ecbo cloak(エクボ クローク)というサービスが、旅行者の間で話題となっています。様々なイベントや施設、店舗、交通機関と提携し、荷物預かりを通じて旅行者の利便性を高めるサービスです。
外国人観光客の数は近年増加の傾向にありますが、海外旅行には大きな荷物がつきものです。荷物の預け先がなく、スーツケースを転がしながら観光している外国人を多く見かけるようになりました。
通勤客で混雑している電車やバスではさらに混雑の原因となったり、荷物が邪魔で観光や買い物を控える外国人もいると考えられます。インバウンド市場でも、無視することのできない問題です。
そこで登場したのがecbo cloakです。コインロッカーの代わりに利用できる、この新しいサービスについて解説します。
【訪日ラボは、8月5日にインバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を開催します】
会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。
ご来場が難しい方や当日ご都合が合わない方も、この機会にぜひご参加ください。
ecbo cloakとは?
コインロッカー不足を解消できるecbo cloakは、2017年1月に東京でスタートしました。
小売店や飲食店が使っていない空きスペースを提供し、ユーザーは事前に荷物の預け先を予約できるecbo cloakはシェアリングサービスの一つです。
ecbo cloakの特徴
まず最初に、ecbo cloak の3つの特徴をご紹介します。
1.予約が簡単
スマホから簡単に予約ができます。決済もクレジットカードで事前にできるので、当日利用の際は荷物を預けるだけです。
2.コインロッカー代わりに利用できる
コインロッカーがどこにあるのかわからない、やっと見つけたのに開いていない、大きな荷物が入らない、など、コインロッカーにまつわる悩みを解消します。
3.手ぶらで観光ができる
ecbo cloak で荷物を預ければ、手ぶらで観光ができます。
ecbo cloakの仕組み
ecbo claok は、小売店や飲食店などの空きスペースを利用して、荷物を預けることができるサービスです。
荷物を預けたい人は、Webサイトで預ける場所を探して予約をし、クレジットカードで決済を済ませます。
料金はコインロッカーを利用するのと同じくらいのリーズナブルな料金で、1日当たりバッグサイズで300円、スーツケースサイズで600円です。
預けた荷物は写真撮影されて「証明メール」としてスマホに届き、受け取りの際にそのメールを見せることで鍵のかわりになります。
お店側は空きスペースを提供することができるので、特別な設備投資をすることなく気軽に始めることができます。
利用料の50%を受け取り、今までリーチできなかった客層にも来店してもらうことが可能になります。
ecbo cloakの使い方
ecbo claok の簡単な使い方は以下の通りです。
1.ウェブサイトで予約する
サイトにアクセスし、初回利用時にはユーザー登録をします。
検索窓に荷物を預けたいエリアを入力すると地図が表示され、荷物を預けられる場所が緑色の点で表示されます。
緑の点をタップするとそのお店の詳細を見ることができ、詳細ページの「スペースを予約する」から予約が可能です。
2.お店に荷物を預ける
予約の日時にお店に行き、荷物を預けます。
お店側は預けた荷物を写真に撮り、ecbo cloak に登録しているメールアドレス宛に写真が送信されます。
3.お店に荷物を取りに行く
チェックアウトの時間までに、お店に荷物を取りに行きます。受け取りは、荷物を預けた時に送られてきた写真付きのメールを見せるだけです。
ecbo cloakのメリット
簡単に利用ができるecbo cloakのメリットは、以下の3点です。
1.事前に予約ができる
当日にコインロッカーを探し回る必要がなく、事前にサイトで荷物を預けられる場所が簡単に見つかります。
2.決済もサイトでできるので当日現金がいらない
コインロッカーの利用は小銭や電子マネーの残高が必要になりますが、予約時に決済を済ませているので当日はお金が必要ありません。
3.知らなかったお店を知ることができる
荷物の預かりはカフェや小売店などで、今までに行ったことのなかった新しいお店を発見することができます。
ecbo cloakの注意点
ecbo cloakはまだ新しいサービスのため、荷物を預けられるお店がそこまで多くはありません。
駅から少し離れているお店なども多く、利便性という点からはこれからに期待したいサービスとも言われています。
また、お店や時間帯によっては混雑していることもあり荷物を預けるのに時間がかかる場合もあるので、時間の余裕をもって利用する必要があります。
様々な企業と連携し、サービスを拡大
荷物を預けられる場所が少ないというのがecbo cloak のデメリットでしたが、現在ではさまざまな企業と提携を始めており、利用者にとってさらに使いやすいサービスに進化しています。
1. 西日本鉄道と連携
ecbo cloakは、西日本鉄道株式会社と2019年2月に業務提携を開始しました。西日本鉄道が運営するソラリアステージ6Fの「SPACE on the Station」に荷物預かりサービスが開設されています。
ソラリアステージ西鉄福岡(天神)駅や西鉄天神高速バスターミナルと直結した施設であり、外国人観光客の利便性を高めることに貢献します。
2. 京成トラベルと連携
京成トラベルサービス株式会社(本社:千葉県船橋市、取締役社長:三輪 武士、以下、京成トラベル)もecbo clarkと2019年4月に業務提携し、京成上野駅に手荷物預け入れカウンターを新設しました。
京成上野駅は、全国で最も出入国者数の多い成田空港から都心にアクセスする際に利用する「スカイライナー」発着駅として、訪日観光客や国内旅行者を含む5万人近くが毎日利用しています。
スカイライナー利用客の利便性を向上に期待が集まります。
3. さいたまスーパーアリーナに導入
さらにecbo cloakは、株式会社さいたまアリーナ(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役社長:林直樹、以下 さいたまアリーナ)と協力し、荷物預かりサービスの提供を開始しました。
ecbo cloak初の大型の多目的施設との取り組みで、2019年8月30日~9月1日にさいたまスーパーアリーナで開催される「Animelo Summer Live 2019 -STORY-」で臨時の荷物預かりブースを設置します。
さいたまスーパーアリーナは、最大37,000人の収容が可能で、毎日のように開催されるイベントには国内外から多数の人が訪れ、2017年には累計来場者数が4,000万人を超えています。
以前からさいたまスーパーアリーナの付近に利用可能店舗を増やしてほしいとの要望があり、今後の展開にも期待されています。
ecbo cloak を推進し、インバウンド増加を図る
ecbo cloakは、飲食店や小売店などの空きスペースを利用し、外国人観光客に荷物預かりサービスを提供することによってインバウンドの増加が期待できるサービスです。
外国人観光客の利便性を向上させることで、小売店や飲食店にも新しい集客の道や売り上げの増加をもたらすことができる、Win-Winのサービスと言えるでしょう。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!