まだ使っていないの?「観光予報プラットフォーム」豊富なデータとクロス集計でインバウンド収益アップも

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地方創生」という言葉が使われるようになって久しいですが、人口流出や少子化など地方が抱える問題はかなり切迫した状況にあります。

現在、消滅する恐れがある市町村は全国でも896あると言われ、中でも推計人口が1万人に満たない523自治体は「消滅自治体」として挙げられています。

こうした地域にとって、「魅力あるまち」であることをアピールし、観光地として県外・海外から人を誘致していくような観光地域づくりは不可欠だと言われていますが、もちろん課題も少なくありません。

ここでは地域活性化に役立つマーケティングツールや課題について紹介します。

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観光予報プラットフォームとは

観光予報プラットフォームとは「地域の活性化」や「サービス事業者の生産性向上」を目指す自治体、観光協会、DMO、企業に対して、宿泊を基軸にした「観光」に関連・必要とされるデータを提供している情報プラットフォームです。

経済産業省が支援する日本観光振興協会によって運営されています。2015年度経済産業省の委託で構築されたもので、2016年から観光予報プラットフォーム推進協議会が管理・運営しています。

観光予報プラットフォームは無料でも使えますが、有料会員になるとより精度の高い宿泊データを1億泊のサンプリング集計から情報を得られます。

観光客がこのプラットフォームを利用することも想定しており、観光客はカテゴリ別に情報を得られるようなサイト設計になっています。

2017年からは「観光プラットフォーム活用コンテスト」が開催されており、国内外への周知活動の機会となっています。

観光予報プラットフォーム活用コンテストの結果のお知らせ ~三重県伊勢市の老舗飲食店が受賞「有限会社ゑびや・株式会社ROX」~ 表彰式は9月2

【大賞】有限会社ゑびや・株式会社ROX、【部門賞】〔地域部門〕湯河原町、【特別賞】〔地域部門〕公益社団法人群馬県観光物産国際協会、【特別賞】〔事業者部門〕株式会社 oricon ME[公益社団法人日本観光振興協会]2017年10月連休の観光予報 2017年9月15日現在にみる2017年10月連休(10月7日~10月9日)の観光予報は、大阪、福岡でやや混雑が予想されている以外では、やや空いている、空いているという状況となっており、全国的に混雑は見られません。こちらはWebサイト(「観光予報プ...

観光予報プラットフォームで使える3つの検索カテゴリ

観光予報プラットフォームは非常に有用なマーケティングツールです。

観光予報プラットフォームの3つの検索カテゴリと、操作方法を紹介します。

1. 観光予報

地域ごとの宿泊者の数を過去のデータを元に予想するツールです。

市区町村ごとに、半年先までの宿泊動向を見られます。 各地域の過去の予約実績、現在の宿泊予約状況、予約が集中しやすいとの予測から「観光予報」を提供しています。

予約や宿泊が過去のデータとなると、予報との誤差を公開しています。こうしたデータを活用しより精度の高い「観光予報」の提供に取り組んでいると言います。

準備期間が短いイベントや初年度のイベントを「観光予報」の高い時期に設定し、その時期の集客に向けたプロモーション施策を検討することもできます。

2. 観光実績

観光予報プラットフォームの「観光実績」は、「集計」「分析」「ランキング」の3つの視点からデータを集めることができるツールです。

集計はグラフにより各都道府県の宿泊推移が一目でわかるようになっています。前年や前々年との比較も行えるため、イベントに適した時期について仮説を立てるのに役立てることができます。

分析は都道府県別と、観光客の年齢層を組みわせたクロスデータを表示できるので、ターゲットが絞りやすくなっています。

宿泊施設の利用頻度を都道府県ごとに順位付けしたランキングも生成されます。居住地域別の宿泊先のランキングも閲覧することができますので、観光客の行動パターンについて、地域ごとに把握することが可能となりました。

3. 地域のポテンシャル

観光予報プラットフォームの「地域のポテンシャル」は、地図上に地域のイベントなどを表示させる機能です。

ある地域を検索すると、周辺の飲食店や宿泊施設や、近年需要の高まるいわゆる「聖地巡礼」スポットつまり映画や漫画の舞台となっている地域を示してくれます。

外国人観光客のニーズを踏まえ、無料Wi-Fiスポット、免税店、外国カード対応のATMの場所や、接客のクオリティーを保証する「おもてなし規格認証」を取得した優良店も検索対象として組み込んでいます。

季節による注意喚起も行っていて、夏には熱中症の予防や対処について情報を掲載していました。このほか、災害時や感染性の高い病気の発生も「地域のポテンシャル」から情報を配信します。

会員登録と操作方法

まずは会員登録を行います。必要なのはメールアドレスだけです。確認メールから個人情報を入力し登録は完了です。「対象期間」と「対象地域」を選択して、ログインするとマイページに飛びます。

基本画面には対象地域の週間観光予報(混雑具合)や今日の動向が表示されます。左のメニューバーから選んだ地域の宿泊数の推移や属性の分析、さらには購入単価やイベント情報を見られます。

「クロス集計」の利用は有料となりますので、利用する場合は有料会員になる必要があります。画面右上の「有料会員申込」から登録ができます。

様々な分析とデータ

単純集計を選択すると、宿泊者数の予測値が表示されます。前年比や一昨年比もクリック1つで表示が可能となり、期間を限定した分析(有料)も行えます。

ランキングでは都道府県別に対象地域に宿泊したランキングが表示されますが、具体的な宿泊者数や割合などは無料会員の場合、表示されません。

「季節情報」には熱中症情報と降雪情報があり、それぞれ警戒レベルや積雪深が把握できます。

観光動向レポートでは2018年7月〜2019年6月(2019年8月13日現在)の中から指定した月から過去12か月の宿泊者最多月・最小月・前年比や参加形態から購入単価に至るまで、様々な分析結果を見ることが可能です。

具体的な活用方法は?

「観光予報プラットフォーム」の機能について紹介しました。

続いて、具体的な活用方法について見ていきます。

活用例1.来客数を予想し経営メリットが拡大「ゑびや大食堂」

ゑびや大食堂は三重県にある、カジュアルな郷土料理店です。仕入れ値の安くない伊勢海老や松坂牛が一定数廃棄せざるを得ないことが、お店の悩みでした。

そこで観光予報プラットフォームを活用し、日別の来客予想や商品販売個数を予測ができるようになりました。鮮度の高い食材の仕入れや調理のタイミングをコントロールし、食材のロスを大幅に減らすことに成功しました。

相対効果で余剰人員を研修にあてたり、料理提供のスピードの向上にもつながり、結果的に質のいいサービスを維持できるようになっています。

活用例2.訪日タイ人にターゲットを定めたPR戦略「湯河原町」

神奈川県湯河原町には、近年タイからの観光客が増加しています。彼らが訪日するタイミングに合わせて宿泊施設は料金を調整したり、イベントを実施したり、平時もSNSやブログで町全体が積極的に情報発信を行いました。

こうした試みが顧客満足度の向上へとつながり、評判が高まりさらに訪日外国人の客足が増えたといいます。

これまで結果でしか分からなかった観光客動向を、統計値に基づいたデータで予測できるようになったことが、効果的なインバウンド消費を生み出しています。

活用例3.観光のハイシーズンを予測「夏フェス」

海外からの参加者も見られる日本の「夏フェス」は、スタッフの深刻な宿泊施設不足を抱えていました。

こうした事態に対して、観光のハイシーズンとのバッティングを避けてと夏フェスを実施するという対策を講じることにしました。こうした取り組みにも、観光予報プラットフォームの機能が活用されています。

データを活用してインバウンド市場の成長を目指す

地域の活性化には、適切なマーケティングツールの活用が欠かせません。観光予報プラットフォームで利用できるデータには、国内だけではなく、海外観光客の情報も含まれています。データをうまく取り入れることで、地域の観光産業発展も目指せるでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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