ビザ緩和によるインバウンド効果は?個人観光ビザの発給で増える訪日中国人向けの対策とは

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中国に対するビザ発給条件の緩和を行うなど、日本は特定の国へのビザ発給条件の緩和を行っています。それにより、訪日外国人観光客数の増加がみられました。

その中でも中国の個人ビザの伸びが顕著であり、日本の観光業における中国市場の活性化や消費拡大が期待されています。

さらには、インバウンド事業におけるライバル国「タイ」の動きもあり、今後はよりビザ申請手続の簡素化が進められる予定です。このように、日本が力を入れる観光産業を促進するために、近年さまざまなビザ緩和が行われています。

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中国へのビザ発給要件は徐々に緩和

中国人向けのビザは、これまで団体観光ビザ、家族観光ビザがありましたが、2009年に個人観光ビザの発給が開始されたことで、2010年の訪日中国人観光客数は前年比約40%、140万人を記録しました。

その後も、十分な経済力を有する方に対する数次ビザの発給開始や相当の高所得者に対する数次ビザの緩和、個人観光一次ビザの申請手続き簡素化など、徐々にビザ発給要件の緩和が進められている状況です。

訪日旅行の人気が高まる中国では、ビザ緩和はホットトピックとなっています。リピーター含め、日本を訪れてみたい中国人旅行者は多く、ビザの緩和からより訪日旅行へのハードルが低くなることで、インバウンドの中国市場の活性化や消費拡大が期待できるでしょう。

中国人海外旅行市場で日本のライバル「タイ」は電子申請も開始

インバウンドの中国人誘客における日本のライバル・タイでは、ビザの電子申請も開始しています。さらに2019年4月には、タイ入国アライバルビザ申請料免除措置を、10月31日まで延長することが決定しました。

タイ政府は2018年11月15日から2019年1月13日にも、中国を含む21の国と地域から訪れる観光客を対象に、アライバルビザの申請料を無料化するといった措置を講じています。アライバルビザの申請料無料期間には、21の国と地域から訪れる観光客数が前年同期比83%増加したことから、インバウンド誘客促進への効果が伺えます。

日本は、2020年4月よりビザの電子申請を予定しており、ビザ申請手続の簡素化からインバウンド誘客促進を狙います。2019年5月下旬より、北京の日本大使館では、一部の指定旅行会社からの団体・個人観光一次ビザのオンライン申請において、テスト運用を実施しています。

7月30日からは全ての旅行代理店から団体観光一次ビザのオンライン申請の受付を正式に開始しました。今後は、個人観光一次ビザの申請もオンラインで受け付ける予定であることから、改めて中国人の訪日が加速することが期待できるでしょう。

前年比2割増!ビザ発給の加速もインバウンド増に好影響

日本のビザ発給件数は、平成25年から毎年伸びており、平成30年においては前年比18.5%増の695万2,804件と、過去最高を記録しました。

国籍・地域別で見ると、発給数のトップ4は、544万7097件の中国、34万7816件のフィリピン、28万6919件のベトナム、24万2773件のインドネシアとなっており、上位4カ国が全体の約9割の発給数を占めています。

ベトナム、フィリピン、インドネシアでは、平成26年6月よりビザの大幅な緩和を実施しています。

アウンコンサルティング株式会社が実施した「2018年の訪日外国人の年間動向調査結果」によると、ベトナム2018年の訪日客数の伸び率が最も高く前年比8万人増、26%増の38.9万人を記録しました。

観光庁によるベトナムの現地旅行会社に向けたプロモーションやSNSでの情報発信に加え、ビザ発給要件の大幅な緩和が、訪日客数の伸びに好影響を与えていると言えるでしょう。

訪日中国人観光客の個人ビザ「260万件」伸びが顕著

ビザ発給数の伸びが顕著なのが、中国の個人ビザです。中国国籍者に対するビザ発給数は約545万件と、全体の約8割を占める結果になりました。

中国人観光客については、団体観光、個人観光、数次ビザ等の発給数が合計約488万件です。総発給数の約70%を占めるとともに、過去最高を記録しています。

その中でも個人観光ビザは、平成29年の約200万件でしたが、平成30年は約260万件と大幅な伸びを見せました。

今後もビザ緩和がインバウンド誘客を加速する見込み

観光庁インバウンドの重点市場とする20カ国のうち、中国・フィリピン・インド・ベトナム・ロシアは入国にあたりビザが必要なため、政府は引き続きビザ緩和を進めていく方針です。

2018年の日本のビザ発給数が過去最高を記録し、2020年には中国人のビザの電子申請を予定していることから、さらなるビザ緩和によるインバウンド誘客促進が見込まれます。

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<参照>

・外務省:2018年(平成30年)ビザ発給統計

・外務省:インドネシア、フィリピン、ベトナム国民に対するビザの大幅緩和

・アウンコンサルティング株式会社:プレスリリース(2019年2月14日)

・JETRO:日本外務省、中国人観光客のビザ申請を電子化へ、インバウンドの追い風に

・人民網日本語版:中国人観光客の到着ビザ申請料免除措置を10月末まで延長 タイ

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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