも自前で行っているからこそできる対応だといえます。

4. ナイトライフ需要に応えた

日本は海外と比べて、夜間に遊べる場所が少なく、訪日外国人の不満の一つにもなっています。「ナイトタイムエコノミー」という言葉もあり、夜間の経済活動を活性化させることで得られる利益が注目されています。

ロボットレストランはまさにナイトタイムエコノミーの流れをうまくつかんだ好例だといえます。一番遅いショーは21:45に開始され、また、店内にあるバーも翌朝の5時まで営業しているため、終電を逃した外国人も取り込むことができます。

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まとめ:世界に誇る日本のエンターテインメント

ロボットレストランはナイトタイムエンターテインメントの魁的な存在と言えます。日本のテクノロジーというイメージが外国人からウケて、欧米豪から多くの観光客が訪れます。

しかし人気の裏には、代理店や行政機関への地道な営業活動、そして外国人の反応をつぶさに取り込む柔軟な対応が隠されていました。このロボットレストランのプロモーションや運営は、多くのインバウンド事業の参考となるでしょう。

<参照>


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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