こんにちは、クロスシー編集部です。
ついに来週、中国人が待ちわびた長期休暇、国慶節が始まります。10月1日(火)から7日(月)の7日間が法定休日ですが、前後に休暇を取得して連休を長くする人も少なくありません。
今回も、中国人の海外旅行市場で「日本」が人気1位となるという調査結果が出ています。こうしたランキングでは指標が明示されているものはありませんが、基本的には人数や旅行商品の売上高、検索指数等に基づくと考えられます。
9月にリリースされた人気歌手ジェイ・チョウの新曲はヒットしていますが、このミュージックビデオの撮影地が東京の各所とあり、さらなる集客が期待できます。作中に登場する谷中銀座やスカイツリーを眺めることのできるタワービュー通り、原宿ラフォーレのドリンクショップ、吉祥寺商店街といった場所の来客が増えるのではとの予想もなされています。
今回は、国慶節に関する動向をご紹介します。
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今年は建国70周年!天安門パレードもあるが中国人の関心は『旅行』
国慶節は中華人民共和国の建国を祝う日であり、毎5周年、毎10周年には天安門広場での軍隊によるパレードが行われます。
今年は建国70周年の節目にあたり、盛大なパレードが執り行われることが予想されます。

自国の歴史や文化への思い入れが強いととらえられることも多い中国人ですが、こうした国の行事には実は意外にもドライです。国慶節は国の慶事に伴う長期休暇として認知されているものの、国のセレモニーには20代ではそこまで関心は高くなく、この休暇を利用して外出することを楽しみにしているようです。
8億人が旅行へ、Ctrip利用者の60%が海外旅行
Ctripが8月末に発表したレポートによれば、国慶節中の中国人旅行者の総数は8億人に達すると見られています。またCtripで旅行の予約を入れている人のうち60%が海外旅行を予定しているとのことです。
また異なるデータによれば、旅行者の31%が80後(30代)、22%が90後(20代)となっています。中国人の基本的な旅行スタイルである「親子旅」は今年の国慶節も健在のようで、約28%が子連れの旅行となるようです。
国内・海外の人気目的地は?!日本がタイを超えた理由
国内旅行も海外旅行も、旅行者は増える見通しです。それぞれの人気目的地を紹介します。
国内旅行
交通手段の確保や宿の手配の心配がない団体旅行も、利用者は少なくありません。団体旅行では蘭州、ウルムチ、エジン旗(内モンゴル自治区)、北京、麗江が人気となっています。個人手配の旅行では三亜、広州、成都、上海、北京に予約が集まっているそうです。
海外旅行
中国人旅行者は、海外旅行ではまず「近距離」「遠距離」という観点から目的地をグループ分けして行先を検討しています。遠距離旅行ではロシア、フランス、スイス、イタリア、イギリスが五大人気目的地となっています。歴史があり、文化資産が残されている場所や、非現実的ともいえる絶景が撮影できたり、世界一の豪華さを体験できたりする場所などが選ばれているようです。
近距離ではタイ、日本、インドネシア、シンガポール、ベトナムが人気となっています。
調査によっては、すでに日本が海外旅行先で1位になったとのデータも出ています 。

長いこと海外旅行先で最も人気と言われてきたタイですが、「旅行記」サイトのMafengwoを見てみると、仏教の寺院はじめ、ビーチリゾートや活気あふれるマーケットの情報が並びます。

一方の日本は、南北に広がる列島に多種多様な見どころがあり、場所によりかなり異なる自然環境や文化財が存在しています。また銀座、秋葉原、新宿といった一大ショッピングエリアも魅力となっているようです。京都、大阪、札幌各地の商店街や、福岡の地下街も紹介されています。
さらには、食材そのものの味を生かした寿司や焼き肉といった料理についても引き続き関心が高まっている様子がうかがえます。こうした多様性やコンテンツが、中国人の海外旅行市場において、タイと比べて優位性を発揮できているのではないでしょうか。
まとめ
中国人旅行者には、京都の街並みや和服体験に対する期待も高いようです。街歩きについては京都に限らず、「落ち着いて静かな街並み」といったキーワードが好意的に使われているのが印象的です。中国でのにぎやかで忙しい生活から、緊張を解きほぐしたいというニーズがあるとも考えられます。

こうしたインサイトも把握したうえで、受け入れ環境の整備、例えばWeChatPayなどQRコードの支払い対応も進めていくことで、中国人旅行者の満足度向上を図り、リピート化につなげていくことが可能となります。
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【7/9開催】消費額1.7兆円超!最新中国インバウンド市場の攻略ポイント
2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。
これだけ市場が大きく、経済インパクトのある中国インバウンド。 いま多くの企業が「中国向けに本格的な戦略を立てるべきではないか?」と検討を始めています。
しかし中国では、Googleをはじめとする多くのサービスに規制があり、中国現地のSNSや地図サービスを活用するなど、独自のカスタマイズされた対策が必要です。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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