日本に来たならやっぱり【京都×舞妓】訪日外国人が1時間2,500円で7つの伝統芸能を漫喫、気軽に体験「ギオンコーナー」

公開日:2019年06月28日

祇園(ぎおん)は京都市東山区にある、京都の代表的な繁華街の名前です。八坂神社で行われる「祇園祭り」は京都の夏の風物詩で、7月1日から約1か月間という長い期間で行われる祭です。ただし、祇園祭という名称は、八坂神社の祭神を祀る各地の社寺祭礼の名称として使われていたり、単に夏祭りの名称としても使われており、全国各地に存在します。

京都の祇園祭の中では、様々な古典芸能が上演されます。こうした伝統芸能を、外国人でも気軽に鑑賞、体験できるようにという目的で上演しているのが、京都の「弥生会館」の中にあるギオンコーナーです。

今回は、ギオンコーナーが提供している日本の伝統芸能の体験、外国人観光客が楽しむことのできるようにほどこされた工夫について紹介します。


ギオンコーナーとは?

▲弥栄会館ギオンコーナー公式サイト
▲弥栄会館ギオンコーナー公式サイト

ギオンコーナーは、京都・祇園の中心、祇園甲部歌舞練場の隣の「弥栄会館」の中にある劇場です。トリップアドバイザーにも多く口コミがあり、外国人観光客からも注目されています。

舞妓さんによる京舞をはじめ、茶道、華道、箏曲、雅楽、狂言、文楽、7つの伝統芸能をひとつの舞台で、ダイジェストで気軽に楽しむことができます。

また「京都五花街」の年中行事の映像をはじめ、舞妓さんの花かんざしや髪型など小物を展示する舞妓ギャラリーがロビーにあります。

約1時間で日本の伝統芸能を鑑賞できるため、様々な場所を回りたい、忙しい観光客にもぴったりの施設です。

ギオンコーナーの基本情報

公演日時は、毎日午後6時~、午後7時~ 1日2回に分けての公演です。12月から3月第2週目までは金・土・日・祝のみの営業、年末年始とその他年間に数日の休演日を設けています。

行う演目は、京舞・茶道・華道・箏・雅楽・狂言・文楽の7つです。

料金は、大人3,150円、高・大学生2,200円、小・中学生1,900円です。また、京都府下の小・中学生は1,600円、未就学児は無料、団体料金(20名~)2,700円となっており、さらに外国人は一人2,500円で、日本人よりも安く楽しむことができます。

体験できる演目7つを紹介

ギオンコーナーでは京舞、茶道、華道、箏、雅楽、狂言、文楽といった7つの日本の伝統芸能が楽しめます。ダイジェストのため、すべての演目を合わせて1時間です。それでは、ギオンコーナーで楽しめるそれぞれの伝統芸能について紹介していきます。

1. 京舞

京舞とは、京都発祥の舞妓や芸妓による舞のことです。少ない動きの中での豊かな表現とその美しい所作で人々を魅了してきました。舞妓や芸妓は、幼少期から厳しい稽古を乗り越えてきた、巧みな技術と美しさを兼ね備えた逸材です。ギオンコーナーでは、舞妓による京舞を楽しむことができます。

2. 茶道

茶道は、江戸時代に千利休が体成したお茶を立てる作法のことです。ただ作法にしたがってお茶を飲むのではなく、工芸、生け花、詩歌など、幅広い分野にまたがる総合芸術です。現代は「さどう」と読むのが一般的になりましたが、昔は「ちゃどう」と読まれていました。茶頭(さどう)との混同を避けるためだといわれています。ギオンコーナーでは、椅子に座った作法である裏千家の立札(りゅうれい)を楽しめます。

3. 華道

華道は、室町時代に池坊専応がいけ花として確立させた日本の伝統芸能です。一説によると、仏前にお花を添えたことが起源とされています。現在は様々な流派に派生し、日本だけではなく世界にも広がっています。ギオンコーナーでは、池坊と嵯峨御流を日替わりで楽しむことができます。

4. 箏

箏は、奈良時代に中国から伝わったとされる日本の伝統楽器です。江戸時代に上方では生田流、江戸では山田流によって一般市民に広く親しまれるようになりました。ギオンコーナーでは、生田流の演奏を楽しめます。

5. 雅楽

インド・中国・朝鮮半島から渡来、日本の古楽と合わせ伝統保存される正式な宮廷舞楽です。世界最古の音楽の一つです。ギオンコーナーでは舞楽「蘭陵王」を楽しめます。

6. 狂言

狂言は、鎌倉・室町時代に確立されたせりふ劇です。能会より能と能の間に演じられた芸能になります。室町時代から発展した狂言は、笑いの要素が入っており、当時の社会が反映されたものとなります。ギオンコーナーでは、大蔵流狂言茂山社中による代表的な演目の「棒縛り」を楽しめます。

7. 文楽

文楽とは、操り人形浄瑠璃による芝居です。江戸時代から古浄瑠璃が発展し、複数の興行元がありました。しかし、明治初期になると、興行が「文楽座」のみとなりました。そこから「文楽」が人形浄瑠璃の代名詞となったと言われています。ギオンコーナーでは、世界無形文化遺産に指定されている「八百屋お七・火の見櫓の段」を楽しめます。

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ギオンコーナーの特徴、他との違いは?

訪日外国人が日本の伝統芸能を体験できる場所は日本各地にあります。こうした場所とギオンコーナーの違いはどこにあるのでしょうか。

外国人観光客にも楽しめる!

チケットの料金が日本人と外国人で異なり、外国人の方が安く入ることができます。

また、外国語のアナウンスが多く、演目のそれぞれが、日本語をできるだけ使わない、視覚的・聴覚的に訴えかけるような仕様になっています。そのため日本語がわからない外国の方にもわかりやすいです。

プログラムは12カ国語(日本語、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、繁体字、簡体字、韓国語、タイ語)で用意されています。

伝統芸能の敷居を低く

通常であれば、一つ一つの演目を鑑賞するだけでも数千円はかかってしまいます。また茶道であれば、京都の伝統のあるお茶屋さんの中には料金が言い値であったり、一見さんお断りであったりする場所もあり、規則がわかりにくい、また敷居が高いといった現実があります。

一方ギオンコーナーでは、手頃な料金で気軽に日本の伝統芸能を楽しんでもらうことをコンセプトにしています。日本の伝統芸能の敷居を低くすることで、初めて伝統芸能を鑑賞する日本人をはじめ、外国人観光客が気軽に楽しめるということを実現しています。

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顧客目線で訪日外国人にも楽しめる工夫を

日本の伝統芸能は日本人にとっても敷居が高いものです。また実際に、訪日外国人にとってもとっつきにくいと思われる面があります。

しかし、実際には、国籍を問わず、せっかく京都に来たのだから伝統芸能に親しみたいと考えている人も少なくありません。

ギオンコーナーでは、専用のディスカウント料金の設定、外国語アナウンス、エンターテインメント性や気軽さなど、工夫を施しており、特に訪日外国人に対して、気軽に行ける場所としてのブランディングに成功しています。

訪日外国人向けのサービスにおいて、これらの対応は当たり前のことにも思えます。しかし、実際に訪日外国人視点で検討し、サービスの設計をできていない場合も往々にしてあります。そうした中でギオンコーナーのインバウンド対策は、参考に値する事例と言えます。ギオンサービスを参考に、自社のサービスや店舗にもインバウンド対策を施してみましょう。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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