韓国で日本人女性が暴行被害、日韓関係の悪化が旅行者にも影響:韓国ネットでは「反日が犯罪という形になってはいけない」との声

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先月から韓国で高まる反日ムードの中、韓国人男性が旅行中の日本人女性を暴行するという痛ましい事件が起きました。ネット上で動画が拡散され、韓国内では「反日感情からの犯罪を許してはいけない」と批判する声が上がっています。


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8月23日に起きた暴行事件、ひどい罵りの言葉も

8月23日早朝、ソウル市内の繁華街・弘大前で日本人女性が韓国人の男に罵声を浴びせられ、髪をつかまれるなどの暴力を受ける事件が発生しました。被害者が提供した動画からは、これまでも映像作品などで使われてきた日本人に対する罵りの言葉が確認できたと言います。

暴行した男は、「反日感情に基づいたの行為ではない」と主張していますが、韓国政府が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を発表した翌日のことであり、またこうした日本人に対し使われる罵り言葉が聞かれたとあってか、韓国国内では動揺が広がりました。

被害を受けた女性は、韓国の食べ物やメイクアップ法などの韓国文化に関するコンテンツを制作している、韓国好きのYouTuberでした。日本人の友人ら5人と一緒に歩いていたところ、突然韓国の男に声をかけられ、無視を続けるもしつこく声をかけ続けてきたとの説明をしています。

この男性は、女性の友人が韓国語でついて来ないようにと告げると、大声で暴言を吐き髪の毛を引っ張るなどの暴行を加え始めます。

韓国メディア等に男性に批判高まる

今回の事件についてソウル市民は「同じ韓国人、同じ男として恥ずかしい」「この事件がきっかけで韓国を嫌いになったらと思うと、同じ韓国人として恥ずかしい」など、男を非難していることが韓国メディアにより伝えられています。

男性は事情聴取の中で、女性らがネット上に投稿した画像や動画について「捏造だ」と主張していましたが、韓国警察側による分析の結果、捏造でないことが確認されました。市民からは「早く刑務所送りにするように」との意見も出ています。

韓国国内では、この事件をきっかけに、「反日の雰囲気が嫌悪犯罪という形に変化してはならない」という警戒の声が高まっているようです。また、ソウル市民からは、この事件が政治的に日韓両国に利用されることを懸念する声もあがっています。

事件に便乗したデマ、日本右翼による陰謀論を唱える人も

この事件発生に関して、ネットの意見の一部では、これは日本の右翼による陰謀で、韓国イメージダウンを狙って放った刺客ではないかと主張する人も出てきました。しかし、今回の場合は拡散されず、韓国内の反応は男への非難がほとんどで、「男を早く刑務所にいれろ」という趣旨のニュースサイトには、約3,000件の賛成・支持するコメントが寄せられているようです。

今回は、このデマの陰謀論は広がりませんでしたが、場合によっては日韓関係を悪化させるような嘘の情報が大きくなることも懸念されます。

韓国政府はGSOMIA破棄まで…日韓関係の悪化は進む

8月22日、韓国政府は日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を発表しました。昨日28日には、日本政府は予定通り、安全保障上の輸出管理の優遇対象国「ホワイト国」から韓国を除外する措置を施行しています。

韓国政府は26日、日本政府による輸出規制強化措置(韓国のホワイト国除外)を撤回すればGSOMIA破棄を見直す考えを示していました。しかし日本政府は「全く次元が異なる問題」として、今まで通りの立場を貫いていく方針を示しています。

まだまだ続きそうな政治葛藤

実はこれまで、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率は、「不支持」が半数以上となっていましたが、GSOMIA破棄を表明した23日以降は、文大統の領側近のスキャンダル影響などで一時支持率を下げていたものの、回復基調に転じていることが伝えられています。

さらに韓国は、GSOMIA破棄の発表2日後の25日に、韓国軍が独島として不法占拠している島根県・竹島(韓国名:独島)周辺で、外国軍の侵攻を想定した大規模な軍事訓練を開始し、日韓の緊張を一段と高めました。

この演習は、輸出規制の強化をきっかけに関係悪化が続く日本や、竹島周辺での軍事活動を活発化している中国やロシアへの牽制の狙いがあると見られています。日本側はこれに対し、中止を求め強く抗議しています。

まとめ

被害を受けた女性は、報道機関の取材に対し、加害者は嫌いだが決して韓国は嫌いではないと語っているそうです。インターネット上に現れた韓国市民の声も、こうした個人間の交流について、今後も継続が期待できるようなものでした。

ただし、韓国政府の日本に対する厳しい姿勢は続く可能性が高いようです。文大統領の任期は2022年5月までですが、この4月の総選挙は任期中最も重要な総選挙と言われています。韓国で来年4月に実施される総選挙まではこの対立姿勢は崩さないのではないかとの見方が強まっています。


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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