外国人富裕層の案内は「ノープラン・無茶振り」が日常茶飯事、だから対応できる通訳案内士を育成せよ!東京マダム国際交流アカデミー代表インタビュー

外国人富裕層の案内は「ノープラン・無茶振り」が日常茶飯事、だから対応できる通訳案内士を育成せよ!東京マダム国際交流アカデミー代表インタビュー

訪日外国人の中でも、いわゆる富裕層は何を求めて日本に来るのでしょうか。また、そういった方々を案内できる全国通訳案内士はいるのでしょうか。富裕層の顧客対応もできる通訳案内士を養成する東京マダム国際交流アカデミー代表で、自身も英語の全国通訳案内士であるキャメロン今井氏に、富裕層対応について聞きました。

▲ファッション大好き家族とランチ食べながらファッション談議中

ロシアでの暮らしが気付きの原点。日本人が日本のことを知らない。

配偶者の仕事の都合でロシアで暮らしたことがありまして、それが日本文化とは何だろうと考えるきっかけとなりました。ロシアでは、インターナショナル・ウィメンズ・クラブに参加しました。国際交流がしたかったからなのですが、日本文化を紹介するための情報がなかなか見つかりませんでした。

日本人なのに、日本のことを知らないことに愕然としました。それがきっかけで、さらに人を楽しませることも好きですので、全国通訳案内士になりました。また、私自身は元々ファッション関係の仕事をしておりまして、ファッション関係の案内もできる全国通訳案内士として差別化を図ろうと考えました。

外国人富裕層は、服装にこだわる人が多い

残念ながら、日本人はそれほどファッションの重要性を理解しているとはいえません。ですが、服装はとても重要で、その人のステイタスだけではなくて、人となりも表します。

ファッションといえば、パリやミラノ、ニューヨークとイメージが強いですが、最近は日本女性のファッショナブルさが知られてきました。経済的な理由からかとは思いますが、日本のデザイナーはあまりパリコレクションに参加しなくなってきています。

それは、世界的に認知されにくいということで、日本に来なければ買えないファッションがあるということ。訪日外国人富裕層は、有名な欧米のブランドではなく、こうした日本のブランドに興味を持ちます。皆が知らなくても、質がよくてファッショナブル。そこに特別感があるのでしょう。


▲メゾンエルメスにてエルメスアーティストと。

当日のスケジュール変更は日本茶飯事。無茶振りにも対応

プライベートジェットで日本にやってくるような訪日外国人富裕層は、「ちょっと日本に行って来よう」といった感じで来日されます。あらかじめツアーに申しこんだりしてスケジュールを決めてあるのではなく、ノープランでいらっしゃる方もおいでです。

その場の思いつきで、行き先変更も日常茶飯事です。そういったことに対応しながらご案内をします。もちろんプラン変更をおっしゃる側も、自分が無茶振りをしていることはわかっておいでなのですが、ご希望どおりにすると「マジックでも使ったのか!」と驚かれることも。

全国通訳案内士は、語学力は当然ですが、コーディネートの力が重要です。わくわくする楽しい仕事だと思います。

富裕層を案内できるレベルの通訳案内士を養成

ムチャブリが日常茶飯事の訪日外国人富裕層を案内するには、それなりのスキルが必要です。そこで、男性ももちろんウェルカムではあるのですが、特に女性の通訳案内士にがんばってもらいたいと、女性通訳案内士を意識した東京マダム国際交流アカデミーを主宰しています。

17講座を用意して、スキルアップしてもらおうとしています。すでに全国通訳案内士の資格をもっている受講者もいますし、これから目指すという方もいらっしゃいます。20代の方もいらっしゃいますが、40~60代がボリュームゾーンです。子育ても一段落した女性で、自分のスキルを活かしたい方が多いです。 

▲浅草での実地研修の一コマ

ガイド入門編は5回コース。座学と実地研修を組み合わせて理解を深く

スタンダードのコースは、ガイド入門編です。現在は第二期生が学んでおりまして、5回にわけて研修を行います。午前中は座学でみっちり。午後は、午前に学んだことを元に実地研修をします。

内容は、全国通訳案内士として当然案内できなくてはいけない観光場所、すなわち浅草、皇居、明治神宮、原宿、表参道、秋葉原、築地が中心となっています。それぞれ歴史もありますし、最先端の情報を求められることもあります。

例えば、表参道だったらファッション、秋葉原だったらサブカルチャーといった具合です。全国通訳案内士は、常に勉強が必要です。新人ならば、なおさらです。

まとめ

キャメロン今井氏は日本人で本名は別にあります。ですが、すでに仕事上の名前として「キャメロン」のほうがよく通じるとのことで、今回はこちらの名前で記させていただきました。

今年はラグビーのワールドカップ、また来年はいよいよ東京オリンピックの年です。世界中から富裕層も含め、訪日外国人がますます増えるでしょう。ですが、富裕層の対応ができる全国通訳案内士はまだ少ない状況です。

実技試験を伴わない現在の全国通訳案内士試験にも、問題はあるとは思いますが、訪日外国人富裕層の対応ができるレベルの全国通訳案内士の養成は急務です。キャメロン今井氏のような、富裕層対応ができる全国通訳案内士が増えることを願うばかりです。

<参考>

<インタビュイー>

キャメロン今井

全国通訳案内士、東京マダム国際交流アカデミー代表 欧米圏のVIPへの通訳、アテンドを専門とする全国通訳案内士。 主宰する東京マダム国際交流アカデミーでは、VIPの対応可能な全国通訳案内士を育成している。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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